月刊バスケットボール5月号

【南東北インターハイ記者の目】関東女子勢、強し!

南東北インターハイは大会3日目。男女3回戦が行われ、ベスト8の顔ぶれが決まった。   女子3回戦を勝ち上がったのは、第1シードの岐阜女、前年女王の桜花学園、混戦ブロックを勝ち上がってきた安城学園の東海勢に加え、北信越1位の開志国際、近畿2位の大阪桐蔭、そして東京成徳大、昭和学院、明星学園の関東勢だ。   近年、際立ったレベルの高さを誇る東海勢は、今年も3チームがベスト8入りしたが、特筆すべきは東海勢と同じく3チームが勝ち残った関東勢の躍進だろう。   昨日の女子2回戦では、関東大会で初戦敗退だった昭和学院が札幌山の手を下して話題となったが、この日は関東ベスト4の明星学園が、近畿1位の大阪薫英女学院を相手にジャイアントキリング。なお関東1位の東京成徳大も、初戦の2回戦で98-64(vs.津幡)、3回戦で100-66(vs.足羽)とここまで圧倒的な強さで勝ち上がっており、“関東、強し!”の様相を全国に知らしめている。  

  中でも明星学園は、今大会に東京成徳大、八雲学園に次ぐ東京3位の枠で出場。それだけに、ポテンシャルは秘めていたものの、ここまでの躍進を予想できた者はそう多くなかったはずだ。今日の金星の大きな要因となったのが、相手のミスを誘ったゾーンディフェンス。さらに、ディフェンスで流れをつかんだ明星学園は、ガードの⑤安藤(24得点)、センターの⑭パレイ(18得点)を軸にオフェンスでも思い切りの良さを見せ、大阪薫英女学院の猛追を振り切り勝利をつかみ取った。   思い返せば、明星学園は奇しくも2015年のインターハイでも、ベスト8入りを懸けてシードだった大阪薫英女学院と対戦し勝利した過去を持つ。当時はそのままノーシードからベスト4まで勝ち上がったが、今年もそれと同様の展開になるか、続く安城学園との準々決勝も注目したい。   また、準々決勝の注目カードと言えば、桜花学園vs.東京成徳大の試合。大会6連覇が懸かる女王・桜花学園とはいえ、関東1位の東京成徳大は絶対に楽な相手ではないだろう。ディフェンスに定評のある桜花学園と、どこからでも点を取れるオフェンスが売りの東京成徳大とでは、戦い方のタイプも正反対。ロースコアゲームになるのか、はたまた点の取り合いになるのか、得点の動きが主導権を決める一つの指標になりそうだ。   男子は残念ながら3回戦を終えて全滅となってしまった関東勢だが、その分今年は女子が奮闘。準々決勝も、彼女たちの戦いぶりが大会を大いに沸かせるだろう。  

  (月刊バスケットボール編集部)

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