月刊バスケットボール5月号

【高校バスケ】強豪校が集って腕試し! 関東大会男子プレビュー

 6月5〜6日、千葉県船橋市で男子の関東高等学校バスケットボール大会が開催される(※女子は6月12〜13日に群馬県前橋市にて開催)。

 

 今年2月に開催予定だった関東新人大会は、新型コロナウイルス感染症の影響により中止に。そのため関東ブロックの新チームにとっては、県外のチームとできる最初の腕試しの場となる。例年に比べて練習試合もままならないコロナ禍とあって、どのチームも試合経験は豊富とは言えずその実力は未知数。ただ、試合に飢えた高校生たちが全力の熱戦を繰り広げることは間違いないだろう。

 

 昨年はコロナ禍で関東大会が中止となったが、その前に行われた関東新人大会で初優勝を飾ったのが桐光学園(神奈川)だった。その年の3年生たちは卒業したが、PGの谷口律や点取り屋のオドゲレル・トルガ、高いシュート力を持つ前田健冴ら、下級生の頃から主力に名を連ねたメンバーが今年は最上級生となり、今大会の神奈川県予選も危なげない強さで優勝。昨年のウインターカップは欠場の無念を味わっただけに、卒業した先輩たちの分まで今年度に懸ける思いは強いだろう。

 

桐光学園(神奈川)

 

 また、同じく昨冬の悔しさをバネに、茨城県予選を全試合20点以上の差を付けて優勝したのが土浦日本大だ。2年前の地元国体でも活躍し、最上級生となった今年はキャプテンを務める佐伯峻介らを軸に、関東王者の座を虎視眈々と狙っているだろう。

 

土浦日本大(茨城)

 

 その土浦日本大と、ともに1回戦を突破したとすれば2回戦で対戦するのが八王子学園八王子。激戦区の東京を制しての出場となるが、都予選の決勝では前半27‐43から後半巻き返して東海大菅生を下す大逆転劇を演じた(76‐70)。昨年のウインターカップ予選(TOKYO THANKS MATCH)では接戦の末に7位まで沈んだだけに、全国優勝経験も持つ名門校として今年は意地を見せたいところだ。

 

八王子学園八王子(東京)

 

 同じくトーナメントの下の山で注目なのは、埼玉県で不動の強さを誇る正智深谷。昨年のウインターカップはベスト8進出を果たしてメインコートに立ち、今年3月には京都招待(全国交歓京都大会)に参加して多くの収穫を持ち帰るなど、貴重な経験を積んで成長中だ。キャプテンの関河虎南や2年生エースのルーニー慧を柱に上位進出を目指す。

 

正智深谷(埼玉)

 

 そして今大会の開催地となる千葉県の1位代表は日本体大柏。千葉県予選では準々決勝、第1シードの市船橋を9点差(91‐82)で破って山場を乗り越え、準決勝で八千代を103‐80、決勝で市習志野を85‐74で下して頂点に立った。201cmの留学生、サコ・スレイマンの高さは関東でも猛威をふるうか、東海大菅生(東京2位)との1回戦から注目が集まる。

 

日本体大柏(千葉)

 

 なお今大会は例年どおりA・Bブロック別トーナメント方式だが、今年は決勝および3位決定戦は行わず、準決勝を終えた時点で閉幕となる。

 

(月刊バスケットボール)



PICK UP