【インタビュー】棟方 公寿氏(元羽田ヴィッキーズヘッドコーチ)が語る 「ピック&ロール(ボールマン)が飛躍的に上達する方法」とは?③
【スペシャルインタビュー③】
ピック&ロールを武器に39歳までトヨタ自動車(現アルバルク東京)などのトップリーグでプレーした棟方公寿氏(元トヨタ自動車、元羽田ヴィッキーズヘッドコーチ)。ピック&ロールはカテゴリーや性別を問わず行われている2メンゲームだが、本来の目的やしっかりとしたスキルを持たないままプレーしている場合が多く見られる。そこで、棟方氏にピック&ロールが上達するためのポイント(ボールマン限定)などを聞いてみた。
「長い時間ボールを持つような余計なドリブルはいらない」(棟方氏)
*棟方公寿氏インタビュー③
【シュートやリングへアタックする気がない中途半端なピック&ロールなら、やらない方がマシ】
――スクリナーのディフェンスと対するとき、そこにスキルは必要になってきますか?
「簡単なスキルは必要です。姿勢を低くしてボールを守り、強いドリブル…ディフェンスとコンタクトしても大丈夫でボールをなくさないというスキルです。その場で何度もレッグスルーしたり、左右にチェンジしたりするようなドリブルは不要ですし、時間の無駄(笑)。
それにドリブルをしている最中はボールが手から一瞬離れているので、良いタイミングでパスをすることができません。日頃から必要のないものばかりを練習していても、実戦で使えるようにはならないのです」
――中高生がピック&ロールをする際のテーマは、意外にシンプルなところにあるのかもしれませんね。 「シンプルで良いと思います。ディフェンスに対して複雑なスキルは必要ないのです。まずは自分が得点することを考えてほしいですね。あとはビッグマンのディフェンスを怖がらないことです」
――ちなみに、ドリブルを始めた際に注意しなければならないことは何ですか?
「シュートやパスをできないとき、絶対にドリブルを止めてはいけません。それは自分が現役時代にずっと心掛けていたことでもありますし、ずっと指導してきたことでもありますう。もちろん、パスをしようとしてドリブルをやめてパスができない場合はありますが、ディフェンスを怖がって止めた場合とは違います。怖がってドリブルしているボールをキャッチしてしまうのは避けたいですね。この部分は指導者に必ず教えてほしい部分です」
――中高生の指導者たちが、ピック&ロールというものを複雑に教え過ぎたり、考えたりしているように見えますが、その辺りはどう見ていますか?
「まずボールマンが得点を狙うことが分かっているという前提で、そこから次々とディフェンスに対応する話になっていくのです。しかし、実際は分かっていないと思います。プレーヤーたちは『ピック&ロールはパスをするためにやる』という感覚になってしまっているように感じますね。ピック&ロールはボールマンのアタックで得点されることがディフェンスにとっては脅威なのです。
得点することがなければディフェンスは出てきませんし、下がっていればパスはできませんし、仮にパスができたとしても苦しいシュートになってしまいます」
――ボールマンはまず、得点することを徹底して狙っていくということですね?
「ピック&ロールの第一段階はそこにあると思います。中途半端なピック&ロールなら、やらない方がマシかもしれません。シュートやリングへアタックする気がないのであれば、やっても意味がないのです。その部分ができてからようやく、第二段階でピックスクリーンをしっかり使ってよりオープンになることだったり、対応してきたディフェンスへの攻撃だったりに進んでいくことになります」 ※④に続く
『棟方 公寿氏がピック&ロールが飛躍的に上達する方法などを伝授!』
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(月刊バスケットボール)