月刊バスケットボール6月号

技術&戦術

2021.05.23

【インタビュー】棟方 公寿氏(元羽田ヴィッキーズヘッドコーチ)が語る 「ピック&ロール(ボールマン)が飛躍的に上達する方法」とは?②

【スペシャルインタビュー②】

 

 ピック&ロールを武器に39歳までトヨタ自動車(現アルバルク東京)などのトップリーグでプレーした棟方公寿氏(元トヨタ自動車、元羽田ヴィッキーズヘッドコーチ)。ピック&ロールはカテゴリーや性別を問わず行われている2メンゲームだが、本来の目的やしっかりとしたスキルを持たないままプレーしている場合が多く見られる。そこで、棟方氏にピック&ロールが上達するためのポイント(ボールマン限定)などを聞いてみた。

 

「シュートを決めなければ、ほかのことは何も生きない」と、棟方氏は言う

 

*棟方公寿氏インタビュー②

【ピック&ロールにドリブルのスキルはあまり必要ない。スクリーンで抜いていくことが大切】

――とにかく『自分のシュートを狙う』という意識が重要なのですね?

「自分がシュートを狙いにいくことで、スクリーンもしっかり使えるようになるのではないかと思っています。スクリナーも同じです。すぐにスリップしたり、ダイブしたり…ボールマンが得点することがピック&ロールの大前提なのです。 それを繰り返し繰り返し練習し、シュートが入るようになってから次のステップへと進んでいく必要があるのです」

 

――確かにディフェンスにとって、フリースローライン近辺でシュートを次々に決められることは、嫌なプレーです。

「一番嫌なプレーだと思いますね。ディフェンスに出れば抜かれますし、出なければシュートを決められてしまうのですから。ディフェンス側のコーチの立場で考えれば、そのようなプレーが嫌だからヘッジしたり、さまざまなことを仕掛けたり…それがないボールマンにディフェンスはリスクを負う必要はないのです。 シュートを狙わなかったり、確率が低かったりすれば、ボールマンのディフェンスもアンダーで十分です。だから、シュートすること、入れることです。それが恐いからこそ、ディフェンスは次なる手を考えてくるようになると思います」

 

――例えば、Bリーグの富樫勇樹(千葉ジェッツ)選手はピック&ロールが上手だと思いますか?

「とても上手だと思います。富樫選手はシュートに行ってますし、隙があればリングにもアタックします。そして、ディフェンスのヘルプが来ればパスを捌きます。これは富樫選手が自分で生きようと、得点しようと思っているからこそのプレーだと感じています」

 

――ここまでの話から考えて、ピック&ロールを成功させるにはドリブルのテクニックではなく、シュート力ということでしょうか?

「そこにはドリブルのスキルは特に必要ありません。自分のディフェンスとまずは1対1をするのですが、そこはドリブルで抜いていくのではなく、スクリーンで抜いていくのです。だからこそ、シュートを決めなければほかのことは何も生きないと思っています」

 

――そこから次のステップに入っていくのですね?

「自分のディフェンスをやっつけたら、次はどのディフェンスとの勝負(1対1)になるのか。スクリナーのディフェンスがどのようなことをしてきているのかを予測することも重要になってきます。予測をしていれば驚くこともなく、ターンオーバーすることも防ぐことができるのです。ここでも急ぐことなくプレーすることが大切になります」

※③へ続く

 

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(月刊バスケットボール)



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