月刊バスケットボール5月号

【郵政創業150年×埼玉150周年特別企画】本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ#12)インタビュー

 

「ケガに負けずに最高の舞台に立って

恩返しがしたいし元気を届けたい」

 

 2人の姉の影響で、バスケットを始めたのは8歳くらいのとき。必死にボールを追い掛けて、気付いたらのめり込んでいました。特にミニバスの頃からディフェンスが好きで、ボールを奪ってパスをつなげて点を取るプレーが好きでした。 あまり強いチームではありませんでしたが、基礎練習を大事にしているチームだったと思います。

 

 出身は朝霞市ですが、中学ではバスケットを真剣に頑張りたいと思い、地区の中ではレベルが高く2番目の姉も通っていた志木中に進学しました。練習は厳しかったですし、特に最上級生になってキャプテンを任され、うまくチームを引っ張れずにたくさん悩みました。ただ、結局いいキャプテンにはなれなかったかもしれないけれど、みんなで泣きながらミーティングをしたこともあって、同期に支えられて頑張ることができました。3年間で精神的にも強くなれたと思います。それに当時はよくミスを怖がって消極的になるところがあったので「逃げずに強い気持ちでゴールにアタックしろ」と言われていて、その教えは今のプレースタイルにもつながっていると思います。

 



 

 昨年11月、ケガ(前十字靭帯損傷)をしたときには『これはオリンピックも無理かな』と目の前が真っ暗になりました。でも諦めたくないし、自分がケガに負けずにオリンピックに挑戦する、その過程や姿を見せることに意味があるかなと前向きに考え直しました。今まで支えてくれた人たちに恩返しをしたいし、コロナ禍のこういう状況だからこそ、『バスケで日本を元気に』のスローガンどおり見てくれる人に元気を届けられればと。

 

 オリンピックの開催地は、うれしいことに地元のさいたまスーパーアリーナです。2年前の代表の親善試合で初めてあの会場でプレーしたのですが、雰囲気が最高で高揚感も特別なものでした。あの会場で、オリンピックという最高の舞台でプレーしたい思いは強いです。

 

【郵政創業150年×埼玉150周年特別企画/保岡龍斗選手インタビューを読む】

 

本橋 菜子 Nako Motohashi

埼玉県朝霞市出身/東京羽田ヴィッキーズ#12/164cm/G/1993年10月10日(27歳)/朝霞台ユニオンズ→志木中→明星学園高→早稲田大

 

(月刊バスケットボール)



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