直近3試合を左ひざの故障で欠場している八村 塁（ワシントン・ウィザーズ）について、日本時間4月26日（アメリカ時間25日）の対クリーブランド・キャバリアーズ戦前に行われたスコット・ブルックスHCの会見で朗報が聞かれた。前日の練習に八村が参加し、良い動きを見せたというのだ。
八村に関しては複数の記者から近況に関する質問が飛んでおり、この日のキャバリアーズ戦は欠場で代わってアンソニー・ギルがスターターを務めることをブルックスHCは明かしていたが、日々状況が良くなってきていることは間違いないようだ。痛みの原因はヒザをほかのプレーヤーにぶつけてしまったことだという。それによって靭帯や腱がどのような影響を受けたのかは明かされていないものの、さほど長引かないというのがブルックスHCの見通しだ。
明るい見通しを受け、そのフォローアップで前日のワークアウトについて「実戦的なスクリメージに参加したのですか？　それともスキルトレーニングのようなものだったのでしょうか？」と聞いてみたところ、ブルックスHCは次のように具体的な回答を返してくれた。「実戦想定の3対3や4対4をやりました。5対5もハイレベルなプレーヤーたちとまではしていませんが、ハイレベルなコーチたちにガードされた状態でコートを行ったり来たりしていますよ。今夜はまだ彼と話していませんが、メディカルパフォーマンスチームのスタッフは『なかなか良い状態です』と言っていました。これらはどれも、間もなくの復帰に向けて順調だということを示す兆しです。先ほども話したとおり明日復帰できるかどうかはわかりません。そうなれば良いのですが、もしそうではないとしても水曜日（28日＝日本時間29日の木曜日）のロサンゼルス・レイカーズとの試合には間に合ってほしいと望んでいます」

【関連記事】　八村 塁vs.対ザイオン・ウィリアムソン - 数字はザイオン、勝負は八村が制する

【関連記事】　日本人対決を前に八村 塁（ウィザーズ）をニック・ナースHC（ラプターズ）が分析 - ラプターズ対ウィザーズ戦前日練習後会見より

ブルックスHC自身による英文の回答は以下のような流れだった。
“You know what Rui did actually, we played…, simulated some you know 3on3, 4on4, I think he even got 5on5 with coaches but it wasn’t…, he wasn’t being guarded by high level players but high level coaches. So he got opportunities to get up and down the court. I actually haven’t talked to him yet tonight to see how he feels. But the medical performance team said he’s feeling pretty good. So those are all good signs that you know he’s on the right track to be playing soon. Like I said, I can’t say he’s gonna play tomorrow because I don’t know for sure. But that would be nice but if it’s not tomorrow, hopefully it’s against the Lakers on Wednesday.”

八村の戦列復帰についてブルックスHCは間近との手ごたえを持っている様子だった（写真をクリックするとインタビュー映像が見られます）

ウィザーズはこの日のキャバリアーズ戦を前にしては7連勝中で、直近10試合を9勝1敗という好成績で“快走中”。今シーズンの通算成績は26勝33敗で、イースタンカンファレンスでの順位はプレーイン・トーナメント圏内の10位。新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けたシーズン前半の不振を抜け出し、急激な躍進を見せている。

　現在のウィザーズのチーム力をこの順位は全く反映していない。レギュラーシーズンの日程を13試合残して、今やリーグで最も危険なチームの一つと言ってもよいだろう。キャバリアーズとの試合を含め直近の3試合はホーム開催でもあり、これに八村の復帰が伴えば勢いはさらに加速していきそうだ。

【関連記事】　八村 塁はウィザーズの「ビッグ3」の一角 - リック・カーライルHC（マーベリックス）が八村を高評価

【関連記事】　八村 塁（ウィザーズ）、「コンニチワ!!」ダンクでピストンズを粉砕

取材・文／柴田 健（月バス.com）
（月刊バスケットボール）