月刊バスケットボール5月号

NBA

2021.04.19

渡邊雄太がトロント・ラプターズとの本契約にサイン

渡邊は念願の本契約を手に入れた(写真をクリックすると、契約前日の試合前に行われたニック・ナースHCの会見映像を見られます)


渡邊雄太がトロント・ラプターズとの間でいわゆる本契約を結んだことが日本時間4月19日夜に明らかになった。財務面の詳細は非公開だが、NBA公式サイトトロント・ラプターズ公式ツイッター等で「スタンダード・コントラクト」にサインする渡邊の写真とともに報じられている。
渡邊は今シーズン開幕前にエグジビット10と呼ばれる契約でラプターズに加わり、その後ツーウェイ契約でシーズンを過ごしてきた。開幕当初は出場機会が少なかったが、ここまで39試合で平均13.4分間の出場機会を得、平均4.0得点、3.3リバウンド、フィールドゴール成功率44.8%、3P成功率40.0%、フリースロー成功率82.6%など、過去2シーズンを過ごしたメンフィス・グリズリーズ時代に比較して顕著な成長がみられる数字を残している。
特に4月に入ってからの10試合中では、定評のあったディフェンスでの働きに加えオフェンスでのスタッツが急上昇。8.7得点、4.2リバウンド、フィールドゴール成功率60.0%、3P成功率45.8%、フリースロー成功率76.9%という数字で、主力を欠くラプターズに勢いをもたらしている。今シーズンここまで2ケタ得点は6試合だが、そのうち4試合が4月に入ってからであり、直近6試合で2度キャリアハイを更新する爆発的な活躍を見せている(現在のキャリアハイは21得点)。
スタンダード契約の一報は、3試合連続で2ケタ得点をした翌日の出来事。ドラフト外でNBA入りしてGリーグで鍛錬を積み、一歩ずつステップアップしてきた結果としての快挙は、本人にとってだけでなく、日本で渡邊の活躍に注目している多くのファンにとっても大きな励みとなるにちがいない。
渡邊が所属するラプターズの次戦は、日本時間4月22日(アメリカ時間21日)にフロリダ州タンパで行われる対ブルックリン・ネッツ戦。ジェームズ・ハーデンやケビン・デュラントら、リーグの顔と言えるスーパースターが所属する相手に、真にNBAプレーヤーとなった渡邊がプレーする最初の機会となる。

 

【関連記事】 「2020-21ラプターズで渡邊雄太 大活躍」を想像できる理由-①

【関連記事】 トロントで「Watana’bae’」こと渡邊雄太に夢中の女性ファンが急増中!?

【関連記事】 ニック・ナースHCの対ホークス戦渡邊雄太評 – 日本時間4月15日、トロント・ラプターズ対サンアントニオ・スパーズ戦試合前会見より

 


文/柴田健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



PICK UP