月刊バスケットボール5月号

NBA

2021.04.12

渡邊雄太(ラプターズ)、日本時間4.12対ニックス戦に敗れるも堅実な活躍ぶり

 

8得点にキャリアハイの3スティール

連夜の活躍で存在感を示す

 

 日本時間4月12日(アメリカ時間11日)に行われたニューヨーク・ニックス対トロント・ラプターズ戦で、渡邊雄太が存在感を強くアピールする活躍を見せた。試合は96-102でラプターズの敗戦に終わったが、渡邊は15分35秒出場して8得点(フィールドゴールは5本中3本成功、うち3Pショットは4本中2本成功)、3リバウンド、1アシストにキャリアハイの3スティールを記録。特に第4Qは、序盤から劣勢に立たされていたラプターズに勢いをもたらす貢献ぶりが光った。79-80の1点ビハインドで迎えたこのクォーター残り10分には、ラプターズに初めてのリードをもたらすドライビング・レイアップを沈めた。87-83とリードを奪って迎えた同7分10秒にはニックスのオールスターであるジュリアス・ランドルにディフェンスで厳しくプレッシャーをかけボールを奪う。残り5分36秒でベンチに下がった時点では、ラプターズは87-85でリードを保っていた。
この日のラプターズはバックコートでカイル・ラウリーとロドニー・フッドが戦列に戻ったほか、フロントラインではフリーエージェントとして加入したセンターのケム・バーチが、ラプターズのユニフォームでデビューを果たした。バーチは、10日間契約を結び前の試合で一足先にラプターズとしてのデビューを済ませていたフレディー・ガレスピーとともに、フロントラインの層を厚くする存在。しかしそのような状況にも影が薄くなることのない存在感を渡邊は示していた。前日の試合後にニック・ナースHCは波の少ない安定した活躍を望むコメントをしていたが、渡邊がキャリアハイの14得点を記録した翌日の試合で活躍できたことには、そうした観点からも大きな意義があるだろう。
ニック・ナースHCは惜敗に落胆の表情を隠せない様子で会見に姿を見せたが、渡邊の活躍については「いつものように、ミスのないプレーぶりでした。本当に、攻守両面で一切ミスがありませんでした」と高評価。「準備ができていて3Pショットも強くゴールに突っ込んでいくときも自信が見て取れます。ショットクロックぎりぎりで決めた左手でのドライビング・レイアップもありましたね(前述の第4Qのプレー)。今夜も本当に良いプレーぶりでした」と話した。ナースHC自身の英文による回答は以下のような流れだった。
“Just again like…, don’t see any mistakes. So he’s really playing mistake-free at both ends. And he looks ready, confident when he’s taking his three-point shots, making good, hard plays at the rim, bailed us out once at the end of the shot clock and made a tough driving left-handed layup. So he was really really good tonight.”

 

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