月刊バスケットボール6月号

【3x3日本代表候補選手インタビュー】気持ちを届ける、想いを託す/篠崎 澪(富士通レッドウェーブ)Vol.2 presented by 日本郵政

 

1年の延期を受けた東京オリンピック。今夏の開催に向けて各競技の日程も発表され、いよいよ再始動する。その中で注目競技の一つが3人制バスケット、 3x3だ。今回はWリーグとの両立でオリンピックを目指す篠崎澪選手に3x3の魅力や母国開催のオリンピックに懸ける思いを聞いた。

 

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ーー頭を使うとのことですが、試合時間やスコアが限られている以上、ゲームの中での問題の解決力がより重要になってくると思います。そうした自己解決力は上がりましたか?

 

 そうですね。コーチも試合中は指示を出すことができないので、4人で瞬時に状況を判断して意見を出し合うことは増えましたし、解決力は競技を続けるにつれて鍛えられていると思います。常にしゃべってコミュニケーションを取るようにしていますし、少人数なので意見も出しやすいです。試合の中で同じようなシチュエーションになることは決して多くありませんが、いかに多くの場面を経験して『今はこういう場面だからこういう作戦にすれば良いのではないか』という解決策を多く持っておくことが大切です。それを得るという意味でも試合経験を積み重ねていくことが非常に重要だと思います。

 

ーー篠崎選手は5人制の日本代表経験もあります。5人制と比べたときに3x3の国際大会での会場や相手選手、チームの雰囲気の差はどのようなものですか?

 

 コートも屋外で観客も近いので、よりストリートバスケに似た感覚があります。観客の声援も5人制以上にダイレクトに伝わってきて、シュートが入ればワッと盛り上がるし、外れれば「あぁ〜」みたいな(笑)。そういうのが私にとっては楽しいですね。選手個人として見れば、叫んだり騒いだり何も恥ずかしがらずにできる雰囲気がある気がしています。外国の選手であれば5人制でも差はないかもしれませんが、普段そういったことが少ない私たち日本人選手もそんなテンションになりますし、より本能的になるというか、ストリートコートでプレーしているようなそんな雰囲気になります。

 

 

 

ーー外国人選手のプレースタイルはいかがですか?

 

 競技自体の時間もショットクロックも5人制よりも短いので、自分のタイミングで打てるのであれば迷いなく打ってくる選手は多い気がします。より個を出したプレーをしてくるチームや選手が多い印象です。ただ、中国などは高さを生かして徹底的にインサイドで組織として攻めてくるので、高さがない私たちがそういった相手と戦うにはかなり頭を使わなければなりません。

 

−−オリンピックが1年延期になりました。ここまでの期間はどのようなものでしたか?

 

 オリンピックに向けて準備してきたので、延期の知らせを聞いた当初は残念な思いでした。ただ、延期はもう覆らないことなので、延期になった分、競技経験を高めてさらにステップアップできる時間が増えたと思って頭を切り替えたんです。コロナで合宿はあまりできませんでしたが、代表活動を通して少しでもステップアップできるように取り組んできました。

 

ーー母国開催のオリンピックに出られる可能性があることについてはどう感じていますか?

 

 ラストチャンスですよね。私が競技を続けていく中で、今後、東京でオリンピックが開催されることはないと思います。オリンピックには絶対に出たい。とにかくその思いが一番強いですね。

 

 

 

ーー3x3を続ける中で自分なりの信念やこだわり、貫きたいことは何ですか?

 

 絶対に誰にも体力負けしたくないです。試合の最初から最後まで同じクオリティーでプレーして、見ている方から「あの人疲れてるな」って絶対に思われたくないんです。5人制にも共通することですが、「体力がなくてできなかった」とは絶対に言われたくありません。その根底にあるのは自分に負けたくないという気持ち、ものすごく負けず嫌いな性格だと思います。来年で30歳になるので体力的な面で年齢のことを言われると思いますが、それは絶対にいや。若い子たちにも負けたくないです!

 

ーー最後に、今の篠崎選手にとって3x3の最大の魅力とモチベーションは何でしょうか?

 

 先ほども話したようにストリート性があって、観客もプレーしている自分自身もバスケットをすごく楽しめる、なりふり構わず解放されて楽しめるところは魅力的です。それと5人制でもそうですが、勝ったときの喜びというのはやっぱり魅力です。2年前の国際大会に出場したとき、世界で勝つことがどういうことかを経験できて、それが私の中ではとても大きかったです。それをもう一度経験したい。そのときの感情はずっと忘れないし、当時の映像や写真を見返しても『楽しかった、うれしかった』という思いがよみがえってきます。

 

 結果の面で見れば、5人制のチームに各国の有力選手のほとんどが集められているので、メダルを取るという目標がより現実的だと思います。だからこそ、日本開催のオリンピックでメダルを取りたいという強い気持ちがありますし、こういったこと全てが今の私のモチベーションになっています。

 

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【小松昌弘選手 Vol.1を読む】

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篠崎 澪 Mio Shinozaki

富士通 レッドウェーブ#11/167cm/GF/1991年9月12日(29歳)/金沢総合高→松蔭大
爆発的な得点力と高いディフェンス力で富士通の中心選手として活躍。2019年からは3x3にも活躍の場を広げ、ベテランとして若手をリードする存在でもある。5人制での日本代表経験も豊富。

 

 

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