月刊バスケットボール6月号

技術&戦術

2021.02.22

藤田 将弘氏(日体大男子監督)が語る 「オフェンスの考え方とオフェンスの組み立て方」とは?③

【スペシャルインタビュー③】

 

 オフェンスと言っても、5人の選手が思うまま勝手に動いていても、確率の高いシュートは決めることはできない。バスケットボールのオフェンスをどのように考え、それを組み立てていくのかを整理していかないと、コーチも選手も頭を抱えるだけ。それでは一体、どのようなプロセスやルールでオフェンスを5人が実行していくのか…藤田氏に、オフェンス考え方や組み立て方、そして簡単なルールを用いたオフェンスなどについて聞いてみた。

 

「ボールと選手が常に動いているオフェンスが理想形」と、藤田氏は言う

 

【選手が動き続けることで良い習慣が身に付き、自分たちでパターンが作れる】

 

※②の続き

――“フレックス”が考案されてから、50年以上(1967年に考案されたと言われている)が経過しています。それでも、NBAをはじめ、世界中でいまだに用いられているということを考えてみても、効果的なオフェンスの1つだということが言えますね。

「20年ぐらい前までは身体的な特徴、サイズの大きさを前面に出して行うスタイルが流行していましたが、今はヨーロッパをはじめビッグマンも3Pシュートを放つ時代です。

 アンダーカテゴリー(ミニバス、中学、高校など)で育成ということを考えたとき、サイズに関係なくアウトサイド、インサイド問わずにオフェンスができるということからも効果的なオフェンスだと考えています。そういった部分からも年齢に関係なく、取り組むべきオフェンスの1つではないでしょうか。バスケットボールの原理・原則が分かっていない年代の選手でも、このフレックスを導入することでバスケットボールIQが高くなるはずです。

 加えて、バスケットボールの質を高める攻撃パターンなので、チームのオフェンスも良くなってくると思っています」

 

――どのような部分が最も効果的だと思いますか?

「大学でも毎日、練習を行います。それはスペーシングであったり、ディフェンスの読みであったり、バスケットボールに重要な部分が養われていく部分です。選手が動き続けることで、良い習慣が身に付いてきますし、自分たちでさまざまなパターンを作っていくこともできますからね。ですから、ミニバスから大学、プロまでやるべきものだと思っています」

 

――“フレックス”は非常にシンプルなオフェンスですが、選手間のコミュニケーションがないと成立しません。タイミングは重要ですし、オフボールの動きも。

「非常にシンプルですが、バスケットボールのオフェンスに必要なものは網羅されています。選手として、一度は通るべき道ではないでしょうか」

 

――当たり前ですが、「ボールが動いて、選手が動く」というオフェンスの理想形ですね。

「それを2秒以内に行うことができるように練習していきます。これはパッシングゲームの原則(※詳細はセミナー参照)です。その中で、スクリーンやカットを臨機応変に自分のディフェンダーと戦っていくということになります」

 

――ここまでの話だけでも、オフェンスの仕組みというものがいかに多いかが分かります。

「そうですね。そこに選手間のボキャブラリーが増え、選手同士、選手とコーチの会話も多くなってくると思います。チーム作りといった側面からも、非常に良いと実感しています」

※④へ続く

 

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 第7回は藤田 将弘氏(日体大男子監督)が登場! 2月28日(日)20:00~ZOOMミーティングによるオンラインセミナーを開催する。テーマは「オフェンスの考え方」や「オフェンスの組み立て方」などについて。藤田氏は『オフェンスは『頑張れ!』『走れ!』だけでは難しい。選手間での共通理解が必要」と、オフェンスに簡単なルールを用いることを勧めている。

 

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(月刊バスケットボール)



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