月刊バスケットボール6月号

Wリーグ

2021.02.15

Wリーグの終盤戦に刺激を与えるアーリーエントリー選手

 Wリーグは3月6日から始まるプレーオフに向けて、最終段階に入ってきている。東地区・西地区それぞれ3チームずつ(東地区:ENEOS、富士通、日立ハイテク、西地区:トヨタ自動車、デンソー、三菱電機)がすでにプレーオフ出場を確定しており、残るスポットは一つずつとなっている。
2月14日終了時点で、各地区4位につけているのは、東地区がシャンソン化粧品、西地区がトヨタ紡織。それぞれ5位チームと2勝差、3勝差を付けて優位な状況にいるとはいえ、2月13日、14日の試合ではシャンソン化粧品は富士通に、トヨタ紡織はデンソーにと、地区2位に付けている強豪相手に連敗を喫している。レギュラーシーズン残りは4試合、上位チームとの対戦も残っておりプレーオフ進出には気の抜けない戦いが続く。

 

デビュー2試合目で20得点を記録した吉田(シャンソン化粧品) 写真:Wリーグ


そうした中で注目の新戦力が活躍したのがシャンソン化粧品。アーリーエントリーとして4選手が加わったのだが、その中の#14吉田舞衣(拓殖大)、#45佐藤由璃果(筑波大)がいきなりスターターとして登場した。昨年12月のインカレではライバルとしてしのぎを削った2人は実は八雲学園高の同級生でもある。Wリーグで再びチームメイトとしてコートに立った2月13日の富士通戦では共に2ケタ得点を記録し、順調なデビューを果たした。さらに、吉田は続く14日には40分間のフル出場で、チーム最多の20得点を記録し、若手中心のシャンソン化粧品のラインナップにあって存在感を見せた。
今シーズン、アーリーエントリー選手として8チームに17人が登録したが、シャンソン化粧品の吉田、佐藤のほかにもインカレで最優秀選手となった赤木里帆(東京医療保健大学→富士通)、リバウンド王となったシラ ソハナ ファトージャ(⽩鴎⼤→トヨタ自動車)ら、即戦力として期待の選手が加わっている。プレーオフ進出争い、順位争いが繰り広げられる終盤戦において、こうした新戦力がもたらす影響にも注目していきたい。

(飯田康二/月刊バスケットボール)



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