月刊バスケットボール5月号

NBA

2021.02.01

渡邊雄太(ラプターズ)がキャリアハイの3Pショット3本を含む11得点など光る活躍で勝利に貢献 - I can’t stop here right now(まだまだここからです)

 

 アメリカ現地1月31日にフロリダ州タンパで行われたトロント・ラプターズ対オーランド・マジック戦で、渡邊雄太が攻守に光る活躍を見せラプターズの勝利に貢献した。スコアは115-102。ラプターズは8勝12敗(イースタンカンファレンス10位)となっている。
この試合での渡邊は、第1Q残り2分18秒にテレンス・デイビスに代わってコートに登場。18分56秒間プレーして11得点(FG3/4, 3Pショット 3/3)を挙げたほか、1リバウンド、1スティールに3ブロックと活躍した。得点に関しては自身初の2試合連続2ケタ得点であり、2日前の対サクラメント・キングス戦で記録した12得点に次ぐキャリア2番目の好数字。また、3Pショットとブロックは共にキャリアハイ。ローテーションの一角として頼りがいのある存在になってきたことを強く印象づけた。
好調なだけに試合後の会見で見せる表情も明るく、言葉にも自信があふれる。今シーズンここまで3Pショットを25本中12本成功させていることに関して、オフ期間にどんな練習をしたのかとの質問が飛んだ際には、練習した本数などはわからないのですが…と前置きした後、「何年もかけて取り組んできた練習がここにきて少しずつ実を結びつつあります」と力強くコメント。ただし、ここまでの道のりが険しかったことは本人が一番わかっているだけに、「まだまだここからです(I can’t stop here right now)」と続け、「努力を続けて毎日コートに入って、課題に取り組まないと」と気を引き締めていた。
ラプターズ公式サイトで公開されている渡邊の取材対応は11分余りにおよび、次々と質問が浴びせられている。その中で上記の回答は英語によるやりとりで、以下のような表現だった。
“The work I threw in over the years finally starts… like slowly paying off. Like I said, I can’t stop here right now. I’ve just gotta keep working hard, keep in the gym every day, keep working on my game.”


渡邊の自信を裏付けるように、ニック・ナースHCも「ユウタには20分くらいプレーしてもらうのが良さそうです。この調子を維持できれば…」と会見で渡邊の起用について明るい見通しを語っている。この日のボックススコアで唯一“悪い数字”だった±(-7)についても、「試合終了間際の2分間で-7になったと思いますが、本質的にはプラスですよ」と笑顔で分析。コーチ陣も渡邊に強い信頼を寄せていることを感じさせた。
渡邊はこの日で連続出場が6試合となったが、これは昨シーズンの2月26日から3月7日までの7試合に次ぐキャリア2番目の記録。順調にいけば現地2月2日の夜(火=日本時間2月3日の水曜日朝)に行われる次戦(この日と同じマジック相手のアウェイ戦)でその記録に並ぶ。

 

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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