【インカレ2020/男子準決勝】2試合連続の延長戦を制した筑波大と盤石の戦いを見せた東海大が勝利
筑波大vs.大東文化大、東海大vs.白鷗大と、インカレ男子準決勝はオータムカップ準決勝の再戦となった。
まず行われた筑波大vs.大東文化大は、延長戦にもつれる白熱のゲームとなった。先手を打ったのは筑波大。高さを生かしたリバウンドから速攻に走ってリズムをつかみ、前半を終えて32−19とリードに成功する。だが3Q、大東文化大も堅いディフェンスで我慢。攻めては#2飴谷を軸に果敢にリングに向かい、じわじわとその差を縮めていった。筑波大は相手のゾーンに対して外角のシュートがことごとくリングに弾かれ、結局このQは僅か8得点。40−38と、その差を2点に縮められて4Qを迎える。
4Qに入っても、一進一退の攻防が続いた。両チームともにファウルがかさみ、残り2分半には#75井上がファウルアウトして筑波大は苦しくなる。だがエース#27山口が気迫のこもった3Pシュートで流れを渡さず、結局54−54で試合はオーバータイムに。その延長戦では、リバウンドから筑波大#23半澤が先制。大東文化大もフリースローでコツコツと得点を挙げるが、筑波大の堅守を前に気持ち良く攻められない。最後は筑波大の山口、そして#13二上が勝負強いシュートを沈めて勝負あり。62−59で大接戦を制して、筑波大が決勝進出を果たした。
筑波大は専修大との準々決勝に続いて、2戦連続で延長戦を制した。中でもこの2試合、一皮むけたとも言えるのが4年生の山口だ。吉田監督も「彼がうちのエース。1対1の力は抜けているし、信頼しています」と高く評価している選手。とはいえ、明日の決勝では相当厳しいマークが予想される。吉田監督は「(足が止まってしまう原因として)疲れも一つの原因としてあると思いますが、山口が常にボールを持ってしまうと、周りが『彼がやるだろう』と見てしまう」とも懸念しており、周りの選手たちの活躍が勝敗を大きく左右しそうだ。
続いて行われたもう一つの準決勝は、東海大vs.白鷗大。東海大にオータムカップで完敗していた白鷗大は、「自分たちはオータムカップに東海に負けてから、この試合のために準備してきた」(#23荒谷)と言い、序盤から集中したディフェンスを見せて大きくは離されずに食らい付いた。だが東海大は慌てず、インサイドで#86八村が奮闘。そして#11大倉&#5河村の2ガードが安定感あるプレーでゲームをコントロールし、83−62で勝利した。
こうして、決勝は東海大vs.筑波大のカードに。オータムカップでも圧倒的な強さを見せた東海大がそのまま日本一に輝くのか、はたまた2試合連続で延長戦を制して勢いに乗る筑波大が大会連覇を果たすのか。注目の一戦となる。
(月刊バスケットボール)