月刊バスケットボール5月号

【J SPORTS PRESENTS】ウインターカップ2020プレビュー/河村勇輝(東海大)× 横地聖真(筑波大)

 

 

全高校生プレーヤーの

思いを胸に戦う選手たちへ…

 

 あの熱狂からまもなく1年が経過する。新型コロナウイルスの影響で全国大会はおろか、各地区大会や交歓大会まで、全てがストップした今年の高校バスケ界。約1か月後に迫ったウインターカップは現役生にとって限られた期間の中で積み重ねたものを表現する集大成の場であり、同時に今年、最初で最後の大舞台だ。

 

 1年前、福岡第一の顔としてメインコートを沸かせた河村勇輝(東海大)はウインターカップをこう回想する。「悔しい年もうれしい年もあったんですけど、いろいろな経験をさせてもらって、本当に自分を成長させてくれた大会がウインターカップでした」。福岡大附大濠のエースとして河村率いる福岡第一と決勝を戦った横地聖真(筑波大)も「やっぱり楽しかったですし、最後ということで緊張感もありました。できることならもう一回やりたいです。でも、あの緊張感はもう味わいたくないですね(笑)」と楽しげだ。それぞれに特別な経験をしたウインターカップは、今の2人を作り上げる上で欠かせない節目の大会となっていたようだ。

 

 

 特に3年生にとっては厳しい練習を積み重ね、共に泣き、共に笑い、時にぶつかり合った仲間と過ごす最後の舞台。「横のつがなりの大切さを改めて感じていますし、3年生の頃は本当に仲間に助けられました。この横のつながりは大人になってからも一生消えません。高校3年間の仲間は本当に大切な存在です」という横地の言葉どおり、結果以上にチームメイトと戦った日々は深く記憶に残る。2年生と1年生にとっても頼れる先輩たちと戦い、その偉大な背中を目に焼き付ける最後の機会がウインターカップなのだ。

 

 男子は福岡第一や東山、仙台大明成、報徳学園などが優勝候補と言われている。女子は桜花学園と岐阜女の2強体制に割って入る力が現れるのか、大いに期待したい。しかし、公式戦での対戦がほとんどない今年に関しては、その力関係を証明する要素が極端に少なく、各ラウンドでどのような試合が繰り広げられるかは文字どおり"やってみなければ分からない"状況だ。

 

 

「試合の中でどうこうというよりも、とにかく大会に入るまでにしっかりと準備をすることを意識していました。悔いの残らない状態で試合に臨めるようにチーム練習、自主練習、トレーニングを行なって、気持ちの部分を整えること。ウインターカップだからといって特別何かをするわけではありませんが、試合よりも準備期間を大切にしていました」と河村。緊張感ある場面でこそ、心技体の本質が計られるものだ。それは日々の練習で濃密な時間を過ごした分だけ、研ぎ澄まされ鋭さを増す。河村が重ねてきた “準備”が、昨年のウインターカップで結果として表れたわけだ。

 

 そして、会場で、放送で、さまざまな形でその場面を目にできることに我々も感謝する必要がある。大会を勝ち抜いて流すうれし涙も、力及ばず流す悔し涙も全力でやり切った証しであることに変わりはない。河村と横地もこの経験を糧に大学へ進み、新たな戦いに挑んでいる。

 

「インターハイがなくなって悔しい思いをしたと思います。その中でウインターカップに出られるチーム、選手は限られています。もう引退してしまった高校生プレーヤーの代表として、所属する都道府県のチーム、選手、コーチ、たくさんの方々の気持ちを背負って、ぜひウインターカップでバスケットを楽しんでもらいたいです」(河村)

 

「3年生は最後なので、悔いの残らない大会にしてほしいです。僕は思い切って戦えたので良かったけど、やり切れなければ絶対に後悔が残ります。高校でバスケットを辞める人も、その先も続ける人もいると思います。だけど、高校バスケは高校生にしか味わえないんです。とにかく楽しんでください!」(横地)

 

 これから先、この冬を戦う選手たちがバスケットを続けようが続けまいが、10年後、20年後の未来で「ウインターカップは楽しかった」と笑顔で答えてくれれば、こんなにうれしいことはない。

 

 

▼河村勇輝選手のインタビュー完全版はコチラ▼

https://www.basketball-zine.com/kwmryk

 

▼横地聖真選手のインタビュー完全版はコチラ▼

https://www.basketball-zine.com/yktsisn

 

 

河村勇輝

かわむら ゆうき/172cm/柳井中→福岡第一高→東海大/全国屈指のスピードとテクニックを武器に、全国ミニバス大会で優勝。ジュニアオールスターや全中でも活躍し、福岡第一高でさらにその実力を開花させた。ウインターカップ連覇で高校3年間を締めくくった。

 

横地聖真

よこち せいしん/192cm/岩成台中→福岡大附大濠高→筑波大/小学3年生からバスケットを始め、中学時代に抜群の得点力で一躍その名を全国にとどろかせる。中3の全中で準優勝、高1のインターハイで全国制覇を達成。U16、U18日本代表に選ばれ、国際経験も豊富。

 

 

~J SPORTSなら録画視聴も可能!~

 

高校バスケ ウインターカップ2020 男女全118試合を1回戦から実況解説付きで放送!

放送スケジュールはJ SPORTS公式サイトでCheck

http://ur0.work/LwAW

 

第72回全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)男子 放送予定

準々決勝:12/11(金)午後1:55~ J SPORTS 2 LIVE(国立代々木競技場第二体育館開催分)

準決勝:12/12(土)午後1:55~ J SPORTS 2 LIVE

決勝、3位決定戦:12/13(日)午後1:50~ J SPORTS 2 LIVE

5位、7位決定戦:12/14(月)午前9:55~ J SPORTS 3(録画)

http://ur0.work/eXWx

 

インターネット配信のJ SPORTSオンデマンドでは、インカレ5位、7位決定戦もLIVE配信

5位、7位決定戦:12/13(日)午前9:55~ J SPORTSオンデマンド LIVE

http://ur0.work/RqvT

※J SPORTSオンデマンドでの録画視聴はありません。見逃し配信のみとなります。

 

Twitter J SPORTS バスケット【公式】では旬なバスケ情報が盛りだくさん!

今すぐフォローしよう

@jsports_wc

 

(月刊バスケットボール)



PICK UP