月刊バスケットボール5月号

ベテランと若手が互いに刺激…3x3女子日本代表チーム強化合宿

 2020年度3x3バスケットボール女子日本代表チームの強化合宿が、11月5日(木) から11日(水)までの日程で、味の素ナショナルトレーニングセンターで実施されている。これは、来年5月に開催予定の「2020 3x3 バスケットボール FIBA オリンピック選考会(OQT/東京 2020 オリンピック予選)」に向けた強化活動の一環として行われているもので、女子日本代表候補選手として、下記の12名がこの合宿に参加している。

 

 

 合宿終了を翌日に控えた10日には、Zoomでの取材対応も実施された。その中でロイブル・トーステン ディレクターコーチは「(新型コロナウイルスの影響による)7か月間の中断もあり不安が先にありましたが、幸いにもベテランの選手たちが(合宿の)2日目くらいから感覚を取り戻し、他の選手たちも3日目くらいにはリズムが合ってきたので、練習のクオリティーがかなり上がってきました。OQTまでは時間がないので、選手の候補を早い段階で絞り込まなければなりません。そして、その選手たちに国際大会を経験させて、その経験を携えてOQTに臨みたいと思っています。(強化にあたっては)ディフェンスがカギとなるので、そのコンセプトをしっかり守っていきたい」と、今回の合宿の手ごたえと今後のプランを語った。

 

 合宿の参加メンバー中、最年長となる篠崎澪は、「ロイブルコーチからも、ベテランらしくチームを引っ張ってほしいと言われています。今回、新しい選手も増えて、このように集まることができたのはとてもいいこと。ひとりひとりが早く3x3に慣れて、もっともっとレベルアップしていくことができればと思います」と、広い視野で今回の合宿に臨んでいる姿勢を示した。

 

 

 また馬爪ステファニーは、「今回の合宿では新しく3x3を始める選手もいますが、基礎から始めながら、慣れるのに従って(戦術の)新しい考え方を持って、恐れずに挑んでいるのは自分にもすごく刺激になります」と、合宿ならではの緊張感の中にも、新鮮な思いでこの時間を過ごしていることを語った。

 

 

 中田珠未は、「同じバスケットですが(5人制とは)全然違う競技をやっている、本当に新しい競技を始めた感覚。楽しさもありますが、やはりまだ難しいな…という思いです」と正直に言葉にしたが、その表情は終始明るく、今回の合宿が参加しているメンバーの意識の持ち方によって充実したものになっていることを感じさせた。

 

 

 展開の速さや見るものを引き込む独特のリズム感で注目が高まりつつある3x3。来年のオリンピックでは、女子日本代表の活躍にも大いに注目したい。

 

(月刊バスケットボール)



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