月刊バスケットボール5月号

馬場雄大がいよいよオーストラリアへ出発!「アメリカでプレーするためのいい準備になる」

 オーストラリアNBLのメルボルン・ユナイテッドと契約した馬場雄大が9月7日、いよいよオーストラリアに向けて飛び立った。

 

 新型コロナウイルスに影響によるビザ取得の関係で渡豪が未定の状態が続いたが、ようやく目処が立ったようだ。これまでの期間は主に古巣であるA東京の練習施設を使用し、トレーニングに励んできた馬場だが、A東京に陽性者が複数名出て以降は様々な体育館を自ら探したという。

 

 当初は8月からユナイテッドに合流し練習参加を予定していたそうだが、現在もメルボルンはロックダウンしている状態が続いており、チームも練習はできていない。馬場自身も入国後は空港のあるシドニーで2週間の隔離生活を経てのチーム合流と、道のりは長いが「やっとオーストラリアに行けることがすごく楽しみ。メルボルンのファンはすごく熱狂的で、いち早くプレーしたいと思っています。シーズンがいつ始まるかはまだ分かりませんが、しっかりと準備していきたい」とNBLでのプレーが待ち遠しい様子だった。

 

いよいよ渡豪の時!

 

 一方で芯はブレずにアメリカでプレーすること。シーズン開幕のめどが立たないNBLだが「アメリカでプレーするためのいい準備になると思う」と練習からNBA入りに必要な要素を吸収していく構えを見せている。ユナイテッドのチームメイトやスタッフとも毎週のようにミーティングがあり、コミュニケーションは取れているそうで、あとはプレーするだけと言ったところだろう。

 

 アップテンポなバスケットを得意とするユナイテッドにあって、馬場の持ち味であるトランジションバスケットは完璧なフィットが予想される。加えてGリーグで活路を見いだした高いディフェンス力と高確率の3Pシュートもユナイテッドのコーチ陣から求められている部分。「君にはまだまだ伸びしろしかないと思うから、このチームを経て成長してもらいたい」とコーチ陣から声をかけられたという馬場。Gリーグ在籍時から強い関心を示してくれたユナイテッド関係者の期待にはぜびとも答えたい。

 

 FIBAランキングでも常に上位に位置するオーストラリアはNBA選手を目指す馬場にとって最適な武者修行の場だ。まずはシーズン開幕に向けて目先のできることからコツコツと。その先にNBLでの活躍とNBA入りが見えてくる。

 

 今頃はシドニーでの初日を過ごしているであろう馬場。日本人史上4人目のNBA選手を目指し、奮闘は続いていく。

 

(月刊バスケットボール)



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