月刊バスケットボール5月号

日本代表

2020.08.14

2020年度の日本代表活動がいよいよスタート!

 新型コロナウイルス感染症の影響で世界中のあらゆるバスケットボールリーグや大会が中止・中断となる中、日本代表活動もその影響でスタートするには至っていなかった。東京オリンピックを1年後に控えているだけに、代表の各カテゴリーでもなるべく早く活動を再開させたいというのが本音だろう。

 

 8月14日に行われたJBA(日本バスケットボール協会)のオンライン会見にて、トーステン・ロイブル氏(男女3x3ディレクターズコーチ)、トム・ホーバス女子代表HC、フリオ・ラマス男子代表HCが2020年度の日本代表活動について言及した。

 

 3名がそれぞれに活動の現状や今後の方針を話す中で共通していたのが「一からチームと作り直す」という趣旨の言葉だ。先日各カテゴリーのオリンピック代表候補選手が発表されたが、選手たちとしても3〜4か月近く実戦から離れており、「我々も直接選手と会えていないので、(BASKETBALL ACTION2020 SHOWCASE で)面と向かって会えるのはポジティブなこと」とラマスHCが語るように、まずは対面で選手を集めることが活動開始のファーストステップだ。

 

再び赤く染まるアリーナを見れる日を心待ちにしたい

 

 加えて、国際経験を積むことも各カテゴリーで共通したテーマに挙げられている。3x3に関しては「11月から活動開始し、普段よりも少し長めにキャンプをしていきます。以降は毎月短めのキャンプを開催していくことを目指しています。5人制のシーズンを全て終えてからでは3人制のリズムを作ることが難しくなるので、選手にとっては大変ですが3人制のリズムを保つためにも所属クラブも理解をいただいて進めていきたい」とロイブルコーチは今後の活動について言及し、今後の強化プランとしては「男女ともに最低4つの国際大会に参加したい」と話した。特に女子はオリンピック出場権が得られていないため、来年5月に開催されるOQTに向け、より取り組みを強化していく事になるだろう。同様にホーバスHCも「11月と2月に合宿をし、できれば4月にアメリカ遠征をしたい」と語り、ラマスHCからも「直近のアジアカップを目指していく」という言葉があった。

 

 海外を見ればNBAとWNBAがともに無観客の“バブル”でシーズンを進めているが、その他の国・リーグに関してはまだまだ今後の目処が立っていない状況だ。その中でも日本は活動再開の目処が早期に立った国であり、「女子は国内クラブが活動していて、5対5の練習や練習試合もやっています。他の国はまだやっていないと思う。この期間にバスケットができることでプラスな部分があればそれだけを考えていきたい。当然マイナスな面がたくさんあるけど、ウチの選手たちがバスケットができているのはすごく良いことです」とホーバスHCは困難な状況の中でも光を見いだしている。

 

 まだまだ万全ではないバスケットボール界だが、代表活動の開始が一つの追い風となるはずだ。まずは16日の「BASKETBALL ACTION2020 SHOWCASE」を楽しみにしたい。

 

(月刊バスケットボール)



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