月刊バスケットボール5月号

【中国インターハイ2016記者の目】好ゲームを演出した基本技術

桜花学園vs.岐阜女と、2年連続の同カードとなった女子決勝。結果は、60-48で桜花学園が勝利し、5連覇を達成した。   昨年同様、試合終盤までもつれる好ゲームとなったこの試合は、3Q終盤からわずかに先行した桜花が、4Q序盤に爆発。好ディフェンスで相手のターンオーバーを誘うと、そこからの攻撃で確実に得点へとつなげていった。結局、これでリズムをつかんだ桜花は、3Pシュートやドライブからのシュートが次々と決まり勝負あり。岐阜女も必死に食らいついたが、桜花が12点差を付けて岐阜女を振り切った。   岐阜女の攻撃の生命線でもあるガードの⑤藤田と⑦ファトーへのマークを厳しくした桜花。中でも桜花のガードである⑨山本は、藤田に対する激しいディフェンスを披露。ドライブから突破を試みる藤田の動きを何度となく止めていた。低い姿勢でしっかりと進行方向に足を出し、なおかつ激しく足を動かしているディフェンスは中高生のお手本のようだ。   対する藤田もそれだけ山本から執拗なディフェンスを受けながらもドリブルでのミスはなく、激しいプレッシャーを受けながらもきちん とパスをさばいていた。まさにそれは、ファンダメンタルがしっかりしているからこそのスキルと言える。   この2人だけでなく、他の選手も含め、試合では両チームともに基本を忠実なプレイが随所に見られた。僅差の戦いということに一喜一憂した試合ではあるが、それに加えて叩き込まれた基本技術を元にした好プレイも見応えの一つに。   日頃の練習から“ファンダメンタル”の強化に重きを置く両チーム。その選手たちが見せた高レベルの技術が、好ゲームを演出していた。  

激しいマッチアップを見せた岐阜女⑤藤田と桜花学園⑨山本   (月刊バスケットボール編集部)

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