月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2020.03.15

不安を断ち切りコートに。前日中止の川崎-北海道戦を開催

 無観客でのシーズン再開を果たしたBリーグだったが、3月14日の川崎ブレイブサンダース対レバンガ北海道の一戦は、開始直前に中止となった。北海道の選手3名に若干の発熱が見られたことによる中止の判断となったが、翌3月15日のゲームは予定どおり開催となった。前日発熱のあった3選手もリーグが定める行動指針における発熱等の症状が見られなかったものの、対戦相手への配慮も含めたクラブの判断で欠場となった。


試合は、昨年末から左肘脱臼の故障から欠場が続いていた#7篠山が復帰を飾り、また、新加入の#34アギラールも初登場となった川崎が1Qから22-12とリードを奪う展開。2Qには北海道が巻き返しを見せるも、川崎が3Qに後半に突き放すと、そのまま危なげなく97-71で勝利を収めた。復帰戦で10得点を記録した篠山は「無観客でもあり、昨日も中止になるなど難しい試合でした。不安のない選手はいなかったと思います。しかし、クラブの元沢社長や北GM、佐藤HCが状況が変わるごとにきちっと話をしてくれ、コミュニケーションをとってくれました。我々のプレーで少しでもファンの皆さんに活力を与えられたならうれしい」と試合を振り返った。

 

無観客試合での復帰となった#7篠山(川崎)

 

 一方、北海道の内海HCは「選手たちは首の皮1枚といったギリギリの精神状況の中でやってきました。北海道は感染者も多く出ており、練習も満足にはできない状況でもありました。そうした中で、今日、選手たちはしっかりとバスケットボールに向き合って、コートで表現するということをやってくれた。勝ち負けということもありますが、こうしたアクシデントの中で、選手たちはよく頑張ってくれた」と時に声を詰まらせながら、複雑な心境を吐露した。


また、この日は千葉ジェッツ対宇都宮ブレックスの一戦が、試合を担当するレフェリーに発熱があったことから、中止となった。無観客での再開を決定したBリーグだが、今後も難しい運営が続きそうだ。

 

(月刊バスケットボール)



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