月刊バスケットボール5月号

【ウインターカップ2019】[試合前、コーチに戦い方を聞き、試合後には答え合わせ…]埼玉栄の初戦、聖カタリナ学園戦は大きな誤算

 

 結果は60-83で聖カタリナ学園の圧勝となった。「相手チームは素晴らしかったと思います。完敗です」と、試合後に埼玉栄の目(さっか)コーチ。

 

 実は試合前日、目コーチに聖カタリナとどのようにして戦うのかを聞いておいた。聖カタリナで警戒していたのは#4池松と#5森。だが、池松には18得点、森には25得点、2人合わせて3Pシュートを8本決められた。「スクリーンなどの仕掛けに対して練習はしてきました。1Qの早い段階でタイムアウトを取って修正を図りましたが、選手たちの足が動きませんでした」(目コーチ)。

 

 聖カタリナがフルコートでディフェンスしたときに埼玉栄は連続ミス。また、埼玉栄が用意してきたゾーンに聖カタリナは冷静に対応し、3Pを決めている。1Qで12-20と試合の主導権を聖カタリナが握ったことで、全てがうまくいかくなったのだ。

 

 そして埼玉栄は3Pを14本放ち、1本も入らず。一方の聖カタリナは35本中14本の3Pを決め、得点全体の半分以上を稼いだ。「これが力の差」と、目コーチは言う。それは試合の序盤、サイズで劣る聖カタリナが体を張った好ディフェンスを見せ、埼玉栄のオフェンスに狂いを生じさせたことが影響したのではないか。また、ファウルトラブルを懸念していた埼玉栄だったが、#5狩野や#11アセトゥが2回…そこには至らず。

 

 試合の目安として、試合前日は80-60が理想で各クォーターを20-15のペースで戦いたいと聞いていたが、終わってみれば全く逆のスコアになってしまった。聖カタリナの池松は18得点、14リバウンド、9アシストというトリプルダブル級の活躍。さらに、控えの2年生#8中村も重要な場面で3本もの3Pを決めており、ペースを埼玉栄に一度も握らせなかったことが、勝因になったことは間違いない。

 

(月刊バスケットボール)



PICK UP