月刊バスケットボール6月号

【好評連載中!】あの、ケンタッキー大 ワイルドキャッツがやってくる。『今週の1枚』 ~月刊バスケットボール編集部が過去に掲載してきた写真の中から1枚を厳選。当時の出来事や選手たちの活躍ぶりを振り返る(14)~

 このコーナーでは、今まで月バスが掲載してきた写真の中から、編集部が独自の感覚で1枚をピックアップ。その当時の記事をもとに、選手たちの活躍ぶりを振り返ります。

 

 今週はこの1枚を紹介!

 

 ケンタッキー大

(1982年8月号より)

 

 

 

 あの、ケンタッキー大

 ワイルドキャッツがやってくる。

 

 “日本の夏、KWBの夏”。こんなCMが流れても不思議ではないほどキリン・ワールド・バスケットボール(KWB)は定着した。本年度も昨年と同様4チーム(日本、ケンタッキー大、フランス、西ドイツ4か国)、2回戦総当たりリーグ戦で行われるが、開催地が1か所ふえて11会場で熱戦が繰り広げられる。

 

 4年ぶりにあのケンタッキー大がやってくる。78年のNCAAチャンピオン・メンバーは、昨年のフレッド・ウワンを最後にすべて卒業して、今回は新顔ばかりだが、今ちょうど実力がピークにさしかかっており、来シーズン82-83年にはチャンピオンをねらうというチームである。

 

 今年のワイルドキャッツは13勝5敗でサウスイースタン・カンファレンス(SEC)で優勝。リーグ戦後のSECトーナメントでリーグ3位のアラバマに46-48と惜敗した後、最終全米ランク15位でアットラージ(カンファレンス代表として自動的ではなく、選抜委員会でセレクトされる)としてNCAAの中東部地区大会に招待された。

 

 主砲の、サム・ブゥーイを欠いた第1ラウンドのゲームで、ミドル・テネシー(APランク17位)に44-50で敗れるという番狂わせで。通算22勝8敗。不本意なシーズンを終えている。ブゥーイさえいたら、ファイナル4までも行ったと思えるほどのチームなのである。

 

 シーズン中にNCAAチャンプになったノースカロイナと対戦し、69-82で敗れているが、アメリカではよく大学チームを、チャンピオンになれる力を持った4~10チーム、ダークホース的な残りのトップ20チーム、その他多勢というふうに分ける。それにあてはめれば、今年のケンタッキーはダークホースチームだったといえる。もちろん、NCAAチャンピオンになってもおかしくはなかった、そんなチームなのだ。

 

 来週もお楽しみに!

 

(月刊バスケットボール)

 

 

 



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