月刊バスケットボール5月号

【ウインターカップ2018】スターター全員2桁得点! 福岡第一がダブルスコアで2年ぶり3回目の優勝

   ウインターカップ第7日(12月29日)、男子は福岡第一(福岡)と中部大第一(総体②/愛知)の頂上決戦が行われ、85-42で福岡第一が2年ぶり3回目の優勝を決めた。
 

   ウインターカップ第7日(12月29日)、男子は福岡第一(福岡)と中部大第一(総体②/愛知)の頂上決戦が行われ、85-42で福岡第一が2年ぶり3回目の優勝を決めた。    夏のインターハイではFIBA U18アジア選手権大会と競技日程が重なったため、福岡第一は#8河村と#24松崎、中部大第一は#4中村が不在。中心プレーヤーがいない中での大会だったこともあり、全員そろったウインターカップで勝ち切りたい両チームだった。    福岡第一は1Qから#8河村や#24松崎のファストブレイク、ドライブから#60スティーブのゴール下など、“らしさ”全開で試合の主導権を握る。一方、中部大第一は#4中村のドライブや3Pシュートでかろうじて付いていく状況。    2Qに福岡第一は松崎、#46小川らの3P攻勢が始まると、ファストブレイク、アウトサイド、インサイドと時間帯で異なる得点パターンを見せ付け、中部大第一は的が絞れない。3Qには河村の速い攻撃、松崎のドライブ、小川のフローターと、福岡第一の得意とするプレーで得点を量産。62-31と一気に勝負を決めた。    最後まで力を振り絞った中部大第一は、フルコートでディフェンスを仕掛けたが、福岡第一の冷静なボール運びに空振り。集中力も失い、その後も点差を詰めることはできなかった。    福岡第一は1年の総決算と言われるウインターカップで、チームとしての完成度が高く、個々のプレーヤーも持ち味を十二分に発揮。最後は85-42という圧倒的な差をつけて優勝を果たした。    敗れた中部大第一の常田コーチは「決勝は初めてのファイナルで緊張したと思います。自分たちが思い描いたプレーが表現できませんでした。ビデオで見るのと、実際に戦うのでは河村選手のスピード感も違います。    決勝はドライブされずにアウトサイドからシュートさせようと考えていましたが、高確率で入れられて浮足立ちました。報徳学園戦で捻挫した#5青木が試合できるような状態ではなかったことも誤算です。    洗練されたガードコンビをはじめ、チーム内のパワーバランスが変わらないのが福岡第一の強さ。さまざまな対戦相手が準備してきたことにアジャストし、相手の力も利用して強くなって勝ち上がってきたのだと思います」と、決勝を振り返った。
 

   また、「厳しい福岡県決勝(対福岡大附大濠)を乗り越えることができたお陰です。初戦から全試合決勝戦のつもりで戦ってきました。それを勝ち切った選手たちの強さがあったと思います」と、福岡第一の井手口コーチ。    そして松崎、河村は「後半から自分たちのディフェンスから走る展開ができたと思います」と、口をそろえる。    中部大第一は3Pシュートが10.0%、2Pシュートが32.1%、フリースローが37.5%と福岡第一のディフェンスを攻略できなかった低いシュート率。思いどおりのプレーができなかったことが数字にも表れた。    また、スターター5人の河村16得点、#10古橋12得点、松崎21得点、小川16得点、スティーブ13得点と非常にバランス良く得点したことも勝因の一つに挙げられる。    全国大会でなかなか力を発揮できずに負けていくチームが多い中、メインコート、それも優勝を決める決勝で自分たちの力を見せ付けた福岡第一は、“すばらしい”の一言に尽きる。     *男子最終結果 優勝…福岡第一(福岡)準優勝…中部大第一(総体②/愛知)3位…桜丘(愛知)4位…帝京長岡(新潟)   *ベスト5 河村勇輝(福岡第一#8)松崎裕樹(福岡第一#24)中村拓人(中部大第一#4)富永啓生(桜丘#7)ケイタ・カンディオウラ(帝京長岡#14)     (月刊バスケットボール)


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