月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2018.05.12

2勝でB1昇格の福岡vsFE名古屋は高い攻撃力を見せた福岡が先勝

秋田、福岡、FE名古屋、熊本の4クラブがB2チャンピオンの座を懸けて戦うB2プレーオフ。B1同様、ここからは結果だけが全てであり、B1ライセンスを持たないFE名古屋以外は、このセミファイナルを勝ち抜けば、悲願のB1昇格が決定する。 その中でも西地区1位の福岡は、昨シーズンはB3に所属し、B3→B2→B1の最短昇格を目指し、今シーズンを戦ってきた。

秋田、福岡、FE名古屋、熊本の4クラブがB2チャンピオンの座を懸けて戦うB2プレーオフ。B1同様、ここからは結果だけが全てであり、B1ライセンスを持たないFE名古屋以外は、このセミファイナルを勝ち抜けば、悲願のB1昇格が決定する。 その中でも西地区1位の福岡は、昨シーズンはB3に所属し、B3→B2→B1の最短昇格を目指し、今シーズンを戦ってきた。 セミファイナルの相手は中地区優勝のFE名古屋。ここで敗れても、B1・B2入替戦からの昇格の可能性があるとはいえ、福岡にとってはシーズンで3敗しかしていないホームで昇格を決めたいところ。しかし、「ゲームの入り、前半は選手の強い思いですごくナーバスになってしまった」と河合ヘッドコーチが振り返ったとおり、硬い立ち上がりになる。なかなかボールが回らない上にシュートが決まらず、それとは対照的にFE名古屋は#1宮崎、#24ホーキンスらが小気味良く3Pシュートを沈める。2Qには元NBA選手の#25カーニーの1対1も有効に決まり、前半の主導権を握る。 一転して3Qは、福岡が立ち上がりに成功する。「立ち上がりが重要だと話し合いました」と河合ヘッドコーチ。前半2得点に終わったエースの#6小林、インサイドの#11ジェイコブセンと内外角バランス良く攻撃を展開し、残り5分で逆転に成功する。その後は攻撃が得意なクラブ同士の対戦とあって、高確率にシュートを決め、ハイスコアでゲームは推移していく。 その中でFE名古屋は最後まで粘りを見せたが、「福岡の走る部分を止めようと思っていて、35分間はできていました。でも4Qの残り5分、息切れしていました」と渡邊ヘッドコーチは悔むことしきり。FE名古屋を凌駕する攻撃力を見せた福岡は、FE名古屋のファウルゲームにも確実にフリースローを決めて対応し、103−95で第1戦を勝利した。
「選手が自分たちのやるべきことをしてくれたことが今日の勝因です。選手の2年間の思いと、応援してくれるブースターの思いを背負ってしっかりと昇格を決めてくれると思います」と河合ヘッドコーチは話す。2年間の思いとは、昨季のB3と今季のB2のシーズンのこと。#5山下や小林など、B1でも通用する実力を持つ選手たちが地元福岡に集い、B3から本気でB1昇格に邁進してきた。 明日がその集大成となるが、山下は「あと一つということもあり、選手たちも心は一つ。明日はいろんな考え、作戦があるかもしれませんが気持ちを前面に出して一発目で決めたいと思います」と意気込む。小林も「今日勝った喜びは、今はない」とあくまで明日が勝負になると見据えている。勝利の女神は福岡に微笑むか――。最短昇格まであと1勝だ。

(月刊バスケットボール)

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