月刊バスケットボール5月号

【スペシャルインタビュー】 馬瓜エブリン(トヨタ自動車アンテロープス)

Wリーグのトヨタ自動車アンテロープスに所属する馬瓜エブリンが、NBAプレーオフの注目チーム・選手、女子バスケ日本代表、2020年東京五輪への想いなどについて話してくれました。(取材日:2018年4月7日)<続きを読む

  ファイナルの予想はロケッツ×ラプターズで勝つのはロケッツ! でも、やっぱりキャバリアーズが勝つかもしれないです!!   Wリーグのトヨタ自動車アンテロープスに所属する馬瓜エブリンが、NBAプレーオフの注目チーム・選手、女子バスケ日本代表、2020年東京五輪への想いなどについて話してくれました。(取材日:2018年4月7日)   ――NBAの魅力は何だと思いますか? 馬瓜 同じバスケットボールをしているはずなのですが、洗練された一つ一つの技術を見ると、NBAはやっぱ違うスポーツなのかと見えるところが魅力です。そして、何よりも選手が楽しそうにプレーしています。エンターテイメント要素が強いところが見ていて楽しいです。   ――WNBAには挑戦してみたいですか? 馬瓜 いずれそういう機会があれば行ってみたいです。活躍するとかしないというより、チャレンジするだけでもいいので。   ――NBAで参考にしている選手はいますか? 馬瓜 ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のシュートフォームはお手本にしています。カリーはシュートを打つのが早く、自分はシュートを打つのが遅いのでそういうところは参考にしています。   ――Wリーグはシーズンが終了して3位でした。準決勝以降を振り返ってください。 馬瓜 準決勝のデンソー戦は、立ち上がりはそんなに自分的に悪くなかったです。今季は大事な場面で良い動きができていたので、今回もできるかと思ったのですがなかなかできなくて髙田(真希)さんの経験値にやられたという感じです。 3位決定戦のシャンソン戦は、全員が大神(雄子)さんを持ち上げようとしすぎて逆に自分は固くなってしまいました。そんな中で他の選手が良いプレーをしていたので、見習いたいと思いました。   ――今年はトヨタ自動車移籍1年目でした。今季を振り返っていかがでしょうか? 馬瓜 自分自身、「本当に移籍したよね?」というくらい、すぐにチームに溶け込んで馴染んでいました。それは大神さんはじめ、周りの人に感謝しています。そんなに悪くないシーズンで、今後もしっかりやっていければいいと思います。トヨタに来て、昨年より自由度は制限されたところはあるけど、その代わり良い選手とプレーできたので成長することができました。
――大神さんは今季限りで現役を引退しました。実際に一緒にプレーしてみていかがでしたか? 馬瓜 一緒のチームでプレーしたのは初めてでした。今まではテレビの中の人というイメージでした。学ぶ部分は色々ありましたし、一緒に話してみて『こういう人がリーダーになっていくんだな』と思いましたので、すごく学ぶことがありました。   ――今考える自分の課題は何ですか? 馬瓜 外からのシュートがないとやっていけないのかなと思います。この身長(180㎝)ではセンターをできるわけではないので、そうなると3Pシュートやディフェンスができないと選手として残っていけないです。   ――大ファンのカリーが米国バスケ五輪代表候補の35人に選ばれましたね。ご自身も頑張って日本代表に残らないと、という意識ガあるのでは? 馬瓜 2020年東京五輪に残ったら絶対に会えるので、そこをモチベーションにやっていきたいです。   ――プレーオフについて、イースタンではどこに注目していますか? 馬瓜 イースタンは、今年は「やっぱりクリーブランド・キャバリアーズが強いのか」と言われてほしくないです。キャバリアーズはプレーオフに(調子を)合わせてくるチームなので、観ている側からしたら「今年はちょっと違うぞ」と思えるように、他のチームに頑張ってほしいです。注目するチームは、1位を確定させたラプターズもそうなのですが、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはジョエル・エンビードが離脱している中で勝っているので、復帰したらいけそうな気もします。 どの選手にも注目したいですけど、一番は(2年目の)ベン・シモンズ! もはや若手ではないですよね(笑)。他には、カイル・ラウリー、デマー・デローザン、サージ・イバカのラプターズの3人がどんな活躍をするか気になります。 <続きを読む――ウェスタンはいかがでしょうか? 馬瓜 シーズンが始まる前の予想とちょっと違う感じがするのですが、ヒューストン・ロケッツは3Pシュートの記録を樹立するなど、勝って当然のような気がします。クリス・ポールの加入は良かったと思います。ボールシェアをできなくてダメだろうと思ったのですが、まさかあんなにフィットするとは…。 注目するとしたら、上位のロケッツ、ウォリアーズはもちろんですが、下位のほうですとユタ・ジャズ、オクラホマシティ・サンダーです。サンダーに関して言えば、ラッセル・ウェストブルック、ポール・ジョージ、カーメロ・アンソニーの3人がうまくかみ合えば、めちゃくちゃ強いです。いざプレーオフに入ればみんな経験があるのでどうなるか分からないですね。 あとは、ミネソタ・ティンバーウルブズにもう少し頑張ってほしいと思います。ダークホースでいうとサンダーです。注目選手はロケッツのハーデンと、ウォリアーズはドレイモンド・グリーンが今季あまり良くないので、グリーンがプレーオフでいい働きをしてくれたらウォリアーズは良くなると思います。サンダーはウェストブルック、ジャズはドノバン・ミッチェルに注目したいです。   ――時期尚早ですが、ファイナルの予想をお願いします。 馬瓜 え~、難しいですね。本当に分からないです。見たいカードで言うと、ウェストではロケッツ対ウォリアーズがカンファレンス決勝で戦ってロケッツが勝利。イーストでは、ラプターズ対シクサーズでラプターズが勝利。ファイナルはロケッツ対ラプターズで、勝つのはロケッツです。でも、やっぱりキャバリアーズが勝つかもしれないです(笑)。   インタビュー情報提供/WOWOW http://www.wowow.co.jp/sports/nba/   (月刊バスケットボール)

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