月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2018.04.07

B.LEAGUE 2017-18 終盤戦コラムVOL.1/琉球ゴールデンキングス

周囲の期待に応えた琉球 ディフェンスを武器に、頂点を目指す  

攻守にわたって活躍を見せる#33アイラ・ブラウン    今シーズンの開幕前、リーグの話題をかっさらったのは琉球ゴールデンキングスだった。Bリーグ初年度となった昨季は大阪との直接対決を制し、最終戦でチャンピオンシップ(以下CS)を決めたが、クォーターファイナルでシーホース三河に敗戦。再起を期すクラブは、2年目に懸ける“本気度”を見せるような補強に出た。
  (月刊バスケットボール) 周囲の期待に応えた琉球ディフェンスを武器に、頂点を目指す  

攻守にわたって活躍を見せる#33アイラ・ブラウン    今シーズンの開幕前、リーグの話題をかっさらったのは琉球ゴールデンキングスだった。Bリーグ初年度となった昨季は大阪との直接対決を制し、最終戦でチャンピオンシップ(以下CS)を決めたが、クォーターファイナルでシーホース三河に敗戦。再起を期すクラブは、2年目に懸ける“本気度”を見せるような補強に出た。    日本代表の#33アイラ・ブラウン(←サンロッカーズ渋谷)、#51古川孝敏(←栃木ブレックス)がその筆頭で、ブラウンはオンザコート1の時間帯にアドバンテージが取れる帰化選手として、古川は得点源かつ昨季優勝の経験値を持つ選手として大きな期待を背負って琉球入り。そのほか、#0石崎 巧(←名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、#8二ノ宮康平(←アルバルク東京)、#11須田侑太郎(←栃木)、#30ヒルトン・アームストロング(←千葉ジェッツ)の計6名の移籍選手と、ルーキー#12ハッサン・マーティンを加えた。それでも新たに指揮官の座に就いた佐々宜央ヘッドコーチは、「ベテラン選手や外回りの選手が多い。決して最高の補強ができた訳ではありません」と冷静だった。    しかし、そんな憂いはシーズンに入ると解消された。開幕戦こそSR渋谷に対して54得点しか奪えず敗れたが、その後は着実に勝利を重ね、1、2月には11勝1敗を記録。特に対戦が多くなる西地区クラブから確実に勝ち星を奪い、3月18日にはリーグ最速でCS出場を決め、現在はCSのホーム開催が可能な上位シードを獲得するために戦っている最中だ。
    周囲の期待に応えた琉球 ディフェンスを武器に、頂点を目指す  

チーム生え抜きのキャプテン#14岸本隆一    琉球の特長といえば、ディフェンス力。シーズン中盤、佐々ヘッドコーチは「しっかり連動ができています」と話したが、クラブには今季からの加入選手が多いからこそ、コート内外で選手間の意思の疎通を取ってきた。コート内では「まだコミュニケーションのミスがある」(古川)状態でも、「相手をどう抑えていくか、それをみんなが理解できています」と古川は続ける。一人一人の意識も当然ながら高く、「チームのコンセプト、遂行しなければいけないことをやっていくことは当然です。その中で一人一人が『目の前の相手をつぶす』というくらいの気持ちで臨まなければいけません。そうすることによって自分たちのディフェンスが持続できます」と#14岸本隆一。キャプテンの思いに応えるように、鉄壁のディフェンスで相手をねじ伏せ、平均失点は60点台(リーグ1位)をキープしている。    先述したとおり、現在、琉球はCSの上位シードを得るための戦いが真っ最中。その中で残りの2か月、CSの前哨戦と言っても過言ではない厳しい対戦が待ち受けている。4月7、8日はホームに川崎ブレイブサンダースを迎えての連戦で、その後は三河、A東京、千葉とすでにCS進出を決めている他地区との対戦が続く。西地区でダントツの強さを誇っている琉球だが、全体順位は三河に次ぐ2位。そのすぐ後ろに東地区の千葉、A東京がピッタリとくっついており、全シリーズでホーム開催ができる全体2位以内に入るためにも、是が非でも現在の位置を守りたいところ。加えてレベルの高い東地区クラブとの対戦は、CS前に自分たちの実力を測るうえで、貴重な経験となる。    シーズン前から話題を振りまき、その期待どおり着実に勝ち星を挙げてきた琉球。その集大成となるCSでどんな戦いをみせてくれるのか? 4月からの強豪クラブとの対戦を含め、目が離せない試合が続く。   (月刊バスケットボール)

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