「チームメイトをサポートするのは自分」仲間を活かし、チームを支える大黒柱 / 柳ヶ浦 #34 ファデラ ママドゥ

第1クォーター、開始から集中力が高い柳ヶ浦は、#34 ファデラ ママドゥ選手(3年/207cm)のゴール下で先制すると好ディフェンスを披露。合わせのプレーから#20 山崎瑛介選手(3年/185cm)が決めると、さらに#14 古閑蓮選手(3年/186cm)、#4 天野大空郎選手(3年/180cm)の3Pシュートで加点といい試合の入りをしました。対する帝京長岡も#15 ジョベ パ マリック選手(2年/203cm)や#5 小笠原立騎選手(3年/185cm)の得点で追随しますが、柳ヶ浦のママドゥ選手が最後に3Pシュートを射抜き、5点のリードを作ります。
第2クォーター以降も柳ヶ浦が点差を広げにかかれば、帝京長岡が詰め寄るという見応えある展開が続きました。その中で天野選手らの3Pシュートやママドゥ選手のドライブでリードを広げた柳ヶ浦は、第3クォーターに一時3点差まで猛追されるも再び引き離し、56-47として最終クォーターを迎えました。
しかし第4クォーター、対する帝京長岡は#9 藤田珀選手(3年/189cm)の3Pシュートが当たりはじめ、1ポゼッション差まで詰めていきます。1プレーごとに歓声が沸き、拍手で称えるという素晴らしい空気の中、残り5分。柳ヶ浦の山崎選手がコーナーから3Pシュートを決めて65-59としますが、帝京長岡は小笠原選手がすぐ3Pシュートを決め返して再び3点差に戻します。そして残り2分を切ったところ、帝京長岡の藤田選手が3Pシュートを決めて65-65と同点にされると、直後にターンオーバーが生まれ、柳ヶ浦は残り1分半余りで2点のリードを奪われました。
ここで柳ヶ浦の中村誠コーチはタイムアウトをコールしましたが、タイムアウト明け、ママドゥ選手へのパスは通らず。その後、帝京長岡は藤田選手のシュートなどで6点のリードを作ります。残り17秒からのオフェンス、柳ヶ浦はママドゥ選手が3Pシュートを放ちましたが、リングに嫌われて万事休す。最終クォーターを9-26とされ、柳ヶ浦は帝京長岡に65-73で敗戦を喫しました。

結果的にママドゥ選手は、30分42秒出場し、11得点、15リバウンド、2アシスト、2スティール、2ブロックというスタッツを残しました。9月末、新潟での藤枝明誠(静岡県)戦で44得点を挙げたことを考えれば、物足りないと思うかもしれません。強引にシュートを放てばさらなるスタッツを残せたはずです。しかし、この日はチームメイトのシュートタッチがよかったこともあり、いつも以上にパスを重視して味方を活かす印象を与えました。ここにこそ彼がチームを重んじる姿勢が現れています。
ママドゥ選手は「キープレーヤーとして攻撃面でもディフェンス面でも、チームメイトをサポートする役割を担っています」と自負しています。母国ガンビアを離れ、「日本に来て3年間で、選手として大きく成長できたと感じています」と語る通り、プレースキルだけでなく日本語でのコミュニケーション力も飛躍的に向上。今ではベンチや試合中にも的確な声掛けでチームを支える存在へと成長を遂げました。
そんな大黒柱に対し、同級生の山崎選手は「特にチームの得点が止まっている時などは、プレーでリーダーシップを示してくれる。とても信頼しています」と口にします。そして中村コーチもまた「状況を見て、そういう判断になったんだと思います」と味方を活かそうとした判断に理解を示した一方で、ポテンシャルを信じているからこそ「エースとしての活躍をもう少し求めたい」と、絶対的エースだけにさらなる爆発力を求めました。
地元での試合で、悔しい逆転負けとなりましたが、チームは決して下を向いていません。中村コーチが「これでふてくされたらおしまい。ミスをした子たちが明日に向けて前を向いていけるように準備したいと思います」と語れば、山崎選手も「福岡大学附属大濠(福岡県)は過去に数回負けている相手。ぜひ地元で勝つ姿を見せたいと思います」とリベンジに燃えています。
そして、彼らと共に戦う大黒柱のママドゥ選手もまた、同じ熱い想いを共有しています。は柳ヶ浦の魅力について「負けていても最後まで諦めずに戦い続ける姿勢」と語り、「地元でプレーし、スタンドのファンの皆さんが応援してくれるのは本当に嬉しいです。明日の試合は期待も大きいと思いますが、金星を奪えるよう全力を尽くします」と誓いました。
勝利が見え始めた中で逆転を許した悔しさを糧に、地元の大声援を背に受けて夏の王者から白星を奪えるか、次戦(10月11日14時開始予定)に注目が集まります。

「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」
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文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)、写真/山岡邦彦









