月刊バスケットボール9月号

Bリーグ

2026.10.10

新体制で挑む茨城、底上げを図る三河、進化を目指す富山 [インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2026-27 チーム紹介②]

開幕週の苦戦をバネに
ここからの飛躍を期す3チームにフォーカス


約2ヶ月間にわたって繰り広げられた「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2026」を勝ち抜いた10チームと、「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2026-27 出場決定戦」で出場権を獲得した2チームが総当たりのリーグ戦形式で競う「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2026-27」が、9月に開幕を迎えた。トーナメント方式とは違って継続的な試合を通じて王者を決定する本大会は、9月19日(土)~21日(月)に行われたセントラル開催分を皮切りに、2027年2月まで長期にわたって展開される戦いとなっている。

B.LEAGUE U18は、将来プロバスケットボール選手としてB.LEAGUEの舞台でプレーすることを目標とする選手が集まるステージである。「世界に通用する選手やチームの輩出」というB.LEAGUEのミッションを実現すべく行われるもので、トップチームの方向性も汲んだコーチング、戦術・戦略を遂行する選手たちによる競り合いが見どころとなる。

今回は、原田裕作新HCのもとで進化の予感を見せる茨城ロボッツ U18、キャプテンを欠く中でチーム全体の底上げを図るシーホース三河 U18、そして2年ぶりの本リーグ出場を果たし巻き返しを狙う富山グラウジーズ U18を紹介する。




茨城ロボッツ U18
原田新HC就任で進化の予感!課題の「入り」を克服し上位進出へ


「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2026-27」初参戦となった茨城 U18。直前の「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2026」では北地区1位(6勝1敗)と力を見せたが、集中開催となった開幕週は力を出しきれず3連敗と苦しいスタートになった。

キャプテンの#22長谷場將成が「自分たちのやりたいバスケを相手に展開され、苦しい時間の方が多くなりました」と振り返るように、3戦ともに共通した課題が“試合の入り”。千葉J U18戦は15-34、琉球 U18戦は6-21、滋賀 U18戦も13-26と、1Qで大きなビハインドを背負ってしまった。大会直前に就任した原田裕作新HCも「ふわっと入ってしまい、ディフェンスのコミュニケーションが取れずに後手に回ってしまいました」と序盤の戦いぶりを指摘する。

それでもタレントは揃っている。手足が長くハンドラーを務める#91板橋幸雅のほか、#22長谷場、#38鬼澤真斐、#1佐藤海悠汰など、どこからでも得点できる厚みがある。ゾーンを織り交ぜたディフェンスにも確かな力があり、滋賀 U18戦でも1Q後半から3Qまで互角に渡り合った。この試合を振り返り、#22長谷場は「ハードにディフェンスをしてトランジションを出すという良さが少し出せました」と口にすると、原田HCも「ディフェンスをやればゲームになるという雰囲気が作れた。伸びしろはたくさんあります」と評価している。

「チームの目標は、インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2026でのベスト4」と#22長谷場。そのためにも、ここから巻き返しを図らなければならないし、そのポテンシャルは十分に秘めているはず。高校バスケで実績を残してきた原田HCのもとでコート内でのエナジーを高め、得意のトランジションバスケを試合開始から展開できれば、今リーグでおもしろい存在になるだろう。

開幕3戦の主なスタメン
#91板橋 幸雅(179cm・70kg・PG)
#41猪原 翔晴(180cm・80kg・PG/SG)
#5黒澤 優星(172cm・68kg・SG/SF)
#22長谷場 將成(185cm・72kg・SG/SF)
#35千葉 琉月(190cm・83kg・SF/PF)


キャプテンの#22長谷場將成は得点源としても期待される【(C) B.LEAGUE】

RESULTS
9/19 ●50-94 千葉J U18
9/20 ●37-82 琉球 U18
9/21 ●69-72 滋賀 U18






シーホース三河 U18
キャプテンを欠く中で見えた現在地 「40分間の強度」を保つチームへ


「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2026」中地区を2位(7勝1敗)で通過。今年も「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2026-27」に参戦した三河 U18だが、開幕3試合はいずれも完敗という厳しいスタートになった。

集中開催の3試合は高校1、2年生のロスターで臨んだが、キャプテンであり攻防の軸となる3年生#8野田佳吾をコンディション不良で欠くという状況だった。人もボールも動くバスケで、オープンを作るオフェンスを試みたものの、昨年から主力として活躍する#13三浦湊は「野田君が担うピック&ロールからの展開が使えていなかった」と振り返る。
また、「自分たちは一つひとつ頑張ることはできるが、40分間続けて頑張ることができない。後半に集中力が切れて点差が離れてしまいました」と三浦が語るように、高島一貴HCが掲げる「誰が出ても40分間同じ強度を保てるチーム」をいかに体現するかが大きな課題となっている。

それでも、収穫がなかったわけではない。目指す形が最も表現できていたのが、東京SR U18戦の1Qだ。粘り強いディフェンスから得点力のある#13三浦、#10三上寛太がハンドラーとなり、トランジションへ持ち込む。さらにバックコートからプレッシャーをかけてターンオーバーを誘発し、シュートへとつなげる。。そういった中で#2松澤煌生も良さを見せた。また、横浜BC U18戦で三浦に代わって先発した#4戸嶋海青も落ち着いたプレーでチームを支えた。

「1年生が多いので、経験と底上げの大会にしたいと思っています」と三浦は語る。特にオフェンス力の高い1年生の#14坪井翔には「ディフェンスにもフォーカスしてほしい」と期待を寄せた。絶対的支柱である野田の復帰を待ちつつ、若い選手たちがこのリーグ戦を通してどこまでディフェンスの強度を高められるか。三河 U18の挑戦はここからが本番だ。

開幕3戦の主なスタメン
#13三浦 湊(170cm・64kg・PG)
#2松澤 煌生(178cm・69kg・SG/SF)
#14坪井 翔(180cm・68kg・SG/SF)
#3岩川 千楽(173cm・69kg・SF/PF)
#10三上 寛太(188cm・74kg・PF)
 

「1年生が多いので底上げの大会にしたい」と上級生の自覚をのぞかせた#13三浦湊【(C) B.LEAGUE】
 
RESULTS
9/19 ●61-93 東京SR U18
9/20 ●52-85 U18 川崎
9/21 ●45-91 横浜BC U18




富山グラウジーズ U18
2年ぶりの舞台で得た収穫と課題 再戦の琉球戦を見据えチームを形作る


「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2026」では中地区3位(6勝2敗)となり、「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2026-27出場決定戦」に進出。見事勝ち抜いて2年ぶりの出場を決めた富山 U18。しかし「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2026-27」では、強豪の壁に阻まれ開幕4連敗という厳しいスタートとなった。

オフェンスの軸となるのは、エースの#4武部幸希。#13甲斐聖梧、#11野瀬大渡がハンドラーとなって積極的にペイントへアタックし、キックアウトから#7澤井星哉や#14東百春の3Pシュートへとつなぐ。高﨑裕一朗HCが「トップチームの速いバスケをユースにもつなげている」と語るように、出場決定戦ではこの連係が見事にアップテンポなバスケを展開した。

一方で、開幕週で浮き彫りになった課題が“試合の入り”だ。#4武部が「アップや声出しも含め、強豪と比べて自分たちの準備が足りていなかった」と振り返ったように、序盤に背負ったビハインドが重くのしかかった。それでも、収穫は確かにある。11月に開催される「インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2026」の初戦で対戦することが決まっている琉球 U18との試合について、武部は「フィジカルや高さで苦戦したが、4Qにはドライブからのキックアウトなど、自分たちのバスケができた時間帯もあった。それを40分間続けることが大切」と前を向く。

B.LEAGUE U18の強豪が集う本リーグは、チームが成長するための最高の舞台だ。残り試合の中で課題のスタートダッシュを改善し、自分たちの形をいかに研ぎ澄ませていくか。武部が「1試合ずつ質を高めたい」と語るように、琉球 U18との再戦に向けた富山 U18の進化に注目したい。

開幕3戦の主なスタメン
#4武部 幸希(179cm・78kg・PG/SG)
#5上野 陽也(185cm・87kg・PF/C)
#7澤井 星哉(181cm・70kg・SG/SF)
#11野瀬 大渡(176cm・70kg・PG/SG)
#13甲斐 聖梧(170cm・70kg・PG)


「1試合ずつ質を高めたい」と語るチームの中心#4武部幸希【(C) B.LEAGUE】
 
RESULTS
9/19 ●47-90 琉球 U18
9/20 ●61-95 名古屋D U18
9/21 ●62-81 U18 川崎
10/4 ●36-73 東京SR U18



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