月刊バスケットボール9月号

大学

2026.09.25

国士舘大の1年生・安藤煌太朗、Bユースから挑む大学バスケ「将来はプロになりたい。できれば北海道に…」

トップチームへ進んだ同期と、大学へ進んだ安藤


熱戦が繰り広げられている関東大学リーグ戦。現在、東海大が11勝1敗で首位を走り、2位は8勝4敗の白鷗大、続いて前年王者の早稲田大、明治大、大東文化大、日体大、中央大が7勝5敗で並ぶなど混戦模様にある。

どこが勝ってもおかしくないリーグでは、1勝をもぎ取るのも簡単ではない。裏を返せば、下位のチームにとっても上位を食うチャンスが十分にある。
9月23日の試合では、中央大と対戦した国士舘大が3Qに28−16としてリードを作ると価値ある3勝目(9敗)を挙げた。この試合、国士舘大1年生の安藤煌太朗は11分41秒のプレータイムを得た。スタッツを見ればフィールドゴール1本のみだが、彼に託されているのは数字には表れない部分であり、この試合について「自分はディフェンスが得意。周りがオフェンスを頑張ってくれる中で、そこで貢献したいと思っています。相手のエースを止める仕事をもらっているので、そこは責任を持ってしっかりできた試合かなと思います」と振り返った。



その安藤は、高校の部活ではなくBユースから大学に進学した選手だ。レバンガ北海道U15からU18へ進み、1年時にはBリーグU18チャンピオンシップ優勝(北海道としては大会3連覇)を経験。3年間、Bユースの中で必死に戦って卒団。共に引っ張った同級生の西村優真は、ユース育成特別枠でトップチーム入りを決め、自身は大学進学を選んだ。いつも頻繁に連絡を取っているという安藤は「(西村は)プレシーズンでも少し出ていたので、それを見て自分もプロに入れるように頑張ろうと思います」と刺激を受けていると語る。



関東1部で突きつけられる環境の差


Bリーグユースは、Bリーグによって作られたユース組織(2016-17シーズンからU15を、2021-22シーズンからU18を始動)で「B.リーグは使命である世界に通用する選手の輩出に向けて、選手を育成し強化する環境を創り出すため、そして日本のバスケットボール文化を普及・発展させるため」と定義している。最大の特徴はプロの現場に近いということ。トップチームの選手やスタッフからの助言を受けたり、練習参加ができたりするという経験は、高校の部活にはできないことだ。一方で、サイズやタレントにおいては高校トップチームに分があるという見方があるのも事実である。



Bユースにも190cm台や2mクラスの選手はいるものの、パワーある留学生プレーヤーとはマッチアップする機会が少ない。それゆえ、留学生も多い関東大学1部のバスケは、安藤にとって未知の領域だったと言える。それでも、彼はフィジカル面でしっかりと適応を見せている。大学入学からすでに8kg増量したという体で、しつこいディフェンスを展開しているのだ。
「ウェイトトレーニングは高校時代からしっかり積んできたので、大学でもフィジカル負けしないところは通用していると感じる部分です。ディフェンスは、高校の時からセンターポジションでも1番(ポイントガード)でも付いていましたし。ただ関東1部の大学となると体が強い相手がたくさんいるので、もっとトレーニングを積んで体重を増やすこと。そのうえで、同じ速さで動ける体づくりを目指しています」



“もっとやっておくべきだったこと”


一方で、安藤が直面しているのがポジションの経験値だ。U18時代、182cmながらインサイドを担うことも多かったが、大学バスケではウイングやガードへのポジションアップが必須となる。
「今は上のポジションをやらせてもらっていますが、高校の時はゴール下のプレーをやっていました。U18でもうちょっとウイングやガードのポジションに慣れていれば、点数の部分でもまた伸びてきたのかなとは思います」と本音を語る安藤。これは、留学生不在のBユース全体が抱えがちな選手のポジション固定化という課題にも通じるものだろう。
それでも安藤はまだ1年生。「まずはオフェンスの部分で、得意なドライブだったり、リバウンドからの得点だったりで、どんどん得点もできるようになっていきたいです」とさらなるステップアップを目指している。



大学生活はまだ始まったばかり。ここからさらにレベルアップを果たし、将来はプロを目指す。「プロチームに声をかけてもらえるように頑張りたいです。もちろん一番は北海道に帰りたいですね」と笑顔を見せる安藤。この先、大学バスケでどんな成長を見せるだろうか。



文・写真/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)

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