「2025-26 SEASON STATS REPORT」公開、データでひもとくBリーグ10年の進化と現在地

10年間の軌跡をデータで可視化
Bリーグは9月17日、データスタジアム株式会社が運営する「B.STATS LAB」の監修による「りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 SEASON STATS REPORT」を公開。開幕から全試合の公式記録を作成・管理してきた蓄積を生かし、過去10シーズンの変遷を詳細なデータから振り返る内容となっている。
本レポートの最大の目的は、単なる数字の羅列ではなく、そこから読み取れる「リーグやクラブの特徴」を可視化すること。各チームの戦術的傾向や選手編成の変化を浮き彫りにすることで、ファンの観戦体験をより一層深める狙いがある。また、開幕間近となった「B.革新」のシーズンを前に、新リーグの展望を考えるための材料にもなるかもしれない。
レポートの中で、興味深いのが勝負の行方を左右する「クラッチタイム(4Q残り5分以内で5点差以内の攻防)」のデータだ。昨季のB1においてこのクラッチタイム突入割合が最も高かったのは、島根の58.3%。次いで北海道(56.7%)、FE名古屋と佐賀(ともに53.3%)が続く。当然ながら、そこでいかに勝ち切っているかも注目点となる。本レポートによれば、クラッチゲームの多さと勝率の双方でB1平均(46.3%)を上回ったのは、北海道、仙台、宇都宮、SR渋谷、横浜BC、三河、滋賀、佐賀の8クラブだった。最後までもつれるスリリングな展開を制する力が、チームの成績を大きく左右していることが分かる。
若手台頭と進路選択の変化
選手編成のトレンドにおける最も顕著な変化は、プロ入りを決断するタイミングの早期化である。高校卒業後すぐ、あるいは大学を早期に離れてプロ入りした早期キャリア組の人数割合は、Bリーグ初年度である2016-17シーズンの5.5%から2025-26シーズンには16.3%へと増加。これはU22枠の導入やユース制度の整備により、若き才能が早い段階でトップリーグに挑戦する道が確立されつつある。
興味深いのは、彼らのプロ入り後の成長曲線である。B1、B2を対象としたリーグ在籍年数ごとに大学卒業組と比較すると、1〜3年目は大学卒業組がスタッツで上回るものの、4年目で早期キャリア組が大きく伸びて逆転するデータが示された。果たして今年は、どの早期キャリア組選手が活躍するだろうか。
ポジション多様化がもたらす波及
外国籍選手に関する起用法も、10年の間に大きく変容を遂げている。当初はインサイドを強固な外国籍ビッグマンで固めるのがセオリーだったが、エントリー枠の拡大などに伴い、ガードやウイングのポジションを担う外国籍選手が増加。その結果、B1の日本人ビッグマン(PF〜C)の割合が、2022-23シーズンの7.2%を底にして2025-26シーズンには9.8%へと回復傾向を見せている。つまり外国籍選手の起用がアウトサイドへ広がったことで、インサイドにおける日本人ビッグマンの重要性が上がったということだ。また、各クラブにおける日本人選手の得点割合を見ると、京都(53.5%)や千葉J(49.3%)が高い数字を記録した。裏を返せば、日本人選手が積極的にスコアリングの役割を担うチーム作りをしているという証しと言えそうだ。
りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 SEASON STATS REPORTはこちら
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)








