月刊バスケットボール9月号

車いすバスケットボールの橘貴啓が地元・大宮国際中等教育学校の探求学習を支援

ヒューマンホールディングス(以下、ヒューマン)に所属するパラアスリート社員(車いすバスケットボール選手)・橘貴啓が8月27日、さいたま市立大宮国際中等教育学校を訪れ、生徒たちが取り組む探求学習「共生とは?」をテーマにした特別授業に登壇した。全6回にわたるプログラムの初回となったこの日、橘は車いすバスケットボールの実演・体験に加え、ヒューマンが掲げる「SELFing」という考え方を通して、生徒たちに自身の経験を伝えた。

授業に先立ち、生徒には事前アンケートが実施されていたという。「車いすバスケの操作や試合を体験したい」という声はもちろん、「通常のバスケットボールとのルールや工夫の違いを知りたい」「当事者の視点から共生社会について考えたい」、さらには「橘選手の人柄やキャリアを知りたい」といった声も多く寄せられており、実技だけでなく橘本人への関心の高さがうかがえた。





橘は1986年、埼玉県生まれ。20歳のときの事故をきっかけに車いす生活となり、入院中に車いすバスケットボールと出会って競技を始めたが、学業と就職のため約6年間競技を離れることに。28歳のとき、アスリート雇用制度のある企業への転職を機に競技へ本格復帰した。2025年11月、ヒューマンにグループ初の「アスリート雇用」制度で入社し、現在は人事部に勤務しながら、車いすバスケットボールチーム「NO EXCUSE」の選手としても活動。背番号は、あこがれのNBA選手デニス・ロッドマンがシカゴ・ブルズで付けていた91番だ。

今回の授業には、約130人の生徒が参加。生徒たちは「デフスポーツ」「ブラインドスポーツ」「車いすスポーツ」の3分野に分かれて学びを深めており、橘はそのうち車いすスポーツ分野を担当した。授業ではまず、探求学習のテーマ「共生とは?」と、課題設定の手法について学校側から説明があった。「ゴールを定めることから始まる」というその考え方について、橘が自分の目標を考える際の視点を紹介した。

後半は、橘による車いすバスケットボールのデモンストレーションと体験の時間に。実際に車いすに乗ってシュートを打った生徒からは、「思うようにゴールに入らず、難しさを実感した」との声が上がっていた。また、橘との1分間のシュート対決も行われ、橘が15本を成功させたのに対し、生徒チームの最高記録は6本。パラアスリートならではの技術の高さを間近で感じる機会となった。

プログラムは全6回にわたって続き、11月の最終回では生徒たち自身が企画するパラスポーツ体験イベントとして授業の中で発表される予定だ。





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