女子日本代表、大会新の20本の3Pシュートで初戦突破!マリとの激闘を制す【FIBA女子W杯2026】

記録ずくめの3Pシュートで初戦勝利
9月4日、「FIBA女子ワールドカップ2026」(ドイツ・ベルリン)が開幕。グループA初戦で、マリ(FIBAランク18位)と対戦した女子日本代表(同10位)は、チームとしてワールドカップ新記録となる20本(内9本は#27 林咲希でこちらも個人新記録)の3Pシュートを射抜き、102-97で白星発進を飾った。
日本は#26 田中こころ、#27 林、#75 東藤なな子、#52 宮澤夕貴、#10 渡嘉敷来夢がスタメンに名を連ねた。先手を取ったのはマリ。WNBAでプレーする#23 Sika Koneを軸に高さを生かされ、0-7というスタートになった。林は試合後、「出だしで私の3Pシュートが入らなかったのも含め、こういうワールドカップでは絶対命取りになると改めて感じた」と序盤の入りを語っている。

積極的にペイントタッチを仕掛ける日本は、田中のチーム初得点に続いて東藤が連続得点し、一旦は7-7と追いつく。それでも、コーリー・ゲインズHCが「フィジカル対スピードの戦いになることは分かっていた」と振り返ったとおり、マリのフィジカルなプレーから加点を許し、再びビハインドの展開となった。それでも開始4分、宮澤が左ウイングから3Pシュートを成功。すると直後に5人一気に交代し、#13 町田瑠唯、#23 山本麻衣、#2 今野紀花、#3 馬瓜ステファニー、#8 髙田真希を投入した。オープンを作ってシュートを放ち、山本、髙田の3Pシュートも飛び出した日本だったが、21-25とビハインドで1Qを終えた。
10点ビハインドもタイムアウトは取らず
2Qに入っても高さ、長い腕を生かすマリに苦しめられる日本。開始4分弱で26-36と2桁差を付けられてしまう。それでも林がここから3Pシュートを4本成功。さらに髙田の2Pシュート、今野のレイアップ、田中のフローターで加点し、このクォーターは27-27の互角の展開に持ち込み、48-52で前半を折り返した。
3Q、日本は開始直後に田中がスピードを生かして得点すると、直後に林が3Pシュートを射抜き、53-52とマリを捕らえる。その後も田中、林の3Pシュートなどで先に先に得点していったが、今度はマリに連続3Pシュートが飛び出して再逆転を許し、一時は61-71と10点差までリードを広げられてしまった。

流れが悪い日本だったが、ゲインズHCはタイムアウトを取らず。その理由について指揮官は「タイムアウトを取ることは、マリに対して私が焦っていると伝え、相手に休息を与えることになる。私はプレッシャーをかけ続けたかった」と試合後に説明している。すると選手たちも指揮官の思いに応え、今野がコーナースリーに続いてプルアップの3Pシュートを成功。一気に点差を縮め、71-73で3Qを終えた。
記録達成に林“それが私の仕事”
4Q、ボールマンプレッシャーを強める日本は今野が加点したが、マリの#50 Djeneba N'Diayeに連続3Pシュートを決められ、開始1分半で5点差ビハインドとなる。それでも、変わらぬプレッシャーでターンオーバーを誘発すると田中のフィールドゴール、山本の3Pシュートで79-79と追いついた。
ここに来て外のシュートが当たり出したマリは#12 Alima Dembeleが3Pシュートで得点するが、日本も林が連続して3Pシュートを決めて87-85と逆転した。そして残り4分を切ったところで渡嘉敷の3Pシュートも飛び出し、リードを5点差に。ここでペイントアタックに切り替えたマリに対し、残り2分で2点差まで迫られたものの、直後に田中のパスを受けた林がまたも3Pシュートを成功。その後、田中のフリースローに続いて髙田がコーナースリーを沈め、残り48秒で6点差に。その後、マリの反撃を抑え、102-97で勝利を掴んだ。

日本は9本の3Pシュートを沈めた林がチームトップの27得点を記録。さらに田中が18得点7アシスト、今野が10得点、山本が10得点と4人が2桁得点に乗せた。林は大会新記録について「嬉しいですが、それが私の仕事。日本が勝つための、コーリーが考えているプレーなので、フリーで打てたので当たり前かなと思っています」と淡々と語った。一方のゲインズHCは「(林は)もっと3Pシュートを打てたはず。打てば打つほど入るということです」と、シューターへの絶対的な信頼を口にした。
チームとしても2Pシュートが17/32(53.1%)、3Pシュートが20/35(57.1%)という高い成功率を残した。リバウンドでは29-43と劣勢だった日本だが、17本のターンオーバーを奪取。そこからのオフェンスで26得点を奪った。次戦は休息日なしで臨むドイツ戦。ハードな戦いを制した自信を胸に、連勝を狙う。
日本 102
|21|27|23|31|
|25|27|21|24|
マリ 97

■2026年度バスケットボール女子日本代表チーム
「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026」大会参加メンバー
【スタッフ】
チームダイレクター: 小栗 弘(公益財団法人日本バスケットボール協会)
ヘッドコーチ: コーリー・ゲインズ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ: 宮田 知己(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アナライジングコーチ: 伊藤 恭子(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アナライジングスタッフ: 有賀 早希(富士通 レッドウェーブ)
プレーヤーディベロップメントコーチ: ブライアン・フィンリー(東京サンロッカーズ)♦︎
コーチ: ジャレン・スキート(ENEOSサンフラワーズ)
通訳: 下條 海(公益財団法人日本バスケットボール協会)
スポーツパフォーマンスコーチ: 栗若 伸一(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー: 荻野 まゆみ(ー)
アスレティックトレーナー: 宮口 佳子(S-Life はりきゅう院)
アスレティックトレーナー: 千葉 奈々(横浜市スポーツ医科学センター)
チームマネージャー: 古海 五月(公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー: 小松 佳緒里(ENEOSサンフラワーズ)
チームドクター: 山口 玲(北水会記念病院/茨城ロボッツ)
チーム広報: 松本 麻里(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントチーム広報: 荒井 愛海(公益財団法人日本バスケットボール協会)
【選手】12名
#2 今野 紀花(SG / 179cm / 26歳 / ENEOSサンフラワーズ)
#3 馬瓜 ステファニー(PF / 182cm / 27歳 / Meins Avenida)
#6 後藤 音羽(SF / 178cm / 19歳 / 東京医療保健大学2年)
#8 髙田 真希(C / 185cm / 36歳 / デンソー アイリス)
#10 渡嘉敷 来夢(C / 193cm / 35歳 / トヨタ自動車 アンテロープス)
#13 町田 瑠唯(PG / 162cm / 33歳 / 富士通 レッドウェーブ)
#14 朝比奈 あずさ(C / 185cm / 22歳 / トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
#23 山本 麻衣(PG / 163cm / 26歳 / Las Vegas Aces)★
#26 田中 こころ(PG / 173cm / 20歳 / ENEOSサンフラワーズ)
#27 林 咲希(SG / 173cm / 31歳 / 富士通 レッドウェーブ)
#52 宮澤 夕貴(PF / 183cm / 33歳 / 富士通 レッドウェーブ)
#75 東藤 なな子(SG / 175cm / 25歳 / トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
【リザーブ選手】
薮 未奈海(SF / 178cm / 21歳 / デンソー アイリス)
※平均(Average):177.6cm、27.8歳(リザーブ選手除く)
※♦︎:第5次強化合宿(国内)のみ参加
※★:『FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026』大会から合流
※年齢・所属は2026年8月20日現在
※ポジション(P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター
■FIBA女子バスケットボールワールドカップ2026 大会概要
【大会名】FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026
【英語表記】FIBA Women’s Basketball World Cup 2026
【大会期間】2026年9月4日(金)〜13日(日)
【開催地】ドイツ・ベルリン
【試合会場】ベルリンアリーナ、マックス・シュメリング・ハレ
【大会方式】
・4チーム×4グループによる予選グループフェーズを行い、上位1位が準々決勝進出。
・グループAとグループB、グループCとグループDの隣り合うグループの2位vs3位で争う準々決勝進出決定戦の勝者がファイナルフェーズ(決勝トーナメント)へ進出。
【大会公式サイト】https://www.fiba.basketball/en/events/fiba-womens-basketball-world-cup-2026
【組み合わせ】 (16か国) ※FIBAランキング:2026年4月1日時点
グループ A:日本(10位)、スペイン(6位)、ドイツ(11位)、マリ(18位)
グループ B:ハンガリー(19位)、韓国(15位)、ナイジェリア(8位)、フランス(2位)
グループ C:ベルギー(5位)、オーストラリア(3位)、プエルトリコ(13位)、トルコ(16位)
グループ D:アメリカ(1位)、チェコ共和国(17位)、イタリア(14位)、中国(4位)
【試合スケジュール】 ※予選の日本戦のみ
2026年9月4日(金) ◯102-97 マリ
2026年9月5日(土) 25:00 vs ドイツ (会場:マックス・シュメリング・ハレ)
2026年9月7日(月) 24:50 vs スペイン (会場:マックス・シュメリング・ハレ)
【放送・配信】
地上波フジテレビ、CS放送フジテレビ ONE/TWO/NEXT 、FOD で日本戦を放送。
<9月5日(土) vs ドイツ>
地上波:フジテレビ 26:15~
CS:フジテレビ TWO 24:50~
FOD 24:50~
DAZN LIVE 配信
<9月7日(月) vs スペイン>
地上波:フジテレビ 24:45~
CS:フジテレビ NEXT 24:35~
FOD 24:35~
DAZN LIVE 配信
※決勝ラウンド以降の放送・配信スケジュールにつきましては、決まり次第順次公表いたします。
※放送日時や内容は変更となる場合がございます。
▼日本の過去成績(2010年から5大会連続出場・通算15回出場)
・前回大会(2022年)9位
・過去最高位(1975年)準優勝
※翌1979年大会の6位以降、決勝トーナメント(ベスト8)進出なし
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)








