月刊バスケットボール9月号

「最高の一体感で優勝」日の丸を背負う責任と覚悟を持ってアジア競技大会制覇へ【女子日本代表】

アジア競技大会への意気込みを語る大神ヘッドコーチ

ウィリアム・ジョーンズカップ優勝の勢いのままアジアの頂点へ

9月17日より愛知県名古屋市で開催される「第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)」に向け、女子日本代表チームは9月3日、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で直前合宿をスタートさせた。4日には報道陣に練習後のシューティングを公開。指揮を執る大神雄子ヘッドコーチ(HC)は「最高の一体感で優勝する」と力強く言い切った。

「第45回ウィリアム・ジョーンズカップ」(8月25~30日・台湾)に招集されたメンバー13人から笠置晴菜、横山智那美が外れ、コンディション調整のため大会を欠場した舘山萌菜が戻った12人が招集されている。

ウィリアム・ジョーンズカップでは全勝優勝を果たし、岡本美優がMVPとベスト5に選出。チームとしても好感触をつかみ、勢いを保ったままアジアの頂点を懸けた戦いへ向かう。


ウィリアム・ジョーンズカップでMVPを獲得した岡本

攻防で「40分間攻め続ける集団」目指す

大神HCがチーム作りで掲げているのは、ディフェンスでもオフェンスでも「40分間、アグレッシブに攻め続けられる集団」だ。ウィリアム・ジョーンズカップでは、「ディフェンスでは、相手のターンオーバーを誘発することができ、ディフェンスリバウンドのパーセンテージも着実に良くなっている」と収穫を口にした。

そのスタイルをさらに磨くうえで、攻守のキーマンとして大神HCが名前を挙げたのが、赤木里帆、常田亜美、樋口鈴乃のPG3人だ。「アグレッシブな日本のディフェンスを背中で仲間に示すこと。そして、攻撃の起点としてプッシュを早めること」を求めているという。

また、ディフェンスではリバウンドへの姿勢を評価し、田中平和と大脇晴に期待。オフェンス面では佐藤多伽子、舘山、三浦舞華について、「ウイングの選手が縦横無尽に駆け巡ってオープンショットを決め切る、ペイントにアタックできる力強さもある」と語り、それぞれの持ち味を生かした攻撃に期待を寄せた。


オフェンス面で期待が掛かる佐藤(左)

日の丸を背負う責任と覚悟を持って戦う

チーム作りとともに、大神HCが選手たちに伝えているのが、日の丸を背負って戦う責任と覚悟だ。

「選手たちには日の丸の重み、『責任と覚悟』を持って戦おうと伝えています」

自身も日本代表として日の丸を背負った経験を持つ大神HC。その言葉は、若い選手たちにも確実に届いている。

キャプテンを務める常田は、「JAPANのユニフォームを着てプレーするのはほぼ初めてだが、先輩方が見せてくれている責任と覚悟を、私もしっかり持って臨みたい」と決意を示す。

舘山も「今までの選抜チームとは違う、日本のトップの重みを感じている」と語り、佐藤も「(大会に出られるのは)選ばれた人たちだけなので、責任と、いろいろな人の思いを持って一つ一つプレーしないといけないと感じています」と話す。

選手たちの言葉を聞けば、指揮官が求める「責任と覚悟」は、チーム全体に浸透しているようだ。

「すごく元気で明るいメンバーがそろっていて、ムービーメーカーは数えきれないぐらいいます」と、いきいきと語るのはキャプテンの常田だ。実際、ウィリアム・ジョーンズカップでは、流れが悪くなった時間帯でも、一人ひとりがポジティブな声掛けを続けたことで、チーム全体がヘッドダウンすることなく戦い抜いたという。

日の丸を背負う責任と覚悟を持ちながら、苦しい場面では互いに声を掛け合う。そんなチームとしての“一体感”は、すでに形になりつつある。


一体感を高め、本番に臨む

前回大会の「第19回アジア競技大会(2022/杭州)」では、決勝で中国に72-74で敗れ、銀メダル。平均24.0歳という若手主体のメンバーで臨む今大会は自国開催ということもあり、金メダルを獲得したい。

2026年度バスケットボール女子日本代表チーム
 『第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)』直前合宿 招集メンバー
【スタッフ】
チームダイレクター: 小栗 弘(公益財団法人日本バスケットボール協会)
ヘッドコーチ: 大神 雄子(トヨタ自動車アンテロープス)
アソシエイトヘッドコーチ: 宮田 知己(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ: 髙田 紘久(デンソー アイリス)
アナライジングコーチ: 武津 祐太郎(トヨタ自動車アンテロープス)
スポーツパフォーマンスコーチ: 池田 克也(日立ハイテク クーガーズ)
アスレティックトレーナー: 山本 愛乃 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー: 佐々木 夏未(公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー: 坂上 祐加(トヨタ自動車株式会社)
チーム広報: 松本 麻里(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントチーム広報: 荒井 愛海(公益財団法人日本バスケットボール協会)
【選手】12名
赤木 里帆(PG / 167cm / 28歳 / 富士通 レッドウェーブ)
常田 亜美(PG / 165cm / 26歳 / デンソー アイリス)
岡本 美優(PF / 179cm / 25歳 / トヨタ自動車アンテロープス)
樋口 鈴乃(PG / 164cm / 25歳 / 日立ハイテク クーガーズ)
三浦 舞華(SG / 170cm / 24歳 / トヨタ自動車アンテロープス)
田中 平和(PF / 180cm / 24歳 / トヨタ自動車アンテロープス)
佐藤 多伽子(SG / 176cm / 24歳 / プレステージ・インターナショナル アランマーレ)
三田 七南(SF / 179cm / 23歳 / ENEOSサンフラワーズ)
舘山 萌菜(SF / 178cm / 23歳 / 日立ハイテク クーガーズ)
粟谷 真帆(PF / 182cm / 23歳 / 日立ハイテク クーガーズ)
大脇 晴(PF / 178cm / 22歳 / 富士通 レッドウェーブ)
白石 弥桜(C / 184cm / 20歳 / デンソー アイリス)
※平均(Average):175.2cm、24.0歳
※2026年9月2日現在
※ポジション(P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター
▼2026年度バスケットボール女子日本代表チーム『第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)』直前合宿 招集メンバー表:
https://www.japanbasketball.jp/wp-content/uploads/WNT_AsianGames2026_7thCampMember.pdf
■大会概要
【大会名】第20回アジア競技大会 (2026/愛知・名古屋)
【英語表記】20th Asian Games Aichi-Nagoya 2026
【大会期間】2026年9月19日(土)~10月4日(日)
 ※女子バスケットボール競技 大会期間:9月17日(木)~9月26日(土)
【開催地】愛知県・名古屋市
【会場】愛知国際アリーナ
【出場国】
グループA:中国、インドネシア、タイ
グループB:日本、フィリピン、カザフスタン、ホンコン・チャイナ
グループC:韓国、チャイニーズ・タイペイ、モンゴル、マレーシア
【試合日程】
9月17日 19:00 日本 vs ホンコン・チャイナ
9月20日 13:50 日本 vs カザフスタン
9月22日 13:00 日本 vs フィリピン
9月24日 準々決勝
9月25日 準決勝
9月26日 決勝・3位決定戦
【大会公式サイト】https://www.aichi-nagoya2026.org/

文・写真/磯野雄太郎(月刊バスケットボール)

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