「自分がやらなきゃ勝てない」課題と収穫を得た2年生PG/北陸学院#7 伊藤騎士

両チームとも前線からプレッシャーを掛け、激しい攻防の切り替えを見せます。北陸学院が#9 片岸将人選手(174cm/3年)のピックプレーを起点に点を取れば、帝京長岡は#15 ジョベ パ マリック選手(203cm/2年)のリバウンドショット、ドライブで応戦し、2Q開始1分半で20-19。この膠着状態で、どう主導権を握るのか――。途中出場の#7 伊藤騎士選手(169cm/2年)の働きが、チームに大きな勢いをもたらしました。
まずは自らが打った3Pシュートのリバウンドを取り、ゴール下で空いていた#12 ファディペ バヨ ジョシュア選手(204cm/2年)へノールックパス。この一撃で5点差に広げて帝京長岡にタイムアウトを取らせると、今度はバスケットカウント、3Pシュート、さらに素早いボールプッシュからのアシストと、2Qの19点のうち、13点に絡む大活躍で一気に流れを引き寄せたのです。濱屋史篤ヘッドコーチも「伊藤の突破力、シュート力が大きかった」とたたえます。
しかし、互いの手の内を知る同地区対決はそう簡単には行きません。濱屋ヘッドコーチが「リードがなくなった挙句、逆転されたので焦りがありました」と振り返るとおり、3Q、帝京長岡のディフェンスを前にターンオーバーがかさみ、#5 小笠原立騎選手(185cm/3年)を中心とした反撃に遭って逆転されます。伊藤選手も3Q終盤、自身のターンオーバーが失点に直結したシーンもありました。
4Qは一進一退の展開でしたが、1点ビハインドの残り1分37秒、#片岸の速攻で1点を勝ち越します。その後、#4 西川来輝選手(181cm/2年)が5ファウルで退場となります。このひりひりする展開の中、4Qをベンチで見守っていた伊藤選手が出場します。コートイン直後のディフェンスで帝京長岡のターンオーバーを引き出すことに成功しましたが、直後のスローインで痛恨のパスミス。相手のラストオフェンスをなんとかしのいで勝利しましたが、「ガードなのに仲間とコミュニケーションが取れなくて、チームがぐちゃぐちゃになってしまいました」と個人としては後味の悪い終わり方となりました。
北陸学院の正PG、小笠原和真選手(169cm/3年)が「第34回日・韓・中ジュニア交流競技会」に出ていたため、プレータイムが増えた伊藤選手。「和真さんが出られないので、自分がやらなきゃチームは勝てないと思って全力でプレーしようと思いました」との気持ちで試合に臨みました。10得点、3アシストとインパクトを残した一方で、6ターンオーバーはチーム最多。伊藤選手も「チームに迷惑をかけるミスばかりしてしまった」と反省します。それでも、18分の出場時間の中で、アグレッシブなプレーで輝きを放った2Qの活躍と、ミスが続いた悔しさの両方を経験できたのは今後につながる収穫です。勝負がかかった4Qももっとコートに立ちたかったことでしょう。本人は「濱屋コーチも『U18日清食品トップリーグで経験できることは多い』と言っています。今日は自分のミスの多さや、逆に良いこともあったので、しっかり振り返って、頭を整理して練習から集中してきたいです」と切り替えます。
ここまでのコメントで分かるとおり、彼の性格は濱屋コーチ曰く「すごく真面目」です。きっとこの試合で出た課題を猛省しているであろう伊藤選手。この悔しさが彼を強くさせ、きっと今日以上のパフォーマンスを見せてくれることでしょう。
「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」
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写真/吉田宗彦、文/磯野雄太郎(月刊バスケットボール)








