「2ガード」が奏功!河村勇輝ら4人のPGが躍動 日本が韓国に95-66で快勝【SoftBank CUP 2026(東京大会)】

24得点とチームをけん引した河村勇輝
河村が24得点でけん引
8月16日、有明アリーナで「SoftBank CUP 2026(東京大会)バスケットボール男子日本代表国際試合」が開催され、男子日本代表が韓国代表と対戦した。日本は、前日の試合で2年ぶりに代表復帰し22得点を挙げた八村塁と、富永啓生、西田優大がコンディション調整あるいはコンディション不良のため欠場。渡邊雄太も含め主力が不在となり地力が試される一戦となったが、PGを2人同時起用する「2ガード」が大いに機能した。チーム最多24得点の河村勇輝を筆頭に4人のPGがそれぞれ持ち味を発揮してゲームを支配。一度もリードを許さず95-66で快勝し、今月末に控える「FIBAバスケットボールワールドカップ2027アジア地区予選 Window4」最後の試合を連勝で締めくくった。
佐々木隆成(右)の得点に喜ぶ齋藤拓実
日本のスタートは河村、佐々木隆成、馬場雄大、吉井裕鷹、ジョシュ・ホーキンソン。八村やシューター2人を欠く中、「2人ハンドラーを入れて打開していこうと。もちろん(PG)1人でもいけると思うが、効率よく攻めたかった」(桶谷大ヘッドコーチ)との狙いから、PG2人を同時に先発起用した。1Q、佐々木が3Pシュートで先制点を挙げると、ホーキンソンのポストプレー、吉井の3P、さらに吉井と馬場の連続バスケットカウントで13-0のランを作った。
試合後、河村が「最初の5分間、相手を無失点に抑えてランできたことが自分たちの流れを作れた要因だった」と振り返ったように、開始早々から主導権を握った日本。途中出場の齋藤拓実は、速攻を走るジェイコブス晶へ下投げでタッチダウンパスを送り、さらに勢いを加えた。高島紳司にも3Pが生まれ、最後は河村の3Pが連続で決まり、26-16で1Qを終えた。

ドライブを仕掛ける河村勇輝

オフェンスを組み立てる齋藤
2Q、日本は河村のバスケットカウント、ジェイコブスのポストプレー、富樫の連続3P、佐々木の3Pによるバスケットカウントなどでさらに加点。シュートの成功、不成功にかかわらず、良いボールムーブからオープンショットを打てる時間帯が続き、48-32とリードを広げて前半を終えた。

富樫勇樹は3Pを4本決め12得点
3Qは韓国の反撃に遭い、一時10点差まで詰め寄られたが、ここで相手の勢いを絶ったのは、またしても河村。リバウンドシュート、レイアップと続けざまに得点し、再び14点差まで広げた。さらに齋藤も連続で得点し、70-54とリードを広げた。
最終Qも勢いは止まらない。佐々木の連続得点で入ると、最後は富樫の連続3Pでとどめを刺し、2日連続で20点以上の差をつけて勝利した。
「やりやすかった」 PG陣が感じた新たな可能性
この試合で奏功した「2ガード」。ボールと人がよく動き、多くの場面で韓国ディフェンスとのズレが生じた。そうしたズレを見逃さず、ガード陣がパスを配給。21アシストがチームオフェンスの成功を示している。また、桶谷HCが「ディフェンスのインテンシティもかなり上げられている」と振り返ったように、ディフェンスでもガード陣を中心に足を動かしてプレッシャーをかけ続け、緩いパスを見逃さなかった。特に相手のピックプレーやハンドオフプレーに対しては、試合序盤からハードに当たり、韓国オフェンスの起点をつぶした。日本が7スティールを記録し、韓国に14ターンオーバーをさせたことも、その有用性を示している。
4人それぞれの特長も見られた。河村は勝負どころでの得点など24得点で試合を支配。佐々木が3Pを4/4とパーフェクトに決めれば、齋藤は持ち味の独創的なアシストで味方の得点を演出し、3Pやジャンパーも光った。富樫は約10分の出場ながら3Pを4本決め、決定力の高さと存在感を示した。結果的に4人のPGが二桁得点を記録し、合計53得点とチーム総得点の半分以上を占めた。佐々木が「日本は素晴らしいPGがたくさんいる」と語ったとおり、4人全員が持ち味を発揮した一戦だった。
では、コート上のPGたちは「2ガード」をどう感じていたのだろうか。河村は「ボールを離せること、スコアを意識してプレーできることで利点があった」と手応えを語る。さらに、「40分間、しっかり最後まで戦い抜けた」と話すように、負担軽減にもつながったようだ。
佐々木は「やりやすかった。自分がだめでも任せられる選手が多くいる」と話し、齋藤も「テンポアップできるし、(オフェンスを)ワンアクションで止められても、セカンドアクションでハンドラーがクリエイトできる」と同意した。

シュート力を見せ付けた佐々木。4アシストも記録
今回の「2ガード」はメンバーの欠場による措置となったが、日本の武器が増えたことは間違いない。韓国よりもサイズのあるサウジアラビア、カタールとの一戦でも、俊敏性に長けた日本のPGがコートをかき回しそうだ。桶谷HCは2ガードの手応えを感じつつ、「これが終着点ではないので、この2戦に向けてしっかりチームを作っていく。現段階では良い風に来ているが、満足はしていない」とWindow4を見据えた。
▼スコア
日本 95(26-16、22-16、22-22、25-12)66 韓国
文・写真/磯野雄太郎(月刊バスケットボール)








