月刊バスケットボール9月号

福岡大附大濠が北陸を破り、9年ぶり5度目の夏制覇!代表活動の不在期間を乗り越えた「個の繋がり」【近畿インターハイ】

2019年以来となる決勝の舞台へ駒を進めた北陸

堅守速攻でペースを掌握、前半から主導権を握った福岡大附大濠


近畿インターハイもいよいよ最終日。8月2日に行われた男子決勝では、ウインターカップ連覇中の福岡大附大濠(福岡)と北陸(福井)が激突した。ゾーンプレスでミスを誘い着実に得点を重ねた福岡大附大濠が終始主導権を握り、85-62で勝利。9年ぶり5度目の優勝を果たした。



両チームが笑顔で健闘を誓うタッチをしてティップオフ。福岡大附大濠は#9廣田翼のシュートで先制するが、立ち上がりは互いに好ディフェンスを展開する重い展開に。その後、福岡大附大濠は#11櫻井照大がスティールからの速攻でレイアップを決めると、#6中村文哉の技ありシュートで加点。さらに#23白谷柱誠ジャックの3Pシュートでスコアを伸ばす。一方の北陸は、#36岡川久温の3Pシュートでチーム初得点を奪うと、#2小林大晃がディフェンスの間を縫ってレイアップを成功。さらに#30島田弥秋がバスケットカウントを決め、開始5分で福岡大附大濠の9-8と拮抗した。



この後、北陸は#26ファイ・ベンジャミンがリバウンドや得点で存在感を発揮し、一時は同点に追いつく。残り1分半、北陸はトランジションから#1岩門和樹のロングパスを受けた#36岡川がバスケットカウントを沈め、18-16とリードを奪う。しかし福岡大附大濠は#4永善元希のフリースローや、プレスからターンオーバーを誘っての#6中村のレイアップで鮮やかに逆転。21-18で1Qを終えた。

2Q、早目に追いつきたい北陸はセットプレーから#26ベンジャミンのダンクなど好プレーを見せるが、バックコートから激しくプレッシャーをかけられミスが続いてしまう。福岡大附大濠は#14本多蕗以の3Pシュート、#10平良孔龍のレイアップ、#23白谷のフリースローなどで次々と加点し、残り5分で34-24とリードを二桁に拡大した。

クォーター終盤にかけては、#23白谷が3Pシュートや3ポイントプレーなどで躍動。北陸は#00カベンゲレ・ウイブン・ジョナタンのフリースローやゴール下で連続失点を止めた。残り2分、福岡大附大濠は#23白谷が2ファウルとなってベンチへ退くと、北陸は#2小林のレイアップや#3大釜一順のフリースローで食らいついたが、福岡大附大濠が51-32と大きくリードを広げてハーフタイムを迎えた。





後半も攻撃の手を緩めず。北陸の猛追を振り切り歓喜の瞬間へ**


3Q、北陸は好ディフェンスからトランジションを展開し、#1岩門や#00ジョナタンが得点するも、連続得点には至らない。その間も福岡大附大濠は落ち着いて着実に得点を重ね、70-41とさらにリードを拡大して最終クォーターへ。

4Q、点差が開いた中でも諦めない北陸は積極的に3Pシュートを放ち、開始1分半で#3大釜、#88須藤祐海が立て続けに射抜く。#88須藤はさらにプレッシャーディフェンスを掻き分けてレイアップを決め、#26ベンジャミンもオフェンスリバウンドからねじ込むなど攻撃が活発化。それでも、福岡大附大濠は#6中村や#14本多の3Pシュート、#23白谷のフリースローなどで応戦し、残り5分で80-53と寄せ付けない。




終盤、ディフェンスを頑張り速い攻めに転じる北陸は、#36岡川のショートコーナーからのジャンパー、#00ジョナタンのドライブレイアップ、#17緑川晴斗の3Pシュートなどで意地を見せ、4Q単体では19-15と上回った。しかし、リードを守り抜いた福岡大附大濠が85-62で快勝。見事に夏の頂点に立った。

今大会の福岡大附大濠を語る上で欠かせないのが、大会直前まで片峯聡太コーチや白谷などの主力選手が「FIBA U17ワールドカップ2026」をはじめとする代表活動でチームを離れていたという背景だ。

試合後、9年ぶりの夏制覇を果たした片峯コーチは「代表組が非常によく『個の力』を磨いたこと。そして、キャプテンである永善や廣田ら3年生が、コート内外で献身的に頑張ってくれた。そうした個の繋がりが、この夏の舞台で発揮できた」と、不在の期間にチームを支えた上級生たちを高く評価した。

この試合でも7得点を挙げ、攻守でチームをまとめたキャプテンの永善は「代表組がいない中、残っているメンバーで海外でプレーしている選手たちとの差をなくそうと、片峯先生を中心にコミュニケーションを取りながら頑張ってきました」と胸を張る。「自分たちは『個』という強みがあるので、そこをしっかり活かして結果が出たので良かったです」と確かな手応えを口にした。

そして、決勝の舞台で両チーム最多となる24得点、10リバウンドのダブルダブルと大暴れを見せたのが、2年生の白谷柱誠ジャックだ。「去年は本当に悔しい思いで終わったので、その夏を取り返すような気持ちで挑みました。学年に関係なく、自分がチームを引っ張っていく気持ちでプレーしました」と語り、前半からアグレッシブにゴールを狙い続けた。

国際大会の経験を存分に還元し、チームを牽引した白谷。優勝インタビューの最後には、「今日8月2日は、本多蕗以くんの誕生日なので!ぜひ会場にいる皆さんと一緒にハッピーバースデーのソングを歌っていきましょう!」と呼びかけ、マイクを本多にパス。照れ笑いを浮かべる本多の音頭に合わせて会場全体でバースデーソングを大合唱するという、最高にハッピーなフィナーレで大会を締めくくった。

「目標は3冠3連覇。日清トップリーグ、ウインターカップと、いろんな大会で優勝していきたい」とキャプテンの永善が語ったように、この夏を手にした福岡大附大濠の歩みは止まらない。













写真/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

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