月刊バスケットボール9月号

Bリーグ

2026.07.29

U16世代がアジアの強豪と激突!大会初日レポート[インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2026]

 年に一度!力試しの舞台が開幕


7月28日、「インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2026」(東京・ひがしんアリーナ)が開幕。大会初日は予選グループ6試合が行われ、各チームが初戦から熱戦を繰り広げた。

5回目の開催となる今大会は、国内の出場枠がこれまでの4チームから6チームへと拡大。「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026」の上位6チームと、海外から招待されたチャイニーズ・タイペイのNengren Vocational School U16(以下Nengren U16)、初招聘となるフィリピンのGilas Pilipinas U16 Menを合わせた計8チームが出場している。B.LEAGUEが掲げる「世界に通用する選手やチームの輩出」というミッションのもと、U16世代の選手たちがアジアのトップレベルと肌を合わせ、自身の現在地を知る絶好の舞台となっている。

星の取り合いとなり、DAY2に注目が集まる[グループA]


グループAから振り返っていこう。初戦で激突したのは、千葉ジェッツ U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 5位)とGilas Pilipinas U16 Men(フィリピン)だ。胸のPilipinasの文字のとおり、Gilas U16 Menは来年のU16アジアカップに向けて選ばれた代表候補チームである。

1Q、Gilas U16 Menは#6ジャン・ブリエル・エストニロ・サラザールのドライブや、#25サミュエル・ノムソ・リベラ・エンムチら強靭なフィジカルを生かした個人技で次々と得点。対する千葉Jも、#11鈴木洸幸の速攻や#1中本颯汰の3Pシュートなどで食らいつき、25-23の接戦で最初の10分を終える。しかし2Qに入ると、Gilas U16 Menがディフェンスの強度を一段上げる。激しいプレッシャーの前に千葉Jはペイントタッチできず、逆にターンオーバーから速攻を許してリードを広げられてしまう。前半のペイント内得点で40-12と圧倒された千葉Jは、50-35でハーフタイムを迎えた。

後半、千葉Jは#23丸山虎太朗のバスケットカウントや#1中本の3Pシュートなどで粘りを見せ、4Q残り3分で6点差まで肉薄する。しかし勝負どころでGilas U16 Menの#25エンムチに着実にゴール下を制され、再び突き放された。終盤の猛追も及ばず、Gilas U16 Menが91-81でオープニングゲームをものにした。


Gilas U16 Men #6ジャン・ブリエル・エストニロ・サラザール

試合後、Gilas U16 Menのオフェンスをコントロールした#6サラザールは「緊張して臨みましたが、勝てて嬉しいです。千葉Jは大きくてスキルも高く、強いチームでした」と振り返った。長期的な強化を行う彼らは、「準備してきたことや、コーチの指示をしっかり遂行しようとプレーしました」と完成度の高さの理由を明かした。


千葉J U16 #1中本颯汰

一方、後半に意地を見せた千葉Jの#1中本は、「フィジカルやサイズの違いを体感できました。やりづらさはありましたが、ハーフタイムに『ディフェンスとリバウンドから走る』という自分たちの軸を再確認し、コート内で修正しながら戦えました」と手応えを口にした。

未知数のフィリピン代表候補に初戦で敗れた千葉J U16だが、指揮を執る吉岡慶亮HCは「あの相手のフィジカルやアスレチックが我々のスタンダードに上がった」と前を向いた。その言葉通り、続くゲーム5の立川ダイス U15(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 4位)戦では序盤から主導権を握った。

1Qからトランジションで先行した千葉Jは、2Qも#35ミハエル・アニュコフや#5阿部琉飛の3Pシュートで加点し、前半を55-38と大量リードで折り返す。後半は立川U15の#24細川琉生、#71山崎希らに連続得点を許し、3Q終盤には約5分間無得点と苦しむ時間帯もあった。それでも4Qの勝負どころで#5阿部や#7鈴木斗望が3Pシュートを沈めて突き放し、84-70で今大会初勝利を挙げた。

吉岡HCは「1対1の個が強いチームですが、今大会はあえて『2対2のグループ戦術』をテーマにチームプレーにチャレンジしている」と明かす。U18とU15の混成で準備期間は短いが、「トップからアンダーまで一貫する“ジェッツらしい”ハイペースとディフェンスの強度が、この2試合目は出せた」と確かな手応えを語った。

千葉J U16には惜敗した立川ダイス U15だが、初戦の琉球ゴールデンキングス U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 1位)戦では見事な勝利を収めている。両者は今年3月のU15 CHAMPIONSHIP準決勝で対戦しており、その際は4Qに逆転した琉球が勝利してそのまま優勝を果たしていた。

前半から一進一退の攻防が続き、50-46と琉球リードで迎えた4Q。立川は#24細川が3本の3Pシュートを連続で沈めるなど猛攻を見せ、逆転に成功。琉球も#12大城瑛士や#95川満佑絃の得点で食い下がるが、勝負どころで痛恨のターンオーバーが続いて万事休す。4Qを36-21と圧倒した立川が、82-71で春のリベンジを果たした。


立川 U15#24細川琉生

立川 U15の#24細川は、「春に逆転負けした経験から、守りに入らないよう声掛けをして丁寧にシュートを狙った」と振り返る。この試合、7本の3Pシュートを決めたことについては、「打ったら入る感覚だった」と笑顔を見せた。


琉球 U16 #95川満佑絃

対する琉球の#95川満は、「全員が1対1を仕掛けられる強みがある一方、ここぞという場面でミスが出てしまった。コート内のコミュニケーションがまだ課題」と反省の弁。次戦の海外チーム戦に向け、「しっかり課題を修正して挑みたい」と気を引き締めた。

結果、Gilas U16 Menが1勝0敗。千葉J U16、琉球 U16、立川 U15はいずれも1勝1敗となった。






強豪Nengrenと福岡が大勝発進、佐賀が執念のバウンスバック[グループB]


グループBの初戦では、前回大会ベスト4のNengren Vocational School U16(チャイニーズ・タイペイ)と、ファイティングイーグルス名古屋 U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 6位)が激突した。

序盤はアップテンポな展開となり、1Qは26-25と互角の打ち合いに。しかし、FE名古屋 U16からミスを引き出したNengren U16は#13ユエシューヤー・グーの連続3Pシュートなどで一気にリードを広げる。司令塔の#9本村誠史郎や#35平山陽翔のアタックで食い下がるFE名古屋 U16だったが、強度の高いディフェンスとトランジションを武器とするNengren U16が終始主導権を譲らず、91-68で快勝した。


Nengren U16#13ユエシューヤー・グー

Nengren U16の#13ユエシューヤーは「今年のチームは去年よりオフェンス力が劣る。だからこそ、ディフェンスからリズムを作るのがチームのコンセプト。それがうまくいったと思う」と勝因を語ると、「日本で学んだことを台湾に持ち帰りたい」と今大会のテーマを口にした。


FE名古屋 U16#35平山陽翔

一方、敗れたFE名古屋の#35平山は「相手のディフェンス強度と正確なシュートが脅威でした。最初はその強度に驚いてしまった」と悔しさを滲ませる。目標の選手にNBAのアンソニー・エドワーズを挙げる万能スコアラーは、「次はチームの流れが悪い時に声を掛け、流れを変えていきたい」と、合同練習2〜3回という即席チームを引っ張る覚悟を見せた。

続くゲーム4では、ライジングゼファー福岡 U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 2位)と佐賀バルーナーズ U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 3位)による九州ダービーが実現。1Qこそ佐賀が19-18と食らいついたが、2Q以降はサイズで勝る福岡 U16がディフェンスリバウンドで優位に立つ。司令塔の#41内田拓道が周囲を生かしながら、自ら3Pシュートを沈めるなど好オフェンスを展開し、103-66で大勝した。


福岡 U16#41内田拓道

福岡の#41内田は「前半はリバウンドを徹底して競られて嫌だったが、後半はミスマッチを突いて勝負できた」と振り返った。自身の武器は3Pシュートとパスと語り、「憧れは河村勇輝選手。自分も将来はアメリカに行ってNBAを目指したい」と目を輝かせた。

佐賀 U16にとっては痛い敗戦だったが、大敗から数時間後に行われたゲーム6では再び集中力を高めて臨み、見事なバウンスバックを見せる。FE名古屋 U16を相手に、前半こそ逆転を許して32-39で折り返したものの、3Qに#4武富廉が3Pシュートや力強いプレーでけん引して再逆転。4Qも勢いを持続させ、FE名古屋の猛追を振り切り91-83で貴重な1勝をもぎ取った。


佐賀 U16#4武富廉

「身長がない分、ディフェンスから早い展開に持ち込むのが強み」と語っていた佐賀の#4武富。福岡戦の敗戦直後に「体力的にきつかったが、次の試合は勝ちたい」と誓っていた言葉通り、自らのプレーでチームを勝利へと導いた。

結果、グループBはNengren U16と福岡 U16が1勝0敗。佐賀 U16が1勝1敗、FE名古屋 U16が0勝2敗で大会初日を終えている。






■インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026大会概要
【開催日程】 2026年7月28日(火)~30日(木)
【会場】 ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)

【出場チーム】
<グループA>
琉球ゴールデンキングス U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 1位)
立川ダイス U15(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 4位)
千葉ジェッツ U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 5位)
Gilas Pilipinas U16 Men(フィリピン)

<グループB>
ライジングゼファー福岡 U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 2位)
佐賀バルーナーズ U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 3位)
ファイティングイーグルス名古屋 U16(インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2026 6位)
Nengren Vocational School U16(チャイニーズ・タイペイ)

【大会形式】 2グループ(1グループ4チーム)に分かれて予選リーグを開催。予選リーグの順位をもとに順位決定戦を実施。
【特設サイト】 https://www.bleague.jp/u16-challengecup-2026
【配信予定】 B.LEAGUE公式YouTube(https://www.youtube.com/playlist?list=PLNB40jeRGJ5s)

【試合スケジュール】
■7月28日(火)
[A]Gilas U16 Men(1勝) 91-81 千葉J U16(1敗)
[B]Nengren U16(1勝) 91-68 FE名古屋 U16(1敗)
[A]立川 U15(1勝) 82-71 琉球 U16(1敗)
[B]佐賀 U16(1敗) 66-103 福岡 U16(1勝)
[A]千葉J U16(1勝1敗) 84-70 立川 U15(1勝1敗)
[B]FE名古屋 U16(2敗) 83-91 佐賀 U16(1勝1敗)

■7月29日(水)
9:30 琉球ゴールデンキングス U16×Gilas Pilipinas U16 Men
11:15 ライジングゼファー福岡 U16×Nengren Vocational School U16
13:00 千葉ジェッツ U16×琉球ゴールデンキングス U16
14:45 ファイティングイーグルス名古屋 U16×ライジングゼファー福岡 U16
16:30 Gilas Pilipinas U16 Men×立川ダイス U15
18:15 Nengren Vocational School U16×佐賀バルーナーズ U16

■7月30日(木)
9:30 グループA 4位×グループB 4位
11:15 グループA 3位×グループB 3位
13:00 グループA 2位×グループB 2位
14:45 グループA 1位×グループB 1位





写真/吉田宗彦、山岡邦彦(月刊バスケットボール)、文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)

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