精華女が106得点で大会制覇!エジネ53得点35リバウンド 鳥取城北は準優勝【NBA Rising Stars Invitational】

優勝した精華女©NBA Rising Stars Invitational
精華女、全4試合で40点差以上の圧勝!日本女子の粘り強さ示す
アジア太平洋地域の高校王座を決める「NBA Rising Stars Invitational」は最終日の6月28日、シンガポールのOCBCアリーナで男女決勝を行った。日本勢は精華女(福岡)が106得点を挙げて快勝し優勝。昨年の京都精華学園(京都)に続き、日本代表が大会2連覇を達成した。男子の鳥取城北は終盤に追い上げを見せたものの10点差で敗れ、昨年ベスト4の福岡大附大濠(福岡)を上回る準優勝で大会を終えた。序盤リードされるも木下が殊勲の3連続3P!攻防で圧倒し日本勢連覇!
優勝を懸けてYangming High School(台湾)と対戦した精華女。準決勝まで3試合連続で大勝してきたが、決勝では今大会で初めてと言っていいほど相手に主導権を握られた。1Q、序盤から相手の3Pシュートが高確率で決まり、残り約6分で11-18と苦戦。精華女はゾーンディフェンスを敷いたが、ギャップを突かれてミドルジャンパーも沈められた。
「想像していないような出だしだった。相手の15番のペリメーターのショットに対してきちっとコンテストしようということでアイシャ(エジネ)が下がって、そこでスリーポイントを決められた。オフェンスも硬かった」(大上晴司ヘッドコーチ)。
それでも#7内八重智夏の連続得点、#42ブバ アイシャ エジネのゴール下で食らい付き、25-31で1Qを終えた。

優勝を決め、抱き合って喜ぶ内八重智夏(右)と木下咲弥©NBA Rising Stars Invitational
このクオーターは相手が3Pを53.85%(7/13)と驚異的な確率で決めた一方、精華女は16.67%(1/6)と外角が決まらず。2Qに43-37と逆転したものの、3Pは15本打って1本しか決まらず、成功率は6.67%まで落ち込んだ。
しかし後半、精華女らしさが戻る。#14後藤帆乃果が3Pを決めると、途中出場の#21木下咲弥が「マークマンがインサイドに入っていました。『思い切り打て』とチームに言われたので思い切って打ちました」と3連続で3Pを成功。
流れを呼び込んだ木下はアシストやリバウンドでも存在感を放ち、チームは一気に61-45まで突き放した。オフェンスの勢いに乗るようにディフェンスの強度も増し、3Qを32-13と圧倒した。
4Qも#6安藤優愛が3Pを連続で沈めるなど主導権を渡さず、残り約6分で主力をベンチへ下げても攻防の勢いは衰えない。106-59で快勝し、優勝の瞬間を迎えた。

大会中、岸副瑠子(右)の堅実なゲームメークが光った©NBA Rising Stars Invitational
エジネは53得点、35リバウンドと圧巻の活躍。安藤が3Pを5本決めて15得点、木下も13得点をマークした。序盤に苦しんだ3Pも後半に修正し、最終的には35本中12本成功の34.29%まで成功率を引き上げた。
ファイナルMVPを獲得したエジネは「70点を目指していたけどかなわなかったので、まだまだ頑張ります」と笑顔を見せた。

ファイナルで53得点し、MVPに選出されたブバ アイシャ エジネ(右)©NBA Rising Stars Invitational
今大会でキャプテンを務めた内八重は「今日はアイシャのとこがメインになっちゃったので、もっと他の人がポイントを取れるように、アウトサイドの選手がスキルやシュート力を身につけて、自分たちの最終目標である日本一を目指したいです」と今後を見据えた。
終わってみれば4試合平均100.25得点を記録し、全試合40点差以上をつける圧倒的な強さを披露。さらに日本代表として大会2連覇も達成した。大上HCは「献身的にやり続ける、心強さ、粘りは日本の強さだと選手たちにも言い聞かせて、とにかくやり続けようと戦ってきました。本当に自分たちのチームの強さだけじゃなくて、日本のバスケットボールの強さを表現できたと思っています」と胸を張った。
「海外の鍛えられたチーム相手に4試合、素晴らしいゲームをしてくれた」と大上HC。インターハイ出場は逃したものの、ウインターカップ優勝という大目標へ向け、大きな収穫を得た大会となった。
一時20点差をつけられるも一桁差まで猛追 鳥取城北は準優勝、それでもチームの成長を実感
鳥取城北はKyungbock High School(韓国)の個人技とフィジカルに苦しんだ。ハイペースな打ち合いとなった1Qこそ#4福元源士の連続3Pなどで23-21とリードしたが、セカンドユニットを投入した2Q開始4分で0-13のランを許し、23-34と逆転された。このランの間だけでタイムアウトを2度使って立て直しを図ったが流れは変わらず。#50フィリモン ホムタワ タルモン以外がリバウンドで後手に回ると攻守で精彩を欠き、徐々に点差を広げられる。4Q序盤には3Pを決められ、47-67と20点差まで広げられた。

必死のディフェンスを見せる鳥取城北©NBA Rising Stars Invitational
それでも、このままでは終わらない。#5山﨑勇輝の3Pで反撃の口火を切ると、#7小田昂明、#16播元佑哉も意地を見せて猛追。播元の3Pで一桁差まで迫った。
その後、タルモンがファウルアウトしたが、播元が再び3Pを沈め、さらに3Pシュート時のファウルで得たフリースロー3本をすべて成功。72-82まで追い上げたが、逆転には届かなかった。

終盤の連続得点で気を吐いた播元佑哉©NBA Rising Stars Invitational
試合後、福元は「悔しいですね。フィジカル面、頭の部分でももっと鍛えていかなきゃなと思いました」と冷静に振り返った。
中国大会決勝では福元とタルモンへの依存度が高くなり、接戦を落とした鳥取城北。今大会は2人以外の成長をテーマに臨んだ。
その狙い通り、山﨑や#13角威武輝が試合を追うごとに存在感を増し、小田、#14上田陽太、#17植田涼平らの思い切りの良さも十分に通用した。体格でも実績でも「格上」と目されたフィリピン代表、中国代表を接戦の末に破り、決勝進出を果たした。

福元源士は全試合でハイパフォーマンスを発揮©NBA Rising Stars Invitational
山﨑は「試合を重ねるにつれて、どんどんチーム全員でバスケットができるようになっていった。準決勝では源士選手やタルモン選手だけに任せずにプレーすることができたので、これからもこの経験を生かして頑張っていきたいなと思います」と自信を深め、福元も「いろいろな国の、高い強度のチームとやることができたことがいい経験になったと思うので、チームとして成長できている」と手応えを口にした。
次はインターハイ。前年王者ながらノーシードで挑む。シンガポールで得た収穫と課題を糧に――。連覇を目指す戦いが約1か月後に幕を開ける。
【日本勢の結果】
<鳥取城北:準優勝>
・グループリーグ
Hwa Chog Institution(シンガポール) 22-91 鳥取城北
鳥取城北 81-75 Far Eastern University-Diliman High School(フィリピン)
・準決勝
Tsinghua University High School(中国) 69-71 鳥取城北
・決勝
鳥取城北 72-82 Kyungbock High School(韓国)
<精華女:優勝>
・グループリーグ
Hwa Chog Institution(シンガポール) 21-105 精華女
精華女 91-39 Heep Vunn School(香港)
・準決勝
Rowville Secondary College(オーストラリア) 52-99 精華女
・決勝
Yangming High School(台湾) 59-106 精華女
文/磯野雄太郎(月刊バスケットボール)









