【インタビュー】森井健太、ビーコル6季目を終えて「カルチャーを作っていけるような試合を毎回できるように」

B1 東地区所属の横浜ビー・コルセアーズ。日本代表の安藤誓哉、チームのハート&ソウル森井健太らを中心に、奮闘を続けた。そんなビーコルの魅力を伝える連載企画の最終回となる第6弾は、キャプテン森井のインタビューをお届け!
こちらのインタビューは『月刊バスケットボール2026年8月号』掲載の冒頭です。全文は誌面にてご覧ください。
──ビーコルでの6季目が終わりました。今季はBリーグ自体も節目の10季目でしたが、森井選手はご自身の10年間をどう振り返りますか?
特別指定選手の期間を合わせるとBリーグ初年度からプレーさせてもらっていて、まずは新潟時代があります。当時は年齢が若かったこともあって、今とは全く違う立場でした。五十嵐圭さん(新潟)や柏木真介さん(三河ユース巡回コーチ)という先輩たちのサポート役というか。新潟でチャンピオンシップ(CS)を経験できたのは、その後のキャリアにすごくプラスになったと感じています。そして、ビーコルへの移籍が僕にとってはターニングポイントでした。クラブとして当時はなかなか勝てない時期で、降格争いをしていました。そこから2023年には初のCS進出を果たしてセミファイナルまで行けて、チームとしても個人としても価値を高められたと感じています。あれはすごく記憶に残っていますし、こうすれば勝てると分かったんです。
振り返ると、「10年もたっていたんだ」という感覚ですけど、その中には思いどおりにいかないこともありました。でも、自分の中で良かったシーズンや目標達成できた充実感が得られたのは、うまくいかない日々があったからこそだと思いますね。
──人としての成長はいかがでしょう。
それこそビーコルでキャプテンをさせてもらって、学生の頃に考えていたキャプテン像と比べると大きく変わったなと思います。学生の頃はプレーで見せることで周りが付いてきてくれるなと考えていた部分があって、あまり後輩とかに声かけをするタイプではありませんでした。振り返るとあまり周囲に目を配れていなかったと思うんです。
でも、ビーコルでキャプテンをすると周りもみんな大人でプロなので、個々にプライドや意志がある。そういう選手たちをどう一つにするのかということに対して、アプローチの仕方はもちろん変わりました。そういう経験をして、少し余裕を持って人と接するようになったと感じています。そこは人間性の面はもちろん、ガードとして周りを見る力にもつながっているかなと思います。ビーコルでキャプテンをさせてもらえて、それが選手としても人としても成長するきっかけになったので、すごくありがたいことでした。
──ビーコルに在籍している期間中で最も印象深い試合は?
2023-24シーズンのCSで川崎に勝ったゲーム2(104-84)の試合は印象深いです。その試合は河村(勇輝/ブルズ)のコンディションがあまり良くなくてプレータイム制限があった中で、自分が勝負の懸かった場面でチームを初のベスト4に引っ張っていけたので、個人的にすごく思いが詰まった試合でした。とどろきアリーナでの試合だったのですが、僕らのベンチ裏近くでビーコルブースターがまるでホームかのような歓声を送ってくれて、それが本当に力になったし、「一緒に戦っているんだ」と感じられたので、思い出に残っていますね。
──今季の最終節も川崎戦でした。同県ですし、どんな思いで戦っていますか?
今は毎年〝神奈川ダービー〞と言われますし、実は新潟時代に中地区優勝を決めた試合の相手が川崎で、会場はとどろきアリーナだったんですよ。だから、個人的にはとどろきはうまくいっているアリーナという印象もあったりして(笑)。それに、川崎は本当に伝統ある、東芝時代から僕ももちろん知っているチームで、篠山竜青さんなどがずっと時代を引っ張っていて、ビーコルとしても、僕個人としてもほかの相手よりも意識している部分はあります。だから、「勝ちたい」という気持ちを強く持つ相手ですね。
──今季の最終節は大接戦の末に惜しくも連敗でした。改めて、2試合を振り返っていただけますか?
ホーム最終戦でもあったので、順位に関係なく応援してくれる方々に勝ちを届けたいと思って試合に臨みました。リバウンドやルーズボール、ディフェンスなどのバトルに勝たなければ試合にも勝てないと思っていたので、そういったところを体現しようと臨みました。最後に米須玲音選手に3Pシュートを決められた場面でもコートに立っていたので、振り返るともっと自分にできることはあったんじゃないかと思います。ああいうところで相手をストップするために自分が出ていると思うので。
──結果的に2戦とも敗れましたが、ブースターも満足するような試合内容だったと思います。
どちらも「勝ちたい」という気持ちが見える試合だったし、勝敗は付きますが、「応援して良かった」と思わせるような、応援されるチームになっていかなければなりません。そういうところがクラブのカルチャーになっていくと思うんです。どういう選手が来ても、どんなコーチに変わっても、そういうところは変えてはいけない。そのカルチャーを作っていけるような試合を毎回できるようにすることを、チーム全体で意識しながら取り組んでいきたいなと思います。
続きは『月刊バスケットボール2026年8月号』をご覧ください。
写真/山岡邦彦、文/堀内涼(月刊バスケットボール)










