IH前年女王・桜花学園が連覇、男子は中部大第一が四日市メリノール学院を退けて頂点[東海ブロック大会]

[女子]激しいディフェンスでゲームを支配した桜花学園、我慢強く戦い抜いた浜松開誠館
女子決勝は、愛知県1位の桜花学園と静岡県1位の浜松開誠館による対戦となった。
両校の決勝への道のりもまた、非常に熾烈なものであった。桜花学園は準決勝で岐阜女(岐阜県1位)を制して決勝へ進出。一方の浜松開誠館は、準決勝で星城(愛知県2位)と対戦した。星城は準々決勝において、2月の東海新人大会を制した三重県1位の四日市メリノール学院を下して勢いに乗る「台風の目」であった。その星城に対し、浜松開誠館は前半、得意のアウトサイドシュートがなかなか決まらず我慢の展開を強いられたが、後半の勝負どころを見逃さずにリードを奪い、粘り強く逃げ切りを果たして決勝の舞台へと駒を進めた。

決勝戦は、桜花学園が立ち上がりから主導権を握る展開となった。桜花学園は代名詞とも言える激しいディフェンスで浜松開誠館にプレッシャーをかけ、流れをつかむ。浜松開誠館も定評のある堅守で対抗し、桜花学園のオフェンスを抑え込もうと試みるが、自チームの得点が思うように伸びない。終始ロースコアの展開が続く中、桜花学園は着実に加点してリードを広げ、ゲームの支配権を渡さなかった。終盤、浜松開誠館も必死の追い上げを見せたが、桜花学園が誇る強固なディフェンスが最後まで機能し61-41で勝利。見事に連覇を達成した。

試合後、桜花学園の白慶花ヘッドコーチは、チームのディフェンス面での成長とこれからの課題について次のように語った。
「決勝戦はタフなロースコアのゲームとなりましたが、選手たちが厳しいディフェンスを最後まで徹底してくれたことが勝因です。準決勝の岐阜女戦、そして決勝の浜松開誠館戦と、プレッシャーをかけ続けることで相手のオフェンスを抑え込むことができました。2月の新人戦では、決勝戦で相手に流れを持っていかれてしまうという情けない負け方をした過去があります。だからこそ、今年は本気で準備をして絶対に東海大会のタイトルを取ろうと臨みました。インサイド陣はまだまだ発展途上ですが、勝部(璃子)や竹内(みや)がチームを大きく支えてくれました。特に、竹内のコート上の指揮官としての役割には助けられました。リバウンドの処理などインターハイに向けて改善すべき点も見つかりましたので、もう一度引き締めていきたいです」

キャプテンとして、エースとしてチームをけん引した勝部は、今大会に懸ける思いと全国への決意を明かした。
「今回の東海総体は、非常に大きな意味を持っていました。去年のこの大会で劇的な逆転勝利を収め、そこからインターハイ、トップリーグ、ウインターカップとチームが良い流れに乗っていくことができました。今年のチームは2月の東海新人大会で残念ながら負けてしまい、非常に悔しい思いをしてきました。私自身、キャプテンとエースを両立させることの難しさを痛感していましたが、今回は何よりもまず自分のプレーでチームを引っ張ることを意識しました。決勝ではディフェンスで失点を防げたことは良かったですが、ピック&ロールへの対応やトランジションの局面でまだ細かいミスがありました。インターハイに向けて、これらの課題をしっかりと持ち帰り、基礎からチームを作り直して、夏の全国大会では自分たちの目指す最高のバスケットを披露したいです」
[男子]高さを生かし、対応力を見せた中部大第一、驚異の粘りで会場を沸かせた四日市メリノール学院
男子で大きな旋風を巻き起こしたのが四日市メリノール学院(三重県1位)だった。サイズこそないものの、磨き上げたディフェンスとスピード感あふれる切り替えの早さを武器に、準々決勝で高山西(岐阜県2位)、準決勝で藤枝明誠(静岡県1位)と、留学生を擁する高さのあるチームを次々と撃破した。特に藤枝明誠との準決勝は、第4クォーター終了間際に劇的な3Pシュートで同点に追い付き、延長戦の末に勝利をもぎ取るという壮絶なゲームであった。

四日市メリノール学院の山本草大ヘッドコーチは、チームの「粘り強さ」の向上に確かな手応えを感じていた。
「ベスト4に入り、中部大第一さんや藤枝明誠さんのような全国トップを狙うクラスの強豪に対して本気で挑もうと、県予選が終わってから選手たちに話し、決勝進出を目標に掲げてきました。留学生のいる藤枝明誠さんとの準決勝では、苦しい時間帯もありましたが、最後まであきらめずに追い付いて延長戦で勝ち切るなど、精神的にも粘れるようになったことは大きな収穫です。自分たちが取り組んできたことが、間違いなかったんだと自信を持てたと思います。この舞台で得た経験をインターハイの舞台へつなげたいと思います」
決勝戦でも、四日市メリノール学院はその勢いを維持し、得意の3Pシュートで先制。序盤はリードを奪う展開となった。しかし、全国屈指の高さを有し、アンダーカテゴリーの日本代表選手も輩出する中部大第一(愛知県1位)は、焦ることなく試合をコントロールした。四日市メリノール学院が仕掛けるディフェンスに対しても、高いスキルと組織力で冷静に対応。徐々に点差を広げると、前半を終えて39-17と22点のリードを奪い、試合を優位に進めた。
後半も中部大第一のペースで試合は進んだが、最終クォーターに四日市メリノール学院が意地の猛反撃を展開。しかし、前半に作られた大差を覆すには至らず、78-70で中部大第一が優勝を飾った。
中部大第一を率いる常田健ヘッドコーチは、東海王座奪還を喜びつつも、全国大会を見据えて冷静に分析した。
「東海総体で結果を残せたことに、まずは安堵しています。ただ、『このままでは全国では通用しない』という思いも持っています。今季は私自身が日本代表活動から一線を退いたこともあり、チームに時間をかけて指導することができました。代表に招集されている一部の選手に依存するのではなく、毎日の練習を積み重ねてきた選手たちを中心にゲームプランを構築し、チームとしての底上げを図ってきました。決勝では相手のディフェンスに対し、基礎的な対応を徹底させましたが、まだ課題は多いです。4月に合流したばかりの留学生のコンディショニングや、最終クォーターでの緩みなどは修正が必要です。ここからは代表活動に参加した選手たちの能力も融合させ、インターハイに向けてさらに強固なチームを作り上げたいです」

春に負った怪我から復帰し、キャプテンとしてチームをけん引した島田康大郎は、優勝への喜びを噛み締めるように口にした。
「やっぱり東海新人大会でも負けてしまって悔しい思いしたので、今大会でしっかりと取り返すという気持ちで臨んで、優勝できてうれしいです」。そして、インターハイに向けて「ディフェンスで手足動かすところであったり、1つのシュートであったり、走ることであったり、基礎をしっかりと固めていって、それをインターハイで出せたらいいなと思います。まずはメインコートに立つこと、その上で優勝を目指して頑張ります」と力強く語った。

★最終順位
[男子]
優勝 中部大第一
準優勝 四日市メリノール学院
3位 藤枝明誠
4位 美濃加茂
[女子]
優勝 桜花学園
準優勝 浜松開誠館
3位 岐阜女
4位 星城
- CONTENTS
文/飯田康二(月刊バスケットボール)、写真/石塚康隆(月刊バスケットボール)









