D.J・ニュービルが不動の3年連続MVP「チームメイトに本当に感謝しています」[B.LEAGUE AWARD SHOW 2025-26]

前人未到の偉業と、初優勝クラブやレジェンドが交わした「感謝」のバトン
Bリーグは5月29日、東京ガーデンシアターにて「B.LEAGUE AWARD SHOW 2025-26」を開催。10年目の節目のシーズンを華やかに締めくくった。
ショーは生バンドの華やかなパフォーマンスとともに幕を開けた「B.LEAGUE AWARD SHOW 2025-26」。記念すべき10年目のシーズンを締めくくるアワードのクライマックス、レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)で名前が呼ばれたのはD.J・ニュービル(宇都宮)。前人未到の3年連続3回目となる最優秀選手賞(MVP)に輝いた。
アシスト王とのダブル受賞となったニュービルは、受賞スピーチでチームメイトやコーチ陣、フロントに向けて「日々、常に競い合う環境を提供してくれた。自分が良くなるための環境を作ってくれたチームメイトには本当に感謝しています」と深い感謝を伝えると、愛する家族への特別な謝意を告げた。
「一歩家に入ると、ただの父親であり、夫でいさせてくれたことが、自分を維持するための力になった」と明かし、プロとして戦う背後にある無形のサポートの大きさを語り、会場を温かい拍手で包んだ。
5月21日にはアルティーリ千葉(A千葉)への移籍が発表されたばかり。スピーチの前には、宇都宮のブースターからの感謝の言葉が語られたビデオが流れた。そこにあったのは「感謝」を表現するものばかりだった。ミックスゾーンで、ファンの応援を受けてどんな気持ちでプレーしていたのかを尋ねると、ニュービルは「本当に、言葉にできないほど大きな意味があります。ファンの皆さんの熱い応援や、チームに捧げてくれる献身的な姿を目の当たりにすると、そう強く感じます。どんなに天気が悪くても、どんなに遠く離れたアウェイの試合でも、どんなに移動が大変でも、ファンの皆さんは決して言い訳をしません。毎試合、いつでも私たちのために駆けつけてくれます。だからこそ、そんなひたむきなファンの皆さんに、すばらしいパフォーマンスで恩返しがしたいですし、毎日全てを捧げたいと思うのです。選手である以上、私も同じでなければなりません。いや、同じでありたいのです。ファンの皆さんのために、全ての試合で全力を尽くし、ピッチに立ち続けてきました」と熱い思いを明かした。
誕生5年目の金字塔、初優勝の長崎ヴェルカ
アワードの冒頭では、3日前の激闘のファイナルを制し、クラブ史上初のB1年間優勝を飾った長崎ヴェルカのクラブ表彰も行われた。島田慎二チェアマンは冒頭挨拶で「クラブ誕生から5年足らずで日本一になるのは、今後も破られることのない金字塔」と語り、その歴史的偉業をたたえた。
壇上に上がったキャプテンの狩俣昌也は、「チャンピオンシップに入ってからの圧倒的なホームコートアドバンテージが、自分たちに自信と勢いをくれた。長崎の皆さんが一つになって戦ってくれたおかげで、こうしてチャンピオンになれたと思っています」と語り、地域と一体となってつかみ取った栄冠であることを強調した。
また、最優秀ヘッドコーチ賞を受賞したモーディ・マオールHCは、情熱的なスピーチで、チームダイレクターの伊藤拓摩氏をはじめとするスタッフ、選手たちへの深い愛を伝えた。最後に「この全てのみんなが組織のために毎日頑張ってくれたおかげ」と話し、コーチ陣や選手一人一人の手腕と献身に最大級の賛辞を送った。
さらに、今季限りで現役生活にピリオドを打つレジェンド、西村文男(千葉J)と菊地祥平(A東京)への功労者表彰では、サプライズメッセージが贈られ、会場が大きな感動に包まれた。
西村へは、幼なじみであり現在はアルバルク東京でGMを務める伊藤大司氏からのビデオメッセージが届いた。伊藤氏は「6歳から共にバスケを始め、こんなすばらしいハイレベルな選手が幼なじみであり、ライバルであったことを今でも誇りに思う。人一倍努力してきたからこそ、今日のすばらしい舞台に立っている」と敬意を示した。
これに対し西村は「まさか幼なじみの大司からメッセージをいただけるとは思っていなかったので、ありがたい。涙はしたくないので少しふざけてしまいますが、本当に感謝しています」と照れくさそうに話し、笑いを誘いつつ温かい関係性をのぞかせた。
菊地へは、長年ともに戦い抜いた同級生・竹内譲次(大阪)からメッセージが届いた。竹内氏は「23、24年前にジュニアで出会った頃は、祥平の山形弁が解読不能で返事に困った。そこから歳を重ね、父親になり、同じチームで最後にプレーできたことがうれしい。2度の優勝は今後の財産」と、長年の絆を語った。
これを聞いた菊地は「譲次からあって、公輔(竹内)からはないんだな、というのをポロッと言っておきます(笑)」と冗談を交えつつ、「携わっていただいたスタッフ、選手、ブースターの皆さんのおかげ。今後もバスケに関わり、皆さんの期待に沿えるよう精進していきます」と、次のチャプターへの抱負を力強く語った。
レギュラーシーズン最優秀インプレッシブ選手(MIP)を受賞した富永啓生(北海道)は、「このような賞をいただけてすごく光栄。この賞が取れたのも、チームメイトやスタッフ、支えてくれた方々に感謝したい。Bリーグに来て2年目、プレッシャーがある中でこれからも成長します」と語り、さらなる進化を誓った。
また、新人賞のジャン・ローレンス・ハーパージュニア(SR渋谷)、ベストシックススマンのスタンリー・ジョンソン(長崎)、ベストディフェンダーの馬場雄大(長崎)といった、今季のBリーグを大いに沸かせた顔ぶれが登壇した。馬場は予定外だというスピーチで感謝の言葉を語ると、最後に「妻の森カンナさんにも感謝を伝えたい」と話し、会場の笑顔を誘った。
Bリーグは10年目の節目のシーズンを終え、リーグは新たなフェーズに突入する。コートの上で戦う選手たち、それを支えるクラブやファン、およびバスケを愛する全ての人々の情熱が、次の10年でどのような輝かしい未来を切り開くだろうか。
B.LEAGUE AWARD SHOW 2025-26 表彰結果一覧
<クラブ表彰>
年間優勝(B1):長崎ヴェルカ
年間優勝(B2):神戸ストークス
<リーダーズ表彰 B1>
得点王: ジャレット・カルバー(仙台89ERS)
アシスト王: D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)
リバウンド王: ショーン・オマラ(ファイティングイーグルス名古屋)
スティール王: アーロン・ヘンリー(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
ブロック王: デイビッド・ヌワバ(三遠ネオフェニックス)
ベスト3P成功率賞: イ ヒョンジュン(長崎ヴェルカ)
ベストFT成功率賞: ネイサン・ブース(仙台89ERS)
<リーダーズ表彰 B2>
得点王: トレイ・ボイド(横浜エクセレンス)
アシスト王: 石川 海斗(熊本ヴォルターズ)
リバウンド王: ヨーリ・チャイルズ(神戸ストークス)
スティール王: ケニー・マニゴールト(福島ファイヤーボンズ)
ブロック王: ジョシュ・シャーマ(鹿児島レブナイズ)
ベスト3P成功率賞: 兒玉 貴通(鹿児島レブナイズ)
ベストFT成功率賞: 寺園 脩斗(神戸ストークス)
<個人表彰>
レギュラーシーズン 最優秀選手賞 (MVP): D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)
レギュラーシーズン ベストファイブファーストチーム: 富永 啓生(レバンガ北海道)、ジャレット・カルバー(仙台89ERS)、D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)、イ ヒョンジュン(長崎ヴェルカ)、スタンリー・ジョンソン(長崎ヴェルカ)
レギュラーシーズン ベストファイブセカンドチーム: ケリー・ブラックシアー・ジュニア(群馬クレインサンダーズ)、デイビッド・ヌワバ(三遠ネオフェニックス)、ダバンテ・ガードナー(シーホース三河)、齋藤 拓実(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、馬場 雄大(長崎ヴェルカ)
ベスト6thマン: スタンリー・ジョンソン(長崎ヴェルカ)
新人賞: ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(サンロッカーズ渋谷)
ベストディフェンダー賞: 馬場 雄大(長崎ヴェルカ)
ベストダンクシュート賞: アンソニー・ゲインズ・ジュニア(鹿児島レブナイズ)
最優秀ヘッドコーチ賞: モーディ・マオール(長崎ヴェルカ)
最優秀審判賞: 加藤 誉樹
アジア特別賞: イ ヒョンジュン(長崎ヴェルカ)
レギュラーシーズン セカンドチーム: ケリー・ブラックシアー・ジュニア(群馬クレインサンダーズ)、デイビッド・ヌワバ(三遠ネオフェニックス)、ダバンテ・ガードナー(シーホース三河)、齋藤 拓実(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、馬場 雄大(長崎ヴェルカ)
<B2 個人表彰>
レギュラーシーズン 最優秀選手賞 (MVP): ヨーリ・チャイルズ(神戸ストークス)
<功労者表彰>
西村 文男(千葉ジェッツ)
菊地 祥平(アルバルク東京)
<特別表彰>
ココロ、たぎる。賞: 宇都宮ブレックス、越谷アルファーズ
レギュラーシーズン 最優秀インプレッシブ選手 (MIP): 富永 啓生(レバンガ北海道)
マスコットオブザイヤー: ジャンボくん(千葉ジェッツ)
ベストパフォーマンス賞: Aills(エイルス)(アルティーリ千葉)
フェアプレー賞 presented by日本生命: 横浜ビー・コルセアーズ (B1)、信州ブレイブウォリアーズ (B2)
とけない、情熱。賞 2025-26 presented by ロックアイス®: レバンガ北海道
最優秀育成クラブ: 琉球ゴールデンキングス
<発表項目>
「バスケット LIVE」 On Fire大賞: 宇都宮ブレックス(クラブ)、比江島 慎(宇都宮ブレックス)、熊本ヴォルターズ(クラブ)、磯野 寛晃(熊本ヴォルターズ)
ソーシャルメディア 最優秀クラブ: 千葉ジェッツ
入場者数 No.1 クラブ: 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
バスケインフラリーグ 2025-26 総合優勝クラブ: 群馬クレインサンダーズ

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)









