琉球が接戦を制し先勝、長崎を振り切り優勝に王手!【りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26 GAME1】

現行制度最後のB1頂上決戦、初戦は琉球が激闘を制す
りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 SEASONは、いよいよクライマックスを迎える。「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26」に駒を進めたのは、CHAMPIONSHIP初出場でFINALSまで一気に駆け上がった長崎ヴェルカ(西地区1位)と、5年連続でこの舞台に立った琉球ゴールデンキングス(西地区3位)。ともに「りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2025-26」を無傷の4連勝で勝ち抜いてたどり着いた最終決戦は、新進気鋭の挑戦者と常勝軍団という対照的な顔合わせとなった。創設6年目の長崎は、初のファイナルでクラブ史上初となる頂点を狙う。一方の琉球は、3年ぶり2度目のリーグ制覇を目指す。5月23日、12,978人と大観衆が集った横浜アリーナで第1戦の火蓋が切って落とされた。
長崎は#11熊谷航、#18馬場雄大、#5イ ヒョンジュン、#7ジャレル・ブラントリー、#25アキル・ミッチェル、琉球は#14岸本隆一、#15松脇圭志、#4ヴィック・ロー、#45ジャック・クーリー、#53アレックス・カークがスターターに名を連ねた。開始から互いに強いプレッシャーを掛け合う展開となる中、先取点を奪ったのは琉球。開始 1分半、トップから#15松脇がディープ3Pシュートを射抜いて両チームを通じて初得点を挙げると、#53カークがプットバックを決め、5-0のスタートを切る。

対する長崎はトランジションから#7ブラントリーがファウルを誘ってフリースローで初得点を挙げると、#18馬場も3Pシュートを沈めて応戦。さらにベンチから登場した#14スタンリー・ジョンソンのフリースローなどで加点し、開始5分で6-9と追随した。それでも、長崎のオフェンスはその後停滞。残り5分間は#18馬場の3Pシュートによる3得点に抑えられる。対する琉球は長崎のプレッシャーに苦しみながらも、#14岸本の3Pシュート、#18脇真大のレイアップ、#45クーリーのプットバックなどでリードを拡大。9-20と琉球が11点のリードを作り、第1クォーターを終えた。
モーディ・マオールHCの檄を受けてコートに入った長崎は第2クォーター、開始直後に#18馬場の得点からリズムを掴む。#18馬場がスティールから速い展開を作って#5イのレイアップへ繋げると、さらに#14ジョンソンがリバースレイアップを成功。得意とする速攻から8-0のランを記録し、開始3分で17-20と1ポゼッション差まで迫った。だが、琉球は慌てない。チームの生命線であるリバウンドで再び優位に立つと、#4ロー、#45クーリーが得点を重ね、再び点差を9点に広げた。
それでも長崎は#7ブラントリーが存在感を発揮。#14ジョンソンのオフェンスリバウンドからの得点に続け、フリースローで加点。さらに#5イがバスケットカウントによる3ポイントプレーに繋げて、残り4分弱で23-26と再び3点差に迫った。


しかし、この3点差が縮まらない。再び琉球の強固なディフェンスが機能し始めると、残り2分半に#34小野寺祥太がトップから3Pシュートを成功。#45クーリーがタフなレイアップを成功させる。さらに残り30秒から#14岸本が3Pシュートとフリースローで加点し、再び9点差まで突き放した。長崎は#14ジョンソンがブザービーターとなる3Pシュートを沈め、30-36の6点差としてハーフタイムへ突入した。前半のリバウンド数は琉球が27-14と大きくリード(オフェンスリバウンドは11-6)。琉球がセカンドチャンスから12得点を挙げたのに対し、長崎は2得点に留まった。
第3クォーターは開始から激しい得点の奪い合いとなる。琉球が#4ローのフローター、#15松脇のフェイドアウェイシュート、#14岸本の3Pシュートで得点を伸ばせば、長崎も#5イがこの日1本目の3Pシュートを成功。さらに#18馬場がトランジションから鋭いドライブで3ポイントプレーを完成させ、#25ミッチェルの強烈なダンク、#5イの3ポイントプレーと連続得点で追走すると、開始4分を過ぎた局面、琉球のミスから得たポゼッションで、#18馬場がトランジションから3Pシュートを射抜いて44-43と逆転。この試合で初めてリードを奪い取った。ここからは一進一退の息詰まる攻防に。琉球が#8佐土原遼のレイアップですぐさまひっくり返せば、長崎も#25ミッチェルがオフェンスリバウンドからねじ込んで1点をリードする。
残り4分を切り、琉球がビッグラインナップを選択すると流れが再び琉球へ傾く。#21ドットソン、#4ローが連続して3Pシュートを沈めるなどで一気に7点差とした。しかし長崎も集中力を切らさず、堅実なディフェンスを見せると、残り1分から#7ブラントリーの3Pシュート、#14ジョンソンのジャンパーで加点。51-54と長崎が3点ビハインドで最終クォーターを迎えた。

勝負の第4クォーターは僅差で互いに得点を取り合う攻防となる。その中で存在感を発揮したのが、琉球#21ドットソン。2点リードして迎えた残り6分にはドライブからバスケットカウント。さらに残り5分を切ったところで、左ウイングからステップバック3Pシュートを成功させるなど、リードを堅持する。
流れを変えたい長崎は残り4分半、流れるようなパス回しから#5イがオープンとなり、左コーナーから3Pシュートを成功させる。しかし、琉球も直後に#4ローが右コーナーから3Pシュートを沈めて主導権を渡さない。#4ローはさらにジャンプシュートを射抜き、残り3分半で60-67の7点差とした。
その後、長崎は#7ブラントリーが決めて5点差に。さらに残り1分強、#18馬場がインバウンズのボールに飛びついてスティールを成功。パスを受けた#7ブラントリーがそのままファストブレイクからダンクを叩き込み、65-68とついに1ポゼッション差として残り1分を迎えた。
アリーナのボルテージが最高潮に達する中、琉球からターンオーバーを奪った長崎は、#14ジョンソンがアグレッシブにドライブ。残り50.2秒にフリースローを獲得する。ブースターの大ブーイングが響き渡る中、フリースローは1本の成功に留まり66-68に。続く琉球のオフェンス、ボールを託された#21ドットソンを中心に時間を進めると、残り30秒で#15松脇が3Pシュートを放つ。シュートはリングに嫌われたが#4ローが執念でオフェンスリバウンドを奪う。直後、その#4ローが放ったシュートも外れたものの、今度は#53カークがオフェンスリバウンドを奪取した。長崎はここでやむなくファウル。残り7.1秒、琉球は#14岸本がフリースロー2本を確実に沈めて66-70とした。

タイムアウトを消化した長崎は、残り2.5秒に#18馬場のアシストから#7ブラントリーが3Pシュートを射抜き69-70に。続く琉球のオフェンス、インバウンズでボールを受けた#14岸本に対し、長崎は残り0.8秒でファウル。岸本は1本目を確実に沈めると、時間も考えて2本目をわざとミス。そのままタイムアップとなり、琉球が2点差で先勝し、3年ぶり2度目の優勝に王手をかけた。

琉球は#4ローが15得点(8リバウンド)、#14岸本が14得点、#45クーリーが12得点(13リバウンド)、#21ドットソンが11得点と4人が2桁得点。一方、長崎は#7ブラントリーが22得点。さらに#18馬場、#5イが16得点、#14ジョンソンが11得点とこちらも4人が2桁をマークした。また琉球はリバウンドで50本と17本相手を上回り、セカンドチャンスで17得点(長崎は10得点)したほか、ベンチポイントでも23得点と長崎(11得点)を上回った。一方、長崎(ターンオーバー12本)は琉球から17本のターンオーバーを引き出し、速攻で14得点(琉球7得点)と武器であるスピードは見せた。
<オンコートインタビュー>
■#14 岸本隆一
――初戦を勝利しました。まずはいまのお気持ちを聞かせてください。
「ホッとしています。」
――終盤のフリースローは、どのような気持ちで打たれたのでしょうか。
「本当にいつも通りを意識していたんですけど、ちょっと緊張しましたね(笑)。」
――改めて長崎ヴェルカと対戦してみて、いかがでしたか。
「本当に素晴らしいチームだと思います。今日勝ちましたが、(我々は)まだ何も成し遂げていません。こういうタフなゲームの後、次の試合がどれだけ重要になるかはチームメイトもキングスに関わるすべての人も分かっていると思います。もう一回気を引き締めて明日に挑みたいです。」
――昨シーズンのファイナル、岸本選手はケガでコートに立てませんでした。その悔しさも含めて、明日に向けた決意をお願いします。
「本当にチームが勝利するために全力でプレーすることはもちろんです。何よりこの素晴らしい舞台でプレーできるのは限られた人間だけだと思うので、そこに感謝の気持ちを持って、充実した試合にできたらいいなと思います。」
■#45 ジャック・クーリー
――今の率直な心境はいかがでしょうか。
「すごく良い気分ですし、チームが結果を出してくれたことが何よりうれしいよ。今日はやるべき仕事をしっかりとやり遂げられました。ただ、喜ぶのはここまでです。明日へ向けて修正すべき課題がたくさんあります。長崎は素晴らしいチームだし、明日は必ずアジャストしてくるはずです。僕たちもさらに準備をして、Aゲーム(ベストのゲーム)を見せなければなりません。」
――ブースターの素晴らしい声援が届いていました。
「本当に最高のファンですし、世界一だと思います。僕たちがフリースローを打つ時、これまでに聞いたことがないほど大きな声援で後押ししてくれました。今日みんなが見せてくれたディフェンスと、アリーナに吹き込んでくれた闘志に心から感謝しています。明日もその応援が必要です。明日も素晴らしい雰囲気を作ってくれると信じています。」
■#4 ヴィック・ロー
――1年ぶりの大舞台での勝利、お気持ちを教えてください。
「素晴らしい勝利です。ただ、まだ1勝しただけ。一日一日、一試合一試合をしっかり戦い抜くだけですし、明日の戦いに向けて頭を切り替えたいと思います。」
――今日は15得点8リバウンドでした。特に終盤のオフェンスリバウンドはチームの勝利を決定づけるものでした。
「もっともっと良いプレーができたはずです。ただ、勝つために十分な貢献はできたと思います。正直に言って、チームが勝てたことがすべてです。自分が15点だろうが、30点だろうが、0点だろうが気にしません。勝つこと、それだけが最も重要なことなんです。」
――明日の第2戦を楽しみにしている両チームのファンへ向けてメッセージをお願いします。
「明日も全力で戦うだけです。両チームにとって非常に大きなゲームになるはずですし素晴らしいゲームをファンに見せたいと思います。どちらが勝つか、ぜひ楽しみに見届けてほしい。」
■桶谷大HC
――GAME1を制しました。今のお気持ちをお聞かせください。
「そうですね。非常に大切な初戦だったので、まずはこれをしっかりと勝ち取ることができて本当に良かったと思います。」
――今日はビッグラインナップを効果的に起用しながら、目まぐるしく流れが行き来する展開となりました。
「うちの佐々(宜央アソシエイトヘッドコーチ)がめちゃくちゃ素晴らしいスカウティングをしてくれて、それを選手たちがコートの上で本当に体現してくれました。もうその一言に尽きると思います。」
――リーグ制覇を何度も経験している桶谷HCから見て、この初戦の先勝にはどのような意味があると感じていますか。
「2つ勝たなければシリーズを勝ち抜くことはできません。まずは1勝できたことは非常に大きいですし、長崎さんに対しても一つ大きなプレッシャーをかけることができたかなと感じています。」
――連戦となる明日のGAME2に向けて、どのような点がポイントになりますか。
「気持ちをしっかりと切り替えて、次の試合の準備を万全にする。それに尽きます。」

写真/石塚康隆(月刊バスケットボール)、文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)









