B1最後の頂上決戦へ! 初出場の長崎と5年連続進出の琉球が前日会見で意気込み語る

創設5年目でたどり着いたファイナルの舞台、長崎を一つにした「本音のミーティング」
明日から火蓋が切られる「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26」に向けて5月22日、長崎ヴェルカと琉球ゴールデンキングスの両雄が、決戦の地である横浜アリーナで前日記者会見に臨んだ。
2020年のクラブ創設からわずか5年。B3からB2、そしてB1へと最短で駆け上がってきた長崎の快進撃は、大舞台でもとどまるところを知らない。初のチャンピオンシップ(CS)出場ながら、クォーターファイナルでアルバルク東京を、セミファイナルで千葉ジェッツをそれぞれ2連勝で撃破し、無傷の4連勝で一気にファイナルへと上り詰めた。
会見に登壇した馬場雄大は、7年ぶりとなる横浜アリーナのコートを見渡し「またここに戻ってこられて良かったという気持ちと、当時とは環境もチームでの立ち位置も変わっていることを改めて実感し、すごくワクワクしています」と笑みをこぼした。

7年ぶりに横浜アリーナの舞台へと戻ってきた馬場。大舞台での経験値を自身の姿勢で示し、若いチームをけん引する
破竹の勢いで勝ち上がってきた長崎だが、シーズン終盤にはチーム内で個々のベクトルが噛み合わず、勝ってもどこか納得のいかない苦しい時期があったという。その窮地を救ったのが、レギュラーシーズン終盤の北海道戦後に開かれた「本音のミーティング」だった。
馬場は「正直に今思っていることをみんなで話そうと、モーディ(マオールHC)が時間を作ってくれました。それでチームが一つ同じベクトルを向くようになった。あの時間がなかったら、もしかしたら今僕たちがここにいることもできなかったかもしれません」と語り、苦境の中で築いた深い結束がファイナル進出の原動力になったと明かした。

創設5年目でのファイナル進出を『誇り』と語るマオールHC。強敵・琉球に対しても深い敬意を示した
また、若い選手が多いチームにおいて自身の果たすべき役割については、「言葉よりも、自分の姿勢で強度とレベルを示す必要があると思いました。そこに若い選手たちもしっかりとついてきてくれた」と、過去のCS優勝経験や海外キャリアに裏打ちされた自身のリーダーシップに確かな手応えを示した。
馬場が言葉と姿勢でチームをけん引する一方で、韓国のみならずアジア全域から熱い視線を浴びるイ ヒョンジュンもまた、強い覚悟を口にした。
対戦相手の琉球について「同じロスターでずっとやってきているのも一つの強み。一人一人の役割がはっきりしていて本当にすばらしいチーム」と敬意を示したうえで、「勝ちにいくためには、自分たちも一致団結してプレーをしていかなければ倒せない」とチームの一体感の重要性を強調する。さらに、自身を支える多くのファンに向けて「しっかりファンのため、サポートしてくれている皆さんのためにプレーし、勝つことが非常に大事」と語り、熱い声援に応える勝利を誓った。

アジア中から注がれる期待を背負い、ファイナルへ臨むイ ヒョンジュン。琉球撃破へ向けた『一致団結』の重要性を強調
5年連続の矜持、Bリーグの歴史をつなぐ最高のストーリー完結へ挑む琉球
一方、対戦相手となるのは5年連続でファイナルの舞台に立つ琉球だ。今大会の平均失点を70.8点に抑え込む堅固なディフェンスと、圧倒的なリバウンド力を武器に、同じく無傷の4連勝でこの場所へとたどり着いた。

Bリーグ10年目の集大成として『雑草チームの最高ストーリー』完結を狙う桶谷大HC。総合力と我慢強さで再びの頂点へ挑む
5大会連続の進出について、桶谷大HCは「5年連続でここに来たというのは、本当に簡単なことではなかった。キングスの強さはチームだけでなく、パートナー, ファン、地域の皆さんが団結する総合力にある」と、常勝軍団としての自負を覗かせた。
琉球にとって今回のファイナルは、Bリーグ10年の歴史の集大成でもある。桶谷HCは「Bリーグの初年度の一番最初の試合をキングスが戦い、Bリーグ最後の試合もこうやってキングスが試合をします。本当にこういった雑草と言われたチームが10年後、ここで優勝するという最高のストーリーが目の前にあるので、それを完結させたい」と、悲願の王座奪還へ向けて並々ならぬ覚悟を語った。
チームの精神的支柱である岸本隆一は、昨シーズンのCSをケガで欠場した悔しさを心に秘めながらも、「まずこの舞台に立てることを、ケガの関係は抜きにありがたいと感じています。今シーズンは全く違うプロセスで来ているので、個人的な感情は抜きにチームでまとまって戦いたい」と、冷静な口調のなかに静かな闘志をにじませた。
さらに、今シーズンを通してチームが成熟するきっかけとなった出来事として、桶谷HCは「EASL(東アジアスーパーリーグ)の3位決定戦」を挙げた。残り僅かな時間で自分たちのやるべきことを我慢強く徹底した結果、劇的な逆転勝利をつかんだ成功体験。「あの我慢強さがあったからこそ、運も自分たちに転がり込んできた。ここでチームが変わるんじゃないかという思いを込めていました」と、激戦を勝ち抜く過程で得た確かな成長を振り返った。

昨シーズンの悔しさを胸に秘め、冷静に闘志を燃やす岸本隆一。『目の前の一瞬一瞬に集中する』と静かに決意を語る
岸本が静かに闘志を燃やすなか、ポイントガードとしてゲームコントロールを託されている脇真大は、若手らしくアグレッシブな挑戦者としての姿勢を見せた。
「このファイナルという大舞台を、全員で緊張感を持ちながら楽しんでいきたい」と語る脇は、激しいプレッシャーをかけてくる長崎に対して「自分の体の大きさや身体能力、スピードを活かして自分らしいプレーができたらいい。チームが勝つために、僕もしっかりポイントガードとしてコントロールし、自分のスピードを活かして頑張っていきたい」と、自身の強みを発揮したゲームメイクに自信を覗かせた。

大舞台を『楽しむ』と若手らしいアグレッシブさを見せる脇真大
最短で駆け上がってきた新進気鋭の長崎と、幾多の激闘を潜り抜けてきた常勝・琉球。来シーズンからの「B.革新」を前に、現行制度としての最後のB1王座をかけた戦いは、2戦先勝方式で5月23日にTIPOFFを迎える。長崎の持ち味であるスピーディーで爆発的なオフェンスが琉球の牙城を崩すのか。それとも琉球が誇るディフェンスとインサイド支配が長崎の勢いを封じ込めるのか。長崎の創設期メンバーであり、今シーズン限りでの現役引退を表明している38歳のベテラン・狩俣昌也にとって、現役最後の対戦相手が自身の地元であり古巣でもある琉球になったことも、今ファイナルのドラマの一つとなる。
■「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26」 大会概要
【対戦カード】長崎ヴェルカ vs 琉球ゴールデンキングス
【試合会場】横浜アリーナ
【日程】
GAME1:5月23日(土) 14:30 TIPOFF
GAME2:5月24日(日) 13:05 TIPOFF
GAME3:5月26日(火) 19:05 TIPOFF
※2戦先勝方式(GAME2で優勝決定の場合、GAME3は実施なし)
<放送・配信スケジュール>
【放送(生中継)】
GAME1[5月23日(土)]
・日本テレビ系全国ネット:14:25〜
・NHK BS:14:15〜
GAME2[5月24日(日)]
・NHK総合:13:05〜(※1 NHK ONEでのライブ配信あり)
GAME3[5月26日(火)]
・NHK BS:19:00〜
【配信(ライブ配信)】
・全試合ライブ配信:バスケットLIVE
【そのほか放送・配信(生中継・ライブ配信)】
・全試合配信:J SPORTS(※2) / J SPORTSオンデマンド / U-NEXT / バスケットLIVE for Prime Video / DAZN
※1 NHK ONEでのライブ配信あり
※2 一部試合が録画放送・配信となる可能性があります

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)









