月刊バスケットボール10月号

3x3男子

2026.05.01

FIBA3x3ワールドツアー開幕戦「うつのみやオープナー2026」はリマン(セルビア)が優勝——日本勢はクーリバリ・ソロモン(UTSUNOMIYA BREX.EXE)がシュートアウト・コンテスト王者に

 優勝したリマンの4人(左からミハイロ・ヴァシッチ、ネマーニャ・ジゴン、アンドレイ・ミルティノヴィッチ、ジョルジェ・シメウノヴィッチ/©3x3のまち宇都宮推進委員会

3x3のクラブチーム世界一を決めるFIBA 3x3 ワールドツアーの開幕戦「宇都宮オープナー2026FIBA 3x3 World Tour Utsunomiya Opener 2026)」が42526日に宇都宮二荒山神社参道及びバンバ市民広場で開催された。今年の王者はリマン(セルビア)。マイアミ(アメリカ)の3連覇を阻み、2023年のウーブ(Ub)以来3年ぶりに「宇都宮の王者」の称号をセルビアに取り戻した。3x3王国の強豪らしくアップテンポな展開の中でみごとな連係プレーを幾度となく繰り出したリマンは、フィジカルの強さや高さを生かし泥臭いリバウンドやルーズボールのせめぎあいでも奮闘。同じセルビアの強豪ウーブを14-13で下して勝ち上がった決勝では、ドイツのスカイライナーズに21-15とノックアウト勝ちを収め頂点に立った。


準優勝のスカイライナーズは、準々決勝でメンバー一人が負傷するアクシデントに見舞われたことが響いた。それでも、3人だけで臨んだ準決勝ではショットメイクが冴え渡り、アントワープ(ベルギー)を19-12で破って決勝に進出した。最後はリマンの総合力に屈したが、宇都宮に集まったファンからは大健闘をたたえる拍手も沸き起こった。


決勝ではリマン(セルビア)とスカイライナーズ(ドイツ)が熱戦を繰り広げた(3x3のまち宇都宮推進委員会)

試合後、リマンのヘッドコーチを務めるネナード・カラノビッチは、「今日の我々はチームとしてまとまってプレーすることができた。ディフェンスが特に完璧でしたね。このようなビッグトーナメントを勝ち切るにはやはりディフェンスをしっかりしないといけませんが、今日は一貫して守ることができました」と勝因を語ってくれた。チームで最も長く在籍しているというミハイロ・ヴァシッチは「この大会は世界の強豪ばかりが集まる非常に難しい大会です。毎年勝つのが難しくなっていると思いますが、セルビアのチームとして優勝できてとても誇らしい気持ちです」と喜びを爆発させた。

日本勢は地元の「UtsunomiyaUTSUNOMIYA BREX.EXE)」が参戦。2月に日本代表としてFIBA3x3アジアカップ2026に出場したクーリバリ・ソロモンらがはつらつとしたプレーを披露したが、プール戦で2敗を喫し8強入りはならなかった。また、プール戦への出場権をかけた予備予選(Qualifying Draw)では「ShinagawaSHINAGAWA CITY.EXE)」と「HiratsukaSHONAN SEASIDE.EXE)」も奮闘したが、勝ち抜けることはできなかった。

クーリバリは最終日に行われたシュートアウト・コンテスト(2Pショットを制限時間内に何本決められるかを競うコンテスト)でみごと優勝し、来場者の喝さいを浴びた。日本人プレーヤーがこのコンテストでタイトルを獲得したのは、今大会が2022年に宇都宮オープナーとして始まって以来初の快挙だった。


クーリバリはシュートアウト・コンテスト王者の称号を手にした(写真/©3x3のまち宇都宮推進委員会)





また、MVPにはリマンのアンドレイ・ミルティノビッチが選出された。ミルティノヴィッチは2日間の5試合で33得点を記録し、個々のプレーヤーのチームに対する貢献度を測る指標であるプレーヤーバリューが全体で2位。前回王者のマイアミを20-8で撃破した準々決勝でチーム得点の半分以上となる11得点を挙げるなど、活躍ぶりが光った。

宇都宮オープナーはコロナ禍が明けた2022年から5年連続開催。今回来日した多くのチーム、プレーヤーが過去にも訪れたことがある場所だが、街としての宇都宮の評判は上々だ。優勝したリマンのメンバーは大会前日の24日に市内の小学校を訪問するなど地元の人々との交流にも積極的だったが、カラノビッチHCは「ここには何度も来させてもらっていますが、本当にいいところですね。人々の親切さはもちろんのこと、餃子はおいしいしラーメンも最高ですからね!」とご機嫌の様子。MVPに輝いたミルティノヴィッチは「僕は日本もアニメも好きなので、宇都宮に戻ってこられて本当にうれしいです」と笑顔を見せていた。

☆宇都宮オープナー2026最終成績


宇都宮vs.上海より、アタックのチャンスをうかがうクーリバリ(写真/©3x3のまち宇都宮推進委員会)

最終順位
1位 :Liman(リマン) / セルビア
2位 :Skyliners(スカイライナーズ) / ドイツ
3位 :Ub(ウーブ) / セルビア
4位 :Antwerp(アントワープ) / ベルギー
5位 :Amsterdam(アムステルダム) / オランダ
6位 :Shanghai(シャンハイ) / 中国
7位 :Miami(マイアミ) / アメリカ合衆国
8位 :Raudondvaris(ラウドンヴァリス) / リトアニア
9位 :Toulouse(トゥールーズ) / フランス
10位:Vienna(ヴィエナ) / オーストリア
11位:Taipei(タイペイ) / チャイニーズ・タイペイ
12位:Utsunomiya(ウツノミヤ) / 日本
13位:Shinagawa(シナガワ) / 日本
14位:Hiratsuka(ヒラツカ) / 日本

■決勝トーナメント試合結果

準々決勝
ウーブ20-15上海
リマン20-8マイアミ
スカイライナーズ16-14ラウドンヴァリス
アントワープ21-16アムステルダム

準決勝
リマン14-13ウーブ
スカイライナーズ19-12アントワープ

決勝
リマン20-15スカイライナーズ





文/柴田健

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