月刊バスケットボール5月号

3×3男子日本代表が強化合宿メンバーを発表。小澤崚らアジアカップ組も選出、6月のワールドカップでリベンジへ

世界との戦いへ、新たなスタート


日本バスケットボール協会は4月17日、継続的なチーム強化を目的とした3×3男子日本代表の強化合宿③を、4月21日から23日にかけて実施すると発表した。今回の合宿には、今月初旬に行われた「FIBA 3×3アジアカップ2026」に出場したメンバーをはじめ、これからの3×3日本代表を背負う若手やBリーグでも活躍する実力者など、計11名が名を連ねている。

発表に合わせて6月1日よりポーランドのワルシャワで開幕する「FIBA 3×3ワールドカップ2026」の予選プール組み合わせも決定。FIBAランキング14位の日本はプールCに振り分けられ、同3位のオランダ、同6位のドイツ、同11位の中国、同22位のニュージーランドと対戦する。

先のアジアカップにおいて、日本は準々決勝でフィジカルに勝るモンゴルと接戦を演じ、21-20で競り勝つしぶとさを見せた。しかし、準決勝ではニュージーランドに16-21で敗れ、続く3位決定戦でも大型選手をそろえる中国に20-22と惜敗。メダルにはあと一歩届かず、悔しい4位という結果に終わっている。奇しくもワールドカップの同組には、そのアジアカップでメダルを阻まれた中国とニュージーランドが入った。今合宿は、世界最高峰の舞台でのリベンジに向けた重要な準備期間となる。

ベテランの献身と新戦力の台頭


アジアカップでは、代表初選出となったクーリバリ ソロモン(UTSUNOMIYA BREX.EXE)が躍動した。ドライブや2ポイントシュートを効果的に沈めるだけでなく、ニュージーランド戦では1試合5アシストという日本新記録を樹立。中祖嘉人ヘッドコーチも「チームとして得点が取れない、または小澤選手のシュートが入らない時間帯をしっかりつないでくれました」とそのプレーを高く評価している。

また、インサイドで泥臭く体を張り続けた井後健矢(SAGAMIHARA PROCESS)と仲西佑起(NINJA AIRS)の働きも光った。中祖ヘッドコーチは「彼らがいることで、ピック&ロールに長けた選手がいればチームとして機能します」と語り、チームの潤滑油となるベテランへの信頼を明かしている。新戦力とベテランの連係は、今後の日本代表にとっても大きな武器になるだろう。

今回の合宿には、この4名に加えて出羽崚一(UENOHARA SUNRISE)、松澤大晃(SAGAMIHARA PROCESS)、若木悟琉(SHINAGAWA CITY.EXE)ら実力ある選手が選出された。さらに、バラダランタホリ玲依(大東文化大学)やロイ優太郎(白鷗大学)など、将来の代表を背負って立つ大学生プレーヤーも多数招集されており、チーム内の競争は一層激しさを増しそうだ。

今大会から見られたファウルの基準の変化や、各国のディフェンス強度の向上など、アジア全体のレベルアップは著しい。日本が武器としてきた、21点を先に奪って逃げ切るスタイルをいかに突き詰めるかが、今後の鍵を握る。中祖ヘッドコーチが「アジアの国々が日本をかなり研究し、守り方の対策を練ってきていました」と語るとおり、相手の厳しいマークをどう打開するかが問われている。

エースの小澤崚(SHIBUYA SCELFIDA)は、アジアカップを終えて「自分が予選から調子を上げられず、みんなに負担を2倍かけてしまいました。仲間に余裕を与えられるぐらいのプレーヤーにならなければいけない。そう痛感しました」と自身を戒め、さらなる成長を誓っている。

2028年のロサンゼルスオリンピック出場権を得るための道のりは厳しく、FIBAランキングのアジアパシフィックゾーンで上位2チームに入ることがストレートインの一つの条件となる。現在、日本はモンゴル、中国に次ぐ同ゾーン3位に位置しており、2位の中国とは2,349,337ポイントの差がある。この差を埋め、さらに世界予選への出場資格を確保するためには、ワールドカップをはじめとする各大会で一つでも多くの勝利をつかみ、ポイントを積み重ねていく必要がある。

世界との戦いを前に、3×3男子日本代表はどのような進化を遂げるのか。メダル獲得への執念とオリンピック出場への強い意志を胸に、強化合宿でチームの土台を築き上げる。




■2026年 3×3バスケットボール男子日本代表チーム
 強化合宿③参加メンバー

【FIBA男子ランキング 国内】※[ ]内は世界ランキング
1位[103位]小澤 崚(178cm / 27歳 / SHIBUYA SCELFIDA)★
4位[185位]クーリバリ ソロモン(183cm / 25歳 / UTSUNOMIYA BREX.EXE)★
6位[201位]出羽 崚一(190cm / 33歳 / UENOHARA SUNRISE)
7位[216位]井後 健矢(198cm / 31歳 / SAGAMIHARA PROCESS)★
8位[244位]仲西 佑起(191cm / 33歳 / NINJA AIRS)★
9位[290位]バラダランタホリ 玲依(195cm / 21歳 / 大東文化大学)
18位[476位]ロイ 優太郎(192cm / 20歳 / 白鷗大学)
69位[1149位]松澤 大晃 (200cm / 33歳 / SAGAMIHARA PROCESS)
96位[1662位]若木 悟琉(192cm / 23歳 / SHINAGAWA CITY.EXE)
ー[ー]井伊 拓海(197cm / 19歳 / 筑波大学)
ー[ー]小野 恵富(194cm / 19歳 / 江戸川大学)
★FIBA 3×3アジアカップ2026出場
※ランキング・年齢・所属は 2026年4月17日現在

■スタッフ
チームリーダー 弘田 充宏(公益財団法人日本バスケットボール協会)
ヘッドコーチ 中祖 嘉人(公益財団法人日本バスケットボール協会)
コーチ 鈴木 慶太(株式会社アウトナンバー)
アスレチックトレーナー 岡本 香織(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレチックトレーナー 一柳 武男(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレチックトレーナー 村木 亮子(JIN整形外科スポーツクリニック)
チームマネージャー 小瀧 開ラファエル(公益財団法人日本バスケットボール協会)
サポートスタッフ 藤田 純平(日本体育大学)

■FIBA 3×3ワールドカップ2026
【開催地】ポーランド・ワルシャワ
【期間】6月1日〜7日
【出場チーム・予選プール】20チーム
プールA:セルビア(1)オーストリア(8)スペイン(9)オーストラリア(34)マダガスカル(53)
プールB:アメリカ(2)ラトビア(7)モンゴル(10)チェコ(18)ポーランド(20)
プールC:オランダ(3)ドイツ(6)中国(11)日本(14)ニュージーランド(22)
プールD:リトアニア(4)フランス(5)ベルギー(12)プエルトリコ(13)ブラジル(48)
※()内はFIBAランキング(4月15日現在)
【日本過去データ】今回で6大会連続8回目出場/最高位11位(2016)
https://fiba3x3.basketball/2026/worldcup

■ロサンゼルス2028オリンピックへの道
・出場枠=12(うち1枠は開催国アメリカで決定)
・2026シーズン(2025/12/1〜2026/11/30)と2027シーズン(2026/12/1〜2027/11/30)の2年間で獲得したポイントの国内ランキング上位20人分を合算して決まるFIBAランキングにおいて、アジアパシフィックゾーン上位2チームが出場権獲得(※オセアニアが上位2チームの場合、3位となるアジアのチームが繰り上がって出場)。その他世界3ゾーンを合わせ、開催国とともに6チームが2027年12月時点で決定(ストレートイン)。
・残る6枠は4回開催される世界予選(OQT)へ
OQT開催国+上位11チーム(※出場資格はFIBAランキング17位以内を想定)
※東京2020オリンピックへ出場した日本は最初のOQT1へ出場資格なし→チャンスは3回
OQT2(出場12チーム中2枠)OQT3(出場8チーム中1枠)OQT4(出場8チーム中1枠)
※FIBA 3×3アジアカップ優勝チームが出場できる3×3 CHAMPIONS CUP 2027で優勝したチームにOQT3への出場権付与
・FIBAランキング:アジアパシフィックゾーン(4月15日現在)
1位(世界10位)モンゴル(5,725,414ポイント)
2位(世界11位)中国(5,688,373ポイント)
3位(世界14位)日本(3,339,036ポイント)※2位との差 2,349,337





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