月刊バスケットボール5月号

Wリーグ

2026.04.05

トヨタ自動車がディフェンスで圧倒。ファイナルは1勝1敗のタイに【Wリーグファイナル】

第2戦で勝利したトヨタ自動車

第1戦の敗北を糧に、トヨタ自動車が序盤からエナジー全開

京王電鉄Presents Wリーグプレーオフ2025-26ファイナル 第2戦が、45日、京王アリーナTOKYOで行われた。レギュラーシーズン1位のトヨタ自動車 アンテロープスと同2位のデンソー アイリスが激突する3戦先勝方式のファイナル。前日の第1戦では、デンソーが5度目のファイナル挑戦で、初めてとなる初戦の勝利を挙げた。2Qでリードを作ったデンソーがトヨタ自動車の再三の追撃を振り切り、75-66で勝利。トヨタ自動車はファイナルの経験のない若手選手も多く、序盤は硬さが見られたことが、敗因の一つにもなった。

トヨタ自動車で2年目、ファイナルは初出場となる#11 岡本美優は第1戦の試合後に「前半は自分たちのバスケットがうまく表現できず、相手のペースに飲まれてしまいました。しかし、後半は一人一人が積極的にリングへアタックしたり、チームとして連動したプレーができたりした印象があります。この後半の流れを明日につなげたいです。明日は最初からエナジー全開で挑みます」と語っていたが、その言葉のとおり、トヨタ自動車は序盤からアグレッシブな攻防を見せた。大神雄子HCも「私たちのチームカラーを一言で言うなら『元気、明るい、ポジティブ』です。昨日は試合前のシューティングのときから、どこか表情が硬かったり、コーチが声をかけてもあまり笑わなかったりという様子がありました。ですが、今日のミーティングでは『いつもどおりやろう』と話し、ロッカールームでもみんなの声が出ていました。シューティング中も笑顔が見られたので、『今日は良い入りができるだろうな』という確信がありました」と第1戦と、第2戦のゲーム前の選手たちの雰囲気の違いを感じていた。


#11 岡本美優

#11 岡本美優

 ファイナル経験のある安間と山本が流れを引き戻す

トヨタ自動車は1Qにデンソーから5本のターンオーバーを奪い17-14とリード。2Qに入り、デンソー#8 髙田真希のフリースロー、#18 薮未奈海の3Pシュートで逆転を許すも、#15 安間志織が入れ返し、さらに#23 山本麻衣のファストブレイクで再逆転すると、失いかけた流れを取り戻した。#11 岡本の3Pシュート、#15 安間のドライブで31-21とし、リードを2桁に乗せた。なかなか得点が取れないデンソーはディフェンスで踏ん張り、25-33と何とか持ちこたえて前半を終える展開となった。

デンソー アイリス

デンソー アイリス

後半も、両チームがショットクロックバイオレーションを奪い合う激しいディフェンスを見せるが、一瞬のスキをついた#23 山本、#14平下愛佳が3Pシュートを決め切り、トヨタ自動車がその差を広げていく。デンソーはトヨタ自動車のディフェンスを崩せず、苦しい時間帯が続いた。3Q、デンソーをわずか6得点に抑え込んだトヨタ自動車は47-3116点のリードを得て最終クォーターを迎えることになった。

反撃を試みたいデンソーに対し、トヨタ自動車のディフェンスがそれを阻む。また、リバウンド、ルーズボールでもデンソーを圧倒し、最後まで流れを握り続けた。57-41と持ち味を存分に発揮したトヨタ自動車がファイナル第2戦の勝利を手にした。
 #23 山本麻衣

#23 山本麻衣

勝敗を分けたリバウンドとターンオーバー

デンソーは得点が伸び悩む中、ディフェンスで我慢し、トヨタ自動車を57得点に抑えたものの、リバウンドでは32本に対し43本。特にその差は20本も奪われたオフェンスリバウンド(デンソーは9本)にあった。

デンソーのヴラディミール・ヴクサノヴィッチHCは「今日の試合では一番起きてほしくなかったことが起きてしまいました。前半で9個のターンオーバーを犯し、後半には相手に14本から15本ものオフェンスリバウンドを許してしまいました。その結果、トヨタ自動車さんは我々よりも21本多くシュートを打つことになりました」とリバウンドとターンオーバーを敗因に挙げた。

トヨタ自動車の山本は「昨日は自分たちらしいバスケットができずに負けてしまいました。今日はそれを切り替えて、ディフェンスから走るという自分たちの流れをしっかり作り、相手を引き離すことができました。自分たちのバスケットが体現できた勝利だったと思います。まずは1勝できてうれしいです。今日は出だしから『ディフェンスからリバウンドを取って走る』ことを意識し、簡単なレイアップで2点を積み重ねることで、自分たちの強みを出せました」と試合を振り返った。

ファイナル・シリーズは11敗のタイ。続く第3戦は6日後となる411日(土)に行われる。この間、両チームとも2試合の課題をあぶり出し、修正を試みる。Wリーグはいよいよ今シーズンのクライマックスを迎える。

トヨタ自動車

トヨタ自動車




文・飯田康二/写真・石塚康隆

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