月刊バスケットボール2月号

女子日本代表が逆転でW杯への切符を獲得 [FIBA 女子W杯2026予選]

ベルリンへの切符をもぎ取った日本


日本時間3月18日未明、グループAのオーストラリアがカナダに82-76で勝利。この結果により、女子日本代表(FIBAランキング11位)がカナダと2勝3敗で並んだが、直接対決で勝利しているため、FIBA女子ワールドカップ2026(ドイツ・ベルリン開催)への出場権を獲得した。日本は4大会連続15回目の出場となる。

世界4都市で同時開催された「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント」。トルコ・イスタンブールで開催されたグループAは最後まで予測不能な劇的な結末を迎えた。開幕から3連敗を喫していた女子日本代表だが、第4戦でカナダ(同7位)に大会初勝利を挙げると、最終戦となるアルゼンチン(同27位)戦では序盤から主導権を握り83-39で快勝。2勝3敗で全日程を終えて、直後に行われるオーストラリア対カナダの結果を待つことになっていた。

FIBAはオフィシャルサイトで、「Japan book their ticket for Berlin(日本がベルリンへの切符を予約した)」と報じ、日本が13カ国目の本大会出場決定国となり、15回目の出場になると伝えている。 また、同記事では「山本麻衣はトランジションからダイナミックにリムへアタックするプレーを見せ、田中こころはアウトサイドからのシュートレンジを見せつけ、同世代で最もエキサイティングな選手の一人としての評価を証明した」と若きバックコートコンビを称えた。

FIBAはまた戦評でも「序盤からの猛攻と平下のシュート力で、日本が圧倒的な勝利を収めた」と紹介している。
同レポートによれば、試合開始直後にアルゼンチンに2-0のリードを許したものの、日本はすぐさま平下愛佳、今野紀花、東藤なな子が立て続けに3Pシュートを射抜き、リバウンドと的確なボールムーブを起点として11-0のランを形成。「この瞬間からアルゼンチンが脅威になることはなかった」と日本のゲーム運びを紹介している。

とりわけ両チーム最多17得点(3Pシュート5/7)を記録した平下に対しては、「ペリメーターからのシュートで流れを作り、日本を序盤から一気に引き離す原動力となった」と称賛。また、3Q残り3分13秒から見せた16-0の猛攻によって勝負を決定づけたと言及している。



日本の運命を左右した、オーストラリア対カナダの結末


そしてオーストラリアとカナダの一戦は、合計6度リードが入れ替わる激闘となった。試合後の記者会見で、W杯の出場権を逃したカナダのケイラ・アレクサンダーは、「今日は彼女たち(オーストラリア)のシュートがよく決まり、我々は3Pシュートへの対応に苦戦しました。ハードな戦いはできているため、今後は接戦を勝利に変える方法を見つける必要があると思います」とコメント。ネル・フォートナーHCは、「オーストラリアは本当に良いチームで、守るのが難しい。我々もハードにプレーし、勝利のチャンスを作りましたが、あと一歩及ばなかったと思います」とオーストラリアを称えている。

一方、無敗で大会を終えたオーストラリアのサンディ・ブロンデロHCは、「バスケはモメンタム(流れ)の競技です。流れが激しく入れ替わる中で、我々は非常に冷静に、落ち着いてプレーしました。ミスから迅速に学習できた点は評価できます」と総括。サミ・ウィトコムは「今大会、全試合で粘り強く戦う必要がありました。今日の試合は最も泥臭くタフな内容で、勝てたチームを誇りに思います。カナダは生き残りをかけて死力を尽くしてきました。12人のロスター全員で戦うことに誇りを持っています」と喜んだ。

実力国がひしめく「死の組」で見事に最後の切符をつかみ取った日本。コーリー・ゲインズHCはアルゼンチン戦後の会見で「FIBAの大会が特別なのは、練習ではなく試合を通じて成長していく点です。チームの土台ができました」と語っている。“ベース”ができたチームは9月、ベルリンでどのような活躍を見せてくれるのか。新たな挑戦がスタートする。








文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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