快進撃のレバンガ北海道、初のCSに向かってカギを握るのは「ガードの得点力」か 島谷怜「僕を含めたガード3人が点を取るとすごくチームが楽になる」

Bリーグ2025-26シーズンにおいて、3月11日の第25節を終えてB1で平均得点リーグトップを走るのは、92.0得点の長崎ヴェルカだ。では、2位は──88.4得点のレバンガ北海道である。
昨季までの9シーズンは多くの年で得点力不足に苦しみ、平均80点以上を記録したのは2回(2021-22シーズンの80.7と翌2022-23シーズンの80.8)のみ。昨季はB1で下から7番目の平均75.5得点にとどまっていた。
そんなチームが90点に迫る平均得点を残せている最大の要因は、富永啓生とジャリル・オカフォーによる“ワンツーパンチ”である。富永はリーグ11位の平均18.6得点(日本人選手では1位)、オカフォーは同30位の15.9得点と、その得点力はリーグ随一。ほかにもドワイト・ラモス、ケビン・ジョーンズ、ジョン・ハーラーの3選手が平均2桁得点をクリアしている。ただ、名を挙げた選手たちはいずれもウィングかビッグマンだ。
彼らの攻撃力が魅力のチームではあるが、ことガードの得点力という面ではそこまで高くない。登録ポジションにPGが含まれる選手で最も点を取っているのは、市場脩斗の6.0得点である。
これからチャンピオンシップに向かう上で、より得点源がタイトにマークされることを考えると、ガード陣がいかに積極的に得点を狙い、それを決め切れるかはクラブの不沈を大きく左右する。

その意味で、2節前の横浜ビー・コルセアーズとのゲーム2は一つの成功体験となった。この試合は最終スコア92-72で完勝を収めたが、前日の2点差(100-98)から大きく差を広げられた理由の一つが、ガード陣の得点だった。中でも、3Pシュート3本を含む16得点を挙げた島谷怜は大きなインパクトを残した。23-11のビッグクォーターを作った3Qに、彼は放った3本のフィールドゴールの全てを決め切って9得点。3P、ドライブ、フローターと自在に得点して北海道の流れを引き寄せた。
また、ベンチ出場の市場と菊地広人もそれぞれ効果的な得点をチームに供給。いずれも15分未満の出場ながら、市場が10得点、菊地が7得点を記録した。彼ら3人の合計は33得点と、ゲーム1の19得点を大きく上回った。
横浜BCのラッシ・トゥオビHCも「3人のガードがすばらしい働きをしました。昨日の試合(ゲーム1)を分析して、富永選手などにやられてしまったところを改善しました。そこで、ほかの選手には多少はシュートを打たせてもいいと判断して、実際に前半はあまりやられませんでした。しかし、後半で彼ら(ガード3人)にやられてしまった。決め切った力はすばらしかったし、自分たちはそこで改善しなければいけませんでした」と、対応が後手に回ったことを認めている。


北海道の得点源は変わらず富永とオカフォーを中心とするウィング、ビッグマンだ。だが、だからこそガードの得点力がチームの助けになると島谷は強調する。「アグレッシブにいくことが重要で、どうしても相手のマークは点を取れる選手に集中します。その中で僕らがどんどん点を取っていくことが、チームとしても良いことです。そこは僕と菊地と市場がそれぞれの役割を分かっていますし、僕はファースト(先発)で出ますけど、彼ら2人がセカンドで出たときに彼らはもっともっとやってくれる。僕を含めたガード3人が点を取るとすごくチームが楽になると感じています」
「僕や市場は、もともとはもっとペイントに入りたいタイプの選手です。もし僕らにマークが寄れば、自分たちの本来の強みをより生かせると思います。相手が僕らを警戒するようなディフェンスをしてきたら、よりペイントタッチファーストでやっている自分たちの強みが生きてくると思います」
トーステン・ロイブルHCもガード3人の活躍をたたえ、その上でチームとして仲間の活躍を素直に喜び、勝利に向かって一枚岩になれているケミストリーの高さに太鼓判を押す。
「相手は、特にカギとなる富永から離れることはできないのでフェイスガードをしてきます。オカフォーも同様で、彼のマークマンはなかなかヘルプディフェンスができません。ジョーンズについても、今日のような確率(FG7/8)でシュートを決めていれば、彼を離しておくのも難しい状況だったと思います。そういう状況下で、我々としてはしっかりとスペースを保って点を取れたのが本当に望ましいことでした。決して富永が25点取る必要はないし、オカフォーも絶対に20点取りたいというエゴがある選手ではありません。試合中もオカフォーに『今、ベンチの選手がすごく良いパフォーマンスをしているから、スタートの選手をこのまま休ませようと思っている』という話をしたら、彼は『それが本当に望ましい』と返してくれました。
今日のように、チームメイトがあそこまで活躍しているのであれば、それが勝ちにつながるのであれば、それ以上に望ましいことはないというチームとしてのケミストリーがすごく良いと思います。お互いのためにプレーしようとするマインドを全員が持っていると思うので、今日の3人のガードの活躍も、チームメイトたちは本当にうれしく思っていたと思います」
ちなみに、今季の北海道の戦績を見ると、島谷、菊地、市場の3人で15点以上取った試合は18勝4敗という成績を収めている。逆に、彼ら3人がそれ未満に終わった試合は11勝9敗とかろうじて勝率5割超えの状況だ。この数字からも、いかにガードの得点が勝ちに結びつくのかが分かる。

開幕前の時点で、北海道の一つの懸念点だったケミストリーも良好のようだ。ゲーム2のある場面で島谷が3Pを沈めてタイムアウトがコールされた際、ベンチに座っていた富永は、同い年の島谷を盛大な“ハイファイブ”で迎え、喜びを共有した。あのシーンが北海道のケミストリーの高さを如実に表していた。
サンロッカーズ渋谷と第25節は、84-90で惜しくも敗れた。ガード3人で15点以上取りながら敗れた、今季4つ目の試合がこの夜だった。それでも、点の取り合いに持ち込めたという点では、決して最悪の敗戦ではなかったのではないだろうか。
北海道は過去一度もチャンピオンシップ進出の経験がない。シーズン終盤に進むにつれて、彼らは未知の困難に遭遇するだろう。そうなったときにこそ、ガードの得点力と現在の良好なチームケミストリーを維持することが、それを乗り越える大きな力となるはずだ。
昨季までの9シーズンは多くの年で得点力不足に苦しみ、平均80点以上を記録したのは2回(2021-22シーズンの80.7と翌2022-23シーズンの80.8)のみ。昨季はB1で下から7番目の平均75.5得点にとどまっていた。
そんなチームが90点に迫る平均得点を残せている最大の要因は、富永啓生とジャリル・オカフォーによる“ワンツーパンチ”である。富永はリーグ11位の平均18.6得点(日本人選手では1位)、オカフォーは同30位の15.9得点と、その得点力はリーグ随一。ほかにもドワイト・ラモス、ケビン・ジョーンズ、ジョン・ハーラーの3選手が平均2桁得点をクリアしている。ただ、名を挙げた選手たちはいずれもウィングかビッグマンだ。
彼らの攻撃力が魅力のチームではあるが、ことガードの得点力という面ではそこまで高くない。登録ポジションにPGが含まれる選手で最も点を取っているのは、市場脩斗の6.0得点である。
これからチャンピオンシップに向かう上で、より得点源がタイトにマークされることを考えると、ガード陣がいかに積極的に得点を狙い、それを決め切れるかはクラブの不沈を大きく左右する。

その意味で、2節前の横浜ビー・コルセアーズとのゲーム2は一つの成功体験となった。この試合は最終スコア92-72で完勝を収めたが、前日の2点差(100-98)から大きく差を広げられた理由の一つが、ガード陣の得点だった。中でも、3Pシュート3本を含む16得点を挙げた島谷怜は大きなインパクトを残した。23-11のビッグクォーターを作った3Qに、彼は放った3本のフィールドゴールの全てを決め切って9得点。3P、ドライブ、フローターと自在に得点して北海道の流れを引き寄せた。
また、ベンチ出場の市場と菊地広人もそれぞれ効果的な得点をチームに供給。いずれも15分未満の出場ながら、市場が10得点、菊地が7得点を記録した。彼ら3人の合計は33得点と、ゲーム1の19得点を大きく上回った。
横浜BCのラッシ・トゥオビHCも「3人のガードがすばらしい働きをしました。昨日の試合(ゲーム1)を分析して、富永選手などにやられてしまったところを改善しました。そこで、ほかの選手には多少はシュートを打たせてもいいと判断して、実際に前半はあまりやられませんでした。しかし、後半で彼ら(ガード3人)にやられてしまった。決め切った力はすばらしかったし、自分たちはそこで改善しなければいけませんでした」と、対応が後手に回ったことを認めている。


北海道の得点源は変わらず富永とオカフォーを中心とするウィング、ビッグマンだ。だが、だからこそガードの得点力がチームの助けになると島谷は強調する。「アグレッシブにいくことが重要で、どうしても相手のマークは点を取れる選手に集中します。その中で僕らがどんどん点を取っていくことが、チームとしても良いことです。そこは僕と菊地と市場がそれぞれの役割を分かっていますし、僕はファースト(先発)で出ますけど、彼ら2人がセカンドで出たときに彼らはもっともっとやってくれる。僕を含めたガード3人が点を取るとすごくチームが楽になると感じています」
「僕や市場は、もともとはもっとペイントに入りたいタイプの選手です。もし僕らにマークが寄れば、自分たちの本来の強みをより生かせると思います。相手が僕らを警戒するようなディフェンスをしてきたら、よりペイントタッチファーストでやっている自分たちの強みが生きてくると思います」
トーステン・ロイブルHCもガード3人の活躍をたたえ、その上でチームとして仲間の活躍を素直に喜び、勝利に向かって一枚岩になれているケミストリーの高さに太鼓判を押す。
「相手は、特にカギとなる富永から離れることはできないのでフェイスガードをしてきます。オカフォーも同様で、彼のマークマンはなかなかヘルプディフェンスができません。ジョーンズについても、今日のような確率(FG7/8)でシュートを決めていれば、彼を離しておくのも難しい状況だったと思います。そういう状況下で、我々としてはしっかりとスペースを保って点を取れたのが本当に望ましいことでした。決して富永が25点取る必要はないし、オカフォーも絶対に20点取りたいというエゴがある選手ではありません。試合中もオカフォーに『今、ベンチの選手がすごく良いパフォーマンスをしているから、スタートの選手をこのまま休ませようと思っている』という話をしたら、彼は『それが本当に望ましい』と返してくれました。
今日のように、チームメイトがあそこまで活躍しているのであれば、それが勝ちにつながるのであれば、それ以上に望ましいことはないというチームとしてのケミストリーがすごく良いと思います。お互いのためにプレーしようとするマインドを全員が持っていると思うので、今日の3人のガードの活躍も、チームメイトたちは本当にうれしく思っていたと思います」
ちなみに、今季の北海道の戦績を見ると、島谷、菊地、市場の3人で15点以上取った試合は18勝4敗という成績を収めている。逆に、彼ら3人がそれ未満に終わった試合は11勝9敗とかろうじて勝率5割超えの状況だ。この数字からも、いかにガードの得点が勝ちに結びつくのかが分かる。

開幕前の時点で、北海道の一つの懸念点だったケミストリーも良好のようだ。ゲーム2のある場面で島谷が3Pを沈めてタイムアウトがコールされた際、ベンチに座っていた富永は、同い年の島谷を盛大な“ハイファイブ”で迎え、喜びを共有した。あのシーンが北海道のケミストリーの高さを如実に表していた。
サンロッカーズ渋谷と第25節は、84-90で惜しくも敗れた。ガード3人で15点以上取りながら敗れた、今季4つ目の試合がこの夜だった。それでも、点の取り合いに持ち込めたという点では、決して最悪の敗戦ではなかったのではないだろうか。
北海道は過去一度もチャンピオンシップ進出の経験がない。シーズン終盤に進むにつれて、彼らは未知の困難に遭遇するだろう。そうなったときにこそ、ガードの得点力と現在の良好なチームケミストリーを維持することが、それを乗り越える大きな力となるはずだ。
写真/©︎B.LEAGUE、編集部 文/堀内涼(月刊バスケットボール)







