日本黒星スタート。リバウンドで劣勢となりミスも重なる[FIBA 女子W杯2026予選]

好スタートを切ったものの逆転負け
現地3月11日、FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメントが世界各地で開幕。トルコで予選に挑む女子日本代表(FIBAランク11い)は、ハンガリー(同20位)と対戦。1Q6本の3Pシュートを決めてリードした日本だったが、リバウンドで劣勢になったこともあって流れをつかむことができず。65-77と逆転負けを喫した。
ハンガリーとは、一昨年2月にFIBA女子オリンピック世界最終予選2024(OQT、ハンガリー・ショプロン)で対戦。その際は後半リバウンド争いで劣勢になり、75-81で敗れている。リベンジを狙う日本は#13 町田瑠唯、#26 田中こころ、#31 平下愛佳、#8 髙田真希、#10 渡嘉敷来夢と2ガードでスタートした。
ファイブアウトのフォーメーションで攻めると、#13 町田のパスを受けて#31 平下のコーナー3Pシュートでチーム初得点。さらに#26 田中も3Pシュートを沈めたが、ハンガリーもインサイドだけでなく、アウトサイドからも得点し追随する。それでも日本は小刻みに選手交代をすると、キャプテン#52 宮澤夕貴、#14 朝比奈あずさが3Pシュートを射抜き、開始5分半で19-11とした。

ボールマンにプレッシャーをかけ、5人が連係してディフェンスする日本は、インサイドで好守を展開。#14 朝比奈も体を上手く当ててターンオーバーを誘う。クォーター後半はなかなかシュートが決まらなかったものの、#2 今野紀花の3Pシュートも飛び出して24-20で1Qを終えた。日本はFG試投数16本中11本が3Pシュートで6本を沈めた(成功率54.55%)。
しかし、ハンガリーのプレッシャーが強くなった2Qは開始5分間無得点となり、追いつかれてしまった。残り4分47秒、速い展開から#75 東藤なな子がコーナー3Pシュートを射抜いたものの、追加点が奪えない。その間、逆転を許し27-33となった残り2分強にタイムアウトを取ると、#26 田中の3Pシュートを決めたが、このクォーターは7-16となり、31-36でハーフタイムを迎えた。日本は2Pシュートこそ25%(3/12)と低調だったが、3Pシュートは8/19(42.11%)と好調。それでも、ペイントエリアで14失点(日本は4得点)、セカンドチャンスで8失点(同0点)となった。またリバウンドは13-23と劣勢だった。
この失速についてコーリー・ゲインズHCは「我々にとって、ペースとスペースを保つことが重要です。試合のペースが落ちたことで、少し影響を受けました」と会見で振り返っている。さらにリバウンドの劣勢が響き、「オフェンスリバウンドを奪われ、早くボールを展開できなかったことでドミノ倒しのように悪影響が出ました」と、日本の強みである展開の速さを封じられた点を敗因に挙げた。
追い上げも一歩及ばず、次戦での巻き返しを誓う
3Q開始直後に、#10 渡嘉敷が3ファウルとなってベンチへ。するとハンガリーは192cm#14 ドルカ・ユハースがインサイドで得点源に。#13 町田、#26 田中の連続3Pシュートも出た日本だが、残り5分を切ったところで37-48と2桁差となった。クォーター後半、日本は#31 平下がトランジションから速攻を決めると#75 東藤もスピードを生かしてレイアップを成功。リズムがよくなったが、47-59とリードを広げられて最終クォーターを迎えた。

早めに差を詰めたい日本は、クォーターファーストプレーで#31 平下がプルアップ3Pシュートを成功。直後に失点したものの、速い展開から#13 町田のパスを受けて#31 平下がレイアップを決めた。その後も#14 ユハースのオフェンスに苦しむが、#23 山本麻衣や#26 田中の3Pシュートも飛び出すと#10 渡嘉敷のレイアップも飛び出すなどで粘る日本。しかし、流れを引き寄せるこができず。65-77で初戦を落とした。

「1試合目をすごく大事にしていましたが、負けてしまい非常に悔しいです」と記者会見で語ったのは#23 山本。「しかし、自分たちはすでに気持ちを切り替えています。次に向けてしっかりと修正して、やっていきたいと思います」と前を向いた。
日本はその#23 山本がチームトップの15得点し、#26 田中が13得点、#31 平下が12得点をマーク。チームとしては2Pシュートが40.74%(11/27)、3Pシュートが14/37(37.84%)と決してシュート自体が悪かったというわけではない。28-45と劣勢に立ったリバウンドを改善できるか、また相手より多くなったターンオーバー(17-16)をいかに減らすかがカギとなる。
今大会では、すでに出場権を手にしているオーストラリアを除き、5ヵ国の中で上位3チームに入ればFIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 出場権を得られる。次戦は3月12日20:30からのオーストラリア戦での巻き返しに期待したい。
女子日本代表 65
24 | 7 | 16 | 18
20 | 16 | 23 | 18
ハンガリー 77
■2025年度バスケットボール女子日本代表チーム
「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント」メンバー
【スタッフ】
チームダイレクター 小栗 弘(公益財団法人日本バスケットボール協会)
ヘッドコーチ コーリー・ゲインズ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ 宮田 知己(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アナライジングコーチ 伊藤 恭子(デンソー アイリス)
通訳 下條 海(公益財団法人日本バスケットボール協会)
スポーツパフォーマンスコーチ 臼井 智洋(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 荻野 まゆみ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 宮口 佳子 (S-Life はりきゅう院)
チームマネージャー 古海 五月(公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー 小松 佳緒里(ENEOSサンフラワーズ)
テクニカルスタッフ 有賀 早希(富士通 レッドウェーブ)
ドクター 小松 孝行(順天堂大学医学部スポーツ医学研究室)
チーム広報 松本 麻里(公益財団法人日本バスケットボール協会)
【選手】12名
#2 今野 紀花(SG / 179cm / 25歳 / デンソー アイリス)
#3 馬瓜 ステファニー(SF / 182cm / 27歳 / CASADEMONT ZARAGOZA)
#8 髙田 真希(C / 185cm /36歳 / デンソー アイリス)
#10 渡嘉敷 来夢(C / 193cm / 34歳 / アイシン ウィングス)
#13 町田 瑠唯(PG / 162cm / 33歳 / 富士通 レッドウェーブ)
#14 朝比奈 あずさ(PF / 185cm / 22歳 / 筑波大学4年/トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
#23 山本 麻衣(PG / 163cm / 26歳 / トヨタ自動車 アンテロープス)
#26 田中 こころ(PG / 173cm / 20歳 / ENEOSサンフラワーズ)
#31 平下 愛佳(SF / 178cm / 24歳 / トヨタ自動車 アンテロープス)
#37 薮 未奈海(SG / 178cm / 21歳 /デンソー アイリス)
#52 宮澤 夕貴(PF / 183cm / 32歳 / 富士通 レッドウェーブ)
#75 東藤 なな子(SG / 175cm / 25歳 / トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
※平均(Average):178.0cm、27.1歳
※2026年3月8日現在
※ポジション(P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター
■FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント 大会概要
【大会名称】FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント
【英語表記】FIBA Women’s Basketball World Cup 2026 Qualifying Tournaments
【大会期間】2026年3月11日(水)〜17日(火)
【開催地】トルコ・イスタンブール、フランス・リヨン、プエルトリコ・サンファン、中国・武漢
【試合日程】※TIPOFFは日本時間
・3月11日(水) ●65-77 ハンガリー
・3月12日(木) vs オーストラリア 20:30 TIPOFF
・3月14日(土) vs トルコ 26:30 TIPOFF
・3月15日(日) vs カナダ 23:30 TIPOFF
・3月17日(火) vs アルゼンチン 20:30 TIPOFF
【放送・配信】
・3月11日(水):23:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / 25:45~27:45 フジテレビ地上波 / DAZN
・3月12日(木):20:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / 26:15~28:15 フジテレビ地上波 / DAZN
・3月14日(土):26:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / DAZN
・3月15日(日):23:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / DAZN
・3月17日(火):20:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / 24:55~26:55 フジテレビ地上波 / DAZN
【出場チーム】24チーム ※( )内はFIBAランキング(2025年8月8日現在)
《開催地》トルコ・イスタンブール
・出場国:日本(11) オーストラリア(2)★ カナダ(7) トルコ(16) ハンガリー(20) アルゼンチン(27)
《開催地》フランス・リヨン
・出場国:フランス(3) ナイジェリア(8)★ ドイツ(12)★ 韓国(15) コロンビア(19) フィリピン(39)
《開催地》プエルトリコ・サンファン
・出場国:アメリカ(1)★ スペイン(6) プエルトリコ(13) イタリア(14) ニュージーランド(21) セネガル(25)
《開催地》中国・武漢
・出場国:ベルギー(5)★ 中国(4) ブラジル(9) チェコ(17) マリ(18) 南スーダン(55)
★は大陸カップ優勝または開催国として本戦出場決定
■FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 出場条件
・4都市×6チーム総当たりのリーグ戦
・各都市上位4チーム、計16チームが出場権獲得
(上記国名に★がつく大陸カップ優勝国 と開催国は結果にかかわらず本戦出場決定)
▼日本の過去成績
・前回大会(2022年 ※初開催) 2位で出場権獲得
※それ以前は各大陸カップの結果により出場
■FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 大会概要
【日程】2026年9月4日(金)〜13日(日)
【開催地】ドイツ・ベルリン
【出場チーム】16チーム
【大会方式】
・4チーム×4グループによる予選グループフェーズを行い、上位1位が準々決勝進出。
・AとB、CとDの隣り合うグループの2位vs 3位で争う準々決勝進出決定戦の勝者がファイナルフェーズ(決勝トーナメント)へ
▼日本の過去成績(2010年から4大会連続出場・通算14回出場)
・前回大会(2022年)9位
・過去最高位(1975年)準優勝
※翌1979年大会の6位以降、決勝トーナメント(ベスト8)進出なし

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)







