W杯予選登録メンバー12名が決定!多彩なPG陣でペース&スペースを体現へ【女子日本代表】

ガード陣の層の厚みがもたらす「ペース&スペース」の進化
日本バスケットボール協会は3月8日、3月11日よりトルコのイスタンブールで開幕する「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント」に参加する女子日本代表チームの大会登録メンバー12名を発表した。チームキャプテンは、宮澤夕貴(富士通)が務める。
いよいよ2026年にドイツ・ベルリンで開催されるワールドカップ本戦への出場権をかけた戦いが間近に迫っている。コーリー・ゲインズHCが率いるAKATSUKI JAPANが目指すのは、昨年の「FIBA女子アジアカップ2025」から継続している「ペース&スペース」の体現である。指揮官は、このスタイルにおいてポイントガードが極めて重要な役割を担うと強調している。
オフェンスの要となる司令塔について、ゲインズHCは「(アジアカップでは)ココ(田中こころ)は素晴らしい仕事をしてくれました。しかし、ペースを上げ維持するためには、さらにもう数人のガードが必要でした」とメディアデーで振り返った。決勝のオーストラリア戦で敗れた要因もまさにそこにあったとし、「ココ一人では限界がありました。ですが、今はガードの枚数が揃っています。これが大きな助けになるはずです」と、層の厚みを増した強靭なガード陣に確かな手応えを口にしている。
実際に指揮官が「私のオフェンスはポイントガードが鍵を握っています」と語るように、ボールをプッシュしてペースを作り、40分間その強度を維持することが勝利への絶対条件となる。日本が挑むのは、FIBAランキング2位のオーストラリア(※2028年8月8日現在)をはじめ、カナダ(7位)、トルコ(16位)、ハンガリー(20位)、アルゼンチン(27位)という世界的な強豪が立ちはだかるグループである。しかし、指揮官の心にブレや過度な気負いはない。
「コントロールできるのは自分のチームなので、相手のチームには試合前はあまり心配しないようにしています」と語り、あくまで自分たちのバスケットボールに100%注力する構えを見せている。
そして、今年のチームの合言葉に「改善」を掲げるゲインズHCは、「常に異なる目標を掲げ、変化し、適応していかなければなりません。変化を受け入れ、小さな改善を積み重ねていく。それこそが、目標を達成するための唯一の道なのです」と力強く前を向く。
絶対的な個の力に依存するのではなく、ベテランから若手まで全員が同じ認識を持ち、チームとして一丸となること。それこそが日本バスケットボールの伝統的な強みである。重圧のかかるワールドカップ予選の大舞台においても、日本代表は相手に惑わされることなく「今」に集中し、一歩ずつ確実な成長を遂げながら世界への切符を掴み取るはずだ。

チームキャプテンは、宮澤夕貴(富士通)が務める
■2025年度バスケットボール女子日本代表チーム
「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント」メンバー
【スタッフ】
チームダイレクター 小栗 弘(公益財団法人日本バスケットボール協会)
ヘッドコーチ コーリー・ゲインズ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ 宮田 知己(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アナライジングコーチ 伊藤 恭子(デンソー アイリス)
通訳 下條 海(公益財団法人日本バスケットボール協会)
スポーツパフォーマンスコーチ 臼井 智洋(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 荻野 まゆみ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 宮口 佳子 (S-Life はりきゅう院)
チームマネージャー 古海 五月(公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー 小松 佳緒里(ENEOSサンフラワーズ)
テクニカルスタッフ 有賀 早希(富士通 レッドウェーブ)
ドクター 小松 孝行(順天堂大学医学部スポーツ医学研究室)
チーム広報 松本 麻里(公益財団法人日本バスケットボール協会)
【選手】12名
#2 今野 紀花(SG / 179cm / 25歳 / デンソー アイリス)
#3 馬瓜 ステファニー(SF / 182cm / 27歳 / CASADEMONT ZARAGOZA)
#8 髙田 真希(C / 185cm /36歳 / デンソー アイリス)
#10 渡嘉敷 来夢(C / 193cm / 34歳 / アイシン ウィングス)
#13 町田 瑠唯(PG / 162cm / 33歳 / 富士通 レッドウェーブ)
#14 朝比奈 あずさ(PF / 185cm / 22歳 / 筑波大学4年/トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
#23 山本 麻衣(PG / 163cm / 26歳 / トヨタ自動車 アンテロープス)
#26 田中 こころ(PG / 173cm / 20歳 / ENEOSサンフラワーズ)
#31 平下 愛佳(SF / 178cm / 24歳 / トヨタ自動車 アンテロープス)
#37 薮 未奈海(SG / 178cm / 21歳 /デンソー アイリス)
#52 宮澤 夕貴(PF / 183cm / 32歳 / 富士通 レッドウェーブ)
#75 東藤 なな子(SG / 175cm / 25歳 / トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
※平均(Average):178.0cm、27.1歳
※2026年3月8日現在
※ポジション(P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター
■FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント 大会概要
【大会名称】FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント
【英語表記】FIBA Women’s Basketball World Cup 2026 Qualifying Tournaments
【大会期間】2026年3月11日(水)〜17日(火)
【開催地】トルコ・イスタンブール、フランス・リヨン、プエルトリコ・サンファン、中国・武漢
【試合日程】※TIPOFFは日本時間
・3月11日(水) vs ハンガリー 23:30 TIPOFF
・3月12日(木) vs オーストラリア 20:30 TIPOFF
・3月14日(土) vs トルコ 26:30 TIPOFF
・3月15日(日) vs カナダ 23:30 TIPOFF
・3月17日(火) vs アルゼンチン 20:30 TIPOFF
【放送・配信】
・3月11日(水):23:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / 25:45~27:45 フジテレビ地上波 / DAZN
・3月12日(木):20:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / 26:15~28:15 フジテレビ地上波 / DAZN
・3月14日(土):26:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / DAZN
・3月15日(日):23:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / DAZN
・3月17日(火):20:20~ CS フジテレビNEXT・FOD / 24:55~26:55 フジテレビ地上波 / DAZN
【出場チーム】24チーム ※( )内はFIBAランキング(2025年8月8日現在)
《開催地》トルコ・イスタンブール
・出場国:日本(11) オーストラリア(2)★ カナダ(7) トルコ(16) ハンガリー(20) アルゼンチン(27)
《開催地》フランス・リヨン
・出場国:フランス(3) ナイジェリア(8)★ ドイツ(12)★ 韓国(15) コロンビア(19) フィリピン(39)
《開催地》プエルトリコ・サンファン
・出場国:アメリカ(1)★ スペイン(6) プエルトリコ(13) イタリア(14) ニュージーランド(21) セネガル(25)
《開催地》中国・武漢
・出場国:ベルギー(5)★ 中国(4) ブラジル(9) チェコ(17) マリ(18) 南スーダン(55)
★は大陸カップ優勝または開催国として本戦出場決定
■FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 出場条件
・4都市×6チーム総当たりのリーグ戦
・各都市上位4チーム、計16チームが出場権獲得
(上記国名に★がつく大陸カップ優勝国 と開催国は結果にかかわらず本戦出場決定)
▼日本の過去成績
・前回大会(2022年 ※初開催) 2位で出場権獲得
※それ以前は各大陸カップの結果により出場
■FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 大会概要
【日程】2026年9月4日(金)〜13日(日)
【開催地】ドイツ・ベルリン
【出場チーム】16チーム
【大会方式】
・4チーム×4グループによる予選グループフェーズを行い、上位1位が準々決勝進出。
・AとB、CとDの隣り合うグループの2位vs 3位で争う準々決勝進出決定戦の勝者がファイナルフェーズ(決勝トーナメント)へ
▼日本の過去成績(2010年から4大会連続出場・通算14回出場)
・前回大会(2022年)9位
・過去最高位(1975年)準優勝
※翌1979年大会の6位以降、決勝トーナメント(ベスト8)進出なし

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)







