月刊バスケットボール2月号

3x3女子日本代表合宿でアピールを続ける“練習の虫”佐藤多伽子

初挑戦の3x3で適応力を発揮


3月5日、3x3女子日本代表は、第1次強化合宿(後半※3月6〜8日開催)の参加メンバー13名を発表した。その中にはディベロップメントキャンプからピックアップされた3選手も含まれている。その一人が佐藤多伽子(プレステージインターナショナル アランマーレ)である。

昨春、白鷗大を卒業。アランマーレ入りして迎えたルーキーシーズンでは、全24試合に先発出場。9.5得点、4.8リバウンド、2.0アシストというアベレージを残し、前年5位だったチームをWフューチャー3位(17勝7敗)へと押し上げる助けとなった。そしてWリーグのレギュラーシーズンが終わって半月あまりというタイミングで呼ばれたのが、2月下旬の「3x3ディベロップメントキャンプ2026」だった。「3x3は初めて」という佐藤だが、適応力の高さを披露。ここから14名の中にピックアップされて第1次強化合宿(前半)に参加すると、合宿の後半メンバー(13名)への切符も掴み取った。


アランマーレのWフューチャー3位に貢献

前述のとおり、佐藤は3x3初挑戦。「動いている中で自分がどこに動いたらいいのか、最初は戸惑いばかりでした」と明かしたとおり、5人制とは異なるトランジションでのスクリーンのタイミングや、スペーシングの取り方に、最初は戸惑いがあったという。しかし、経験豊富なチームメイトのアドバイスを吸収し、徐々に特有の動きにアジャストしてきた。

日本代表の武器である「外からの2ポイントシュート」も得意とする佐藤は、「ピックを使って2点だったり、フレアからもらって2点だったりというのを、速く打てるというのが持ち味だと思っています」と自信をのぞかせた。加えて、ミスマッチでのシールプレーなども評価につながったのだろう。


2ポイントシュートも得意とする



昨年末まで白鷗大でアシスタントコーチを務めていた根本雅敏氏(現アイシンAC)は、佐藤のことを「とにかく練習の虫」と評する。なぜ、それほどまでに取り組むのか、本人に聞いてみた。
 「その日、できなかったこと、シュートを外してしまったことなど、やりきらないままにしておくと、他の選手より劣っていってしまうなという思いがあるんです。ボールは一つだけ、自分が打ったシュートが決まれば点数になる。そこは自分がどうにかしないといけない部分なので、練習しています」。原動力は、自身の課題に対する強い責任感にあるというわけだ。

佐藤といえば、思い出されるのがインカレ2024の決勝だ。白鷗大のライバル、東京医療保健大(関東2位)との対戦となった決勝は、約3時間、4度の延長という歴史に残る激戦になった。多くの先発選手がファウルアウトした中で、4年生だった佐藤は最後までコートに立ち続け連覇に貢献。両チーム最多の27 得点をマークし、最優秀選手賞に選出された。極度のプレッシャーの中で、3Pシュート、フリースローを決めるなど勝利に導く活躍ができたのも、それだけの練習量があったからなのだろう。

一度コートに立てば役割に徹し、シュート一本の重みと向き合う。そのひたむきな姿勢が彼女の成長を支えている。
「代表に選ばれたら、もちろん (選ばれなかった)メンバーの思いも背負っていくことになるので、それに恥じないようなプレーだったり、泥臭さだったりを持ってやりたい」と代表への思いを語ると、「ずっと通用する部分はないと思うので、自分の中でレベルアップしていけるように、仲間の良いところを学んで自分のものにしていけるように、練習を頑張っていきたいです」とさらなる成長を誓った。

3x3という新たな挑戦をする彼女が、この先どれほどの輝きを見せてくれるか。その過程を、これからも見届けていきたい。








文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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